公衆衛生学メモ
1,横断研究
要因 | ||||
+ | − | |||
結果 |
+ | a | b | a+b |
− | c | d | c+d | |
a+c | b+d |
a/(a+b) + c/(c+d)
a/(a+c) + c/(b+d)
χ2検定を行う
2,コホート研究
喫煙者が1000人で、うち、100人、肺癌になったとする。
非喫煙者が1000人で、うち、10人、肺癌になったとする。
これから、RR=10
90/1000、多くなった……寄与危険度
3,症例対照研究
肺癌患者1000人のうち、600人は喫煙者であったとする。
対照(肺癌にかかっていない人)1000人のうち、100人が喫煙者であったとする。
喫煙 | ||
+ | − | |
肺癌患者 | 600 | 400 |
対照 | 200 | 800 |
患者の喫煙オッズ……600/400=1.5
対照の喫煙オッズ……200/800=0.25
オッズ比:1.5/0.25=6……RRの近似値
喫煙者は、非喫煙者に比べて、6倍、肺癌になりやすい。
○わが国の主要死因別死亡率の年次推移 1999/4/27のプリント2
悪性新生物が現在1位。年々増え続けている。
心疾患と脳血管疾患がほぼ同じだが、平成9年時点では、心疾患の方がわずかに上回り、2位。
もともとは心疾患の方がはるかに多いとされていたが、死亡診断書に「心不全」と書くことが
認められなくなったため、急激に減った。
肺炎が4位。
1950年頃は、結核による死亡が著しく減っている。
○わが国の部位別がん死亡率の年次推移 1999/5/18のプリント2
男性: 気管、気管支および肺が増加し、現在1位。
胃は漸減し、現在2位。
肝は現在3位。
大腸は漸増し、現在4位。
女性: 胃は1位だが、どんどん減っている。
大腸が漸増し現在2位。
気管、気管支および肺は漸増し、現在3位。
子宮や肝は減っている。
○主ながんのリスクファクター 1999/5/18プリント4
喫煙、脂肪、感染症(HPV、EBウイルス、HBV)、栄養不足(Vit.A,C,etc...)
○用語
疾病 | |||
+ | − | ||
スクリーニング | + | a | b |
− | c | d |
敏感度・・・a/(a+c)
特異度・・・d/(b+d)
陽性反応的中率……a/(a+b)
ROC曲線:縦軸を感度、横軸を1−特異度とするグラフ。
この曲線で、一番左上になる点を見つけ、そうなるのをスクリーニングのCut off値
とするのが一般的。
有病率……一時点での病気になっている人の率
罹患率……ある一定の期間で病気になった人の率
死亡率……ある年次などでの死んだ人の率。分母は人口。
致命率……死亡率と同じく、死んだ人の率だが、分母は人口ではない。
(例:いずしによるボツリヌス食中毒)
self-selection bias:
スクリーニングを受ける人たちは、もともと健康を気遣う人である、ということ
length bias:
同じ病気でも、進行の速さが速い人は、スクリーニングを受ける前に見つかりやすい。
スクリーニングで見つかるのは、相対的に進行の遅い人が多く、そういう人は
予後がよいことが多い。
lead time bias:
スクリーニングを受けた場合、受けない場合よりも早く診断がつくため、
見かけ上の予後が良くなる、ということ
年少人口:0〜14才の人口
生産年齢人口:15〜64才の人口
老年人口:65才以上の人口
年少人口指数:(年少人口/生産年齢人口)×100
老年人口指数:(老年人口/生産年齢人口)×100
従属人口指数:((年少人口+老年人口)/生産年齢人口)×100
老年化指数:(老年人口/年少人口)×100
関連の一致性:どこでも同じ結果が出るということ(?)
関連の強固性:要因に対する曝露が多いほど、結果が顕著に出ること
関連の時間性:原因が結果の前にある、ということ
関連の特異性:要因と結果が一対一の関係にあるということ
(例:インフルエンザウイルスとインフルエンザなど)
人口静態:絶えず変化していく人口の大きさや構成を,特定の瞬間で静態的にとらえた場合の人口現象。総数,分布,性別,年齢別などの自然的標識,国籍,配偶関係,職業,教育程度などの社会的・経済的・文化的標識によりとらえられる。→国勢調査は人口静態統計の代表的なもの。
人口動態:人口の大きさは,出生・死亡・流入・流出で絶えず変わり,また結婚・離婚でも内部構造は変わる。このような人口集団の変動を人口動態という。上述のできごとを人口動態の要因と呼び,これらは多くの国で届出制度によって把握(ハアク)され,人口動態統計の資料が得られる。(マイペディアより)
○近年のわが国における平均寿命の推移 1999/4/27のプリント2
平均寿命は、ほぼ常に上がり続けており、1996年時点で、男性77.01才、女性83.59才。
○労働衛生管理における3管理 1999/5/11のプリント2
作業環境管理 健康への影響が懸念されるような有害因子を排除し、安全な作業環境を
維持するための管理。
作業管理 作業行動に注意を向け、個々の労働者の有害因子への暴露を抑制しようとする管理。
健康管理 個々の労働者の健康を監視し、保持するために行われる一般および特殊検診を
中心とした管理。
○産業保健と臨床医学の接点 1999/5/11のプリント
1)臨床医学に必要な産業保健の知識
○取り扱い物質による疾患……中毒、アレルギー、じん肺等
○作業姿勢、作業環境による疾患……腰痛、頚肩腕障害、振動障害
○作業ストレス、人間関係……メンタルヘルス、精神科疾患
○労働環境と慢性疾患……作業関連疾患、いわゆる過労死
2)作業関連疾患
明らかな業務上疾病とは区別され、作業環境や作業遂行が、病気の発症あるいは増悪に寄与する
ような病気
○ストレスなどに関連して起こる反応性うつ状態、行動異常、胃・十二指腸潰瘍、心身症
○高血圧
○虚血性心疾患
○慢性非特異性の呼吸器疾患
○運動器疾患(腰痛、肩と頚の痛み)
3)過労死とは
仕事上の負担から脳卒中や心臓病などの循環器疾患が発症した場合
○産業医の職務とその役割 1999/5/11のプリント
職場巡視、安全衛生委員会への参加、健康診断の結果の評価、勧告・指導
○脳血管疾患、及び虚血性心疾患のリスクファクター 1999/5/18のプリント4
脳血管疾患:高血圧、食塩過剰摂取、ストレス、寒冷、低蛋白栄養
虚血性心疾患:喫煙、高血圧、高コレステロール、低HDL、ストレス、運動不足、肥満、
食塩過剰摂取、耐糖能異常、行動型A
○高齢者における健康指標及びADLの実態
在宅老人の91〜95%は自立している
○寝たきりの原因
骨折、病気などの身体的要因、心理的要因、環境要因の3つの要因が相互に影響し、生活空間が「家」に限定されると心身の廃用症候群が生じて寝たきりとなる。