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先日、70歳代の女性が急激な気分不快(悪心)と
嘔吐を主訴に救急車で来院されました。
来院されたとき、全身冷汗でびっしょり、血圧も低下してました。
これはおかしいと思い、心電図を取ってみると、心筋梗塞。
すぐさま必要な処置をしつつ、循環器内科の先生をコール。
あっという間に救急処置室は循環器内科の先生たちでいっぱいになり、
迅速にステントによる治療が行われ、女性は一命をとりとめました。

今回のように、消化器症状(悪心、嘔吐など)が主訴で、胸部症状が
あまり見られないこともあります。
(下壁梗塞では迷走神経反射が起こりやすいのがその理由です。
今回も下壁梗塞でした。)
明らかな消化器疾患の場合は別として、
強い悪心・嘔吐が見られたとき、(特に高リスク患者では)
とりあえず心電図を取るべきと考えられます。

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