第7回目

LUCY 
坂本真綾

2001年 日本


1.LUCY
2.マメシバ (先行シングル)
3.ストロボの空
4.アルカロイド
5.紅茶
6.木登りと赤いスカート
7.Life is good
8.Honey bunny
9.Tシャツ
10.空気と星 (シングルc/w)
11.Rule〜色褪せない日々
12.私は丘の上から花瓶を投げる

 坂本真綾という病気にはまってます。1人の歌い手の成長を聴いていくのが楽しいということを久々思い出しました。

 作・編曲の菅野ようこのしっかりとしたプロデュースワークが彼女の成長をしっかりと支えていて、彼女の年齢と育っていく才能を考えながら歌を作っていく姿勢は素晴らしいものがあります。
 また、坂本真綾、彼女自身もそのプロデュースワークにしっかりとついていって、彼女自身の表現としていることがまた素晴らしい。

 現在の彼女のフルアルバムとしての最新作、「Lucy」は近来稀に見る
ジャパニーズ・ソフト・ロック(はたして、そんなジャンルがあるかは分からないが)の傑作です。2枚目当たりから、サウンド指向が大人っぽいものに変わってくるにつれ、だんだんと菅野よう子の本領が発揮されてきました。1枚目ではまだ、坂本さんの素直な声質に合わせた、もしくはアニメーション内のプロダクションによる歌曲でよく出来たポップス感が強かったのですが、2枚目は、全てオリジナルな曲ということでかなり統一されたプロダクションになっています。(実は僕は2枚目の方が好きだったりします)

 それで3枚目の「Lucy」なのですが、アニメ関係の先行シングル「マメシバ」(地球少女アルジェナ、エンディング曲)を含んでいますが、さすがにもう
「坂本真綾」ブランドがここでは確立されているので、違和感がありません。この曲こそはもう少し一般で評価されても良い位の名曲。ハル・ブレインがドラムをやってくれるともっと最高になるんだけどね。(ちょっと分かりづらいネタでした、失礼。)
 あえてこの路線での比較対象としての対抗軸をあげるなら、ピチカート・ファイヴがあげられます。
 ピチカートの戦略的なプロデュース・ワークと比較出来る位のモノがここでも展開されています。(どっちが良いかは別として)そのぐらい、またはそれ以上の評価があげられても良い。ピチカートが戦略的な面を全面に押し出し、
よい意味で「あざとく」作っているのに比較すれば一目瞭然、多分に坂本さんの声質によるとこも多いのですが、より自然体に戦略的なプロデュースになってます。(オーバープロデュース気味なとこはちょみっと似てますが)

 前作よりも曲のイメージがカラフルになり、坂本さん本人も色々なタイプの歌を歌うことにも馴れてきたせいか、声に艶というかとっても
よいものが出てます。僕が好きなのは先ほどの「マメシバ」「紅茶」「Rule〜色褪せない日々」「私は丘の上から花瓶を投げる」なんかいいですね。

 だけどこれからの展開がちょっと心配です。こないだミニアルバム(タイトル:イージーリスニング)で菅野プロデュースでないのが出ましたが、確かに良い作品集だとは想うのですけれど、予想出来る展開に
ちょみっとがっかり。まあ、この路線で推してく事は無いと思いますが。過激にこの路線を押し進めれば話は別なんですけど。
 もう少しはじけた感じのポップスになってもいいかな、「菅野」とか「坂本」のブランドイメージが付いちゃうと音楽が面白く無くなるしね。

DATA
番号はVICL-60702
アルバムからは先行シングル「マメシバ」が出てます。
VIDL-30514

ミニアルバムは
「イージーリスニング」
VICL-60760