第二病理
▼ 内分泌
▼ 副腎 イ:p.848〜
◆ 副腎の構造
副腎皮質
球状帯 aldosteron (mineral corticoid)
束状帯 cortisol (glucocorticoid)→糖代謝・蛋白代謝・脂肪代謝↑、抗炎症作用
網状帯 Sex steroid (Androgen)←compact cellはここによく見られる
副腎髄質
HEでは、皮質より薄く染まる。
細胞は、クロム親和細胞(カテコールアミン分泌)
◆ ホルモン過剰症
原発性アルドステロン症
副腎皮質腺腫
淡明細胞がとても多い。(小胞巣が集合してる)
細血管が間質
副腎皮質過形成
副腎皮質癌
[臨床事項]
Naの貯留→体液量の増加→高血圧
Kの喪失→低K血症→四肢マヒ、筋力低下
Cushing syndrome(cortisol)・・・女性に多い。男児にも。
ACTH→コルチゾール↑
下垂体のACTH産生性腫瘍→副腎皮質過形成→過剰のcortisol産生
→Cushing病
moon face、中心性肥満
皮膚線状(皮膚の形成が間に合わず、裂け目が出来る)
副腎皮質癌
異所性ACTH産生腫瘍
肺癌、甲状腺癌
[組織像]
compact cell(好酸性)からなる結節や、淡明細胞からなる結節などが混在。
◆ ホルモン欠乏症 イ:p.850〜
慢性副腎皮質機能低下症
アジソン病(副腎結核)・・・自己抗体、転移性癌も。
特発性副腎萎縮(抗副腎皮質抗体)橋本病を併発することも
急性副腎皮質機能低下症
Waterhous-Friedrichsen syndrome
◆ 副腎髄質から発生する腫瘍 イ:p.852〜
褐色細胞腫(クロム親和細胞腫)
褐色細胞→カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン)過剰分泌
→高血圧、頭痛、動悸、発汗
[組織像]
正常の副腎髄質と似てる
好塩基性
分泌顆粒充満
▼ 甲状腺
◆ 甲状腺の構造
コロイド
濾胞
濾胞上皮細胞→甲状腺ホルモン(あらゆる細胞の糖・蛋白・脂質代謝↑)
サイログロブリン+I2→甲状腺ホルモン
傍濾胞細胞(c細胞)→カルシトニン(骨新生↑、血液中のCa↓、Caの調節)
TRH↑→TSH↑→T3,T4↑→TSH↓
ソマトスタチン↑→TSH↓
◆ 甲状腺の炎症性疾患
慢性リンパ性甲状腺炎(橋本病)中年女性 イ:p.840〜
サイログロブリン、マイクロゾームに対する自己免疫
→甲状腺濾胞の破壊(好酸性細胞変性 Hiithle cellへの変化)
→リンパ濾胞を伴う著明なリンパ球浸潤
亜急性甲状腺炎(de Quervain甲状腺炎)原因:ウイルス(?)
◆ 甲状腺の過形成 イ:p.838〜
過形成
びまん性
中毒性(with甲状腺機能亢進症)→Basedow病
非中毒性(without甲状腺機能亢進症)→(代表例)地方病性甲状腺腫
結節性(部分的に増える)
中毒性
非中毒性→腺腫様甲状腺腫
Basedow病 女性に多い イ:p.838
TSH receptorに対する自己抗体→TSH receptorが常に刺激を受ける
→甲状腺ホルモンの産生・分泌↑
濾胞上皮細胞の過形成(乳頭状の増殖、濾胞の増加)
コロイド吸収像
著明なリンパ球浸潤
甲状腺亢進症 イ:p.839
腺腫様甲状腺腫
ヨード不足→甲状腺ホルモン不足→TSH刺激→甲状腺代償性過形成
嚢胞性変化
線維化
非過形成部分との境界が不明瞭(被膜の形成(-)←腺腫なら作る)
◆ 腫瘍
◆ 腺腫
良性腫瘍。
原則的には単発。
被膜を形成。
濾胞腺腫
濾胞癌との鑑別
Hiithle cell adenoma
大型円柱化
好酸性
Atypical adenoma
細胞異形は強・・・未分化癌との鑑別
◆ 悪性腫瘍
悪性リンパ腫・・・まれ
未分化癌以外は発育緩徐、予後良好。
乳頭癌(papillary carcinoma)若年女性に多い。悪性腫瘍の85%程度。予後良。
乳頭状増殖
石灰沈着
何層も重なると砂粒体(Psammoma body)
特徴的な核形態
磨りガラス状
核溝
核内封入体(実は細胞質?)
濾胞癌(Follicular carcinoma)中年以降の女性に多い。悪性腫瘍の10%程度。
コロイドを入れた大小の濾胞構造よりなる。
細胞異形は乏しい
濾胞腺腫との鑑別
未分化癌(anaplastic carcinoma)悪性度非常に高い。肺転移しやすい。
巨細胞型
小細胞型
紡錘細胞型
超急速に発育、6ヶ月以内に大部分死亡
髄様癌(Medullary carcinoma)
傍濾胞細胞より発生
比較的小型な細胞が充実性(髄様)に増殖
カルシトニンなどがたまると、アミロイドとして沈着
本来のc cellとは異なるamine peptide hormoneの産生
ACTH→違所性ホルモン産生腫瘍→Cushing syndrome
Serotonin→Carcinoid syndrome
VIP→下痢
散発性・・・一側性、単発性
家族性(遺伝性)・・・両側性、多発性(MEN)
MEN(Multiple Endocrin Neoplasia)多発性内分泌腫瘍症
異なる内分泌臓器に、多発性に腫瘍が発生
MEN1・・・原因gene men1
MEN2・・・原因gene ret
MEN2A
甲状腺髄様癌+
副腎褐色細胞腫
副甲状腺腺腫 or 過形成
MEN2B
甲状腺髄様癌+
副腎褐色細胞腫
(腸管)粘膜神経腫
▼ 下垂体 イ:p.830〜
◆ 下垂体の構造
前葉
好酸性細胞・・・辺縁に多い、細胞質が顆粒状に赤く染まる・・・GH,PRL
好塩基性細胞・・・中心に多い、胞体が貧弱で、薄く染まる・・・ACTH,TSH,LH,FSH
嫌色素性細胞・・・細胞質が染まりにくい、不定
中間部
管腔、濾胞構造
後葉
神経細胞
グリア細胞
◆ 下垂体機能亢進症及び下垂体腺腫
下垂体機能亢進症は、ほとんどが下垂体腺腫由来
境界明瞭(被膜有り)
プロラクチン産生腫瘍(一番多い)
無月経、乳汁分泌、不妊、性欲減退
成長ホルモン産生腺腫
巨人症、末端肥大症、耐糖能異常、糖尿病、高血圧
ACTH産生腺腫
クッシング病・・・下垂体腺腫が原因のときのみ
非機能性腺腫
視神経交差圧迫→視野狭窄
◆ 下垂体機能低下症 イ:p.832
下垂体腺腫、非機能性腺腫
→正常の下垂体を圧迫、萎縮させる
Sheehan's syndrome(シーハン症候群)
妊娠中にPRL産生細胞が増える→分娩時大量出血→下垂体の虚血性病変(壊死)。
▼ 副甲状腺 イ:p.846〜
◆ 副甲状腺の構造
色素嫌性細胞
主細胞・・・PTH(parathyroid hormone)
明細胞
色素好性細胞
PTHの機能
Ca,Pの代謝(血中Ca↑、P↓)
(血中Caを下げるのは甲状腺傍濾胞細胞の出すカルシトニン)
Vit.Dの活性化→Caの腸管での吸収↑
◆ 副甲状腺癌の転移 皮膚など
明るい細胞
境界明瞭
▼ 胎盤 ア:p.238
◆ 胎盤の構造
胎盤の位置
羊膜
絨毛膜
胎盤
脱落膜
高分泌性子宮内膜
子宮筋層
絨毛の構造
絨毛内血管=胎児血管
細胞性栄養芽細胞・・・合胞性〜より細胞質が明るく染まる
合胞性栄養芽細胞
◆ 胞状奇胎 イ:p.675 ア:p.240
胎盤絨毛の嚢胞化したもの
5〜6%、絨毛癌の続発を起こす
つわりが非常に強い
[肉眼]胎盤絨毛が腫大・嚢胞化し、ブドウ状に。
[組織]
絨毛間質の水腫性膨化、特に中心部液状化、血管欠如
Trophoblast,特に合胞性栄養芽細胞の増殖
胞状奇胎の性
染色体構成 46XX >90%
雄核発生(父親由来のX染色体)
性交渉が少なくなり、排卵されてから時間が経って受精
→低栄養状態に長くいたことによって、
卵子核の不活性化(消失、排除)が起きてることがある
→精子核の2倍化
◆ 絨毛癌 イ:p.675 ア:p.240
非常に高悪性(血行転移性)
絨毛細胞が悪性化、腫瘍になったもの
手術
→胞状奇胎のhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン、合胞性栄養芽細胞から出る)の量を監視
→順調に減ってけばOK。
さがんなきゃMTX(メトトレキセート)
それでダメならアクチノマイシンD(Act D)
こういう方法が確立されたので、今は絨毛癌になる人は少ない
細胞性栄養芽細胞>>合胞性栄養芽細胞
◆ Placental Site Trophoblastic Tumor(PSTT)
胎盤着床部
CTでもSTでもないTrophoblast(中間型栄養芽細胞)の遊走
少し細胞質が濃く染まる
バラバラに存在
hPL(+++)
▼ 前立腺 イ:p.703 ア:p.282
◆ 前立腺の構造
内腺・・・Estrogen感受性。Female portion
外腺・・・Androgen感受性。Male portion
◆ 前立腺炎
尿道炎、膀胱炎に続発
大腸菌(老人に多い)、クラミジア(若い人に多い)が原因
前立腺炎→前立腺液流出障害→結石→前立腺結石
活動性炎症→痛
◆ 前立腺肥大症 イ:p.706〜 ア:p.283
結節性前立腺過形成
(腺上皮、あるいは間質細胞の数量的増加)
前立腺肥大→尿道狭窄→排尿障害→2次感染(膀胱炎、腎管炎、腎盂腎炎)
前立腺液は、濃く、ピンクに染まる。
腺性過形成
2層構造(内側から、主分泌細胞、基底細胞)・・・乳腺と同じ
間質性過形成
線維芽細胞、筋細胞↑↑↑
アンドロゲン↓→エストロゲンの相対的↑→内腺域過形成
◆ 前立腺癌
ほとんどが外腺域、特に後葉から発生
ほとんどが腺癌
発生初期は、高分化型が多い。(時に正常腺管との鑑別が困難)
腺癌の腺管は2層構造を取らない
増殖がAndrogenによって促進される
ホルモン療法(抗Androgen療法)←Estrogenを使う
再発したら効かない
症状の出現が遅い(だって外線域で尿道から遠いから。)
骨や肺に転移しやすい
▼ 乳腺 イ:p.695〜
◆ ホルモン
Estrogen:乳管増殖、間質細胞増殖
Progesterone:Estrogenの効果のもとに、腺房(小葉)の発達、成熟
Prolactin:乳汁分泌
◆ 乳腺症 イ:p.695,696
性成熟期、及び更年期に生じる非腫瘍性、非炎症性の腫瘤
EstrogenのProgesteroneに対する優位が原因。
[肉眼]不規則な形の腫瘤が見られる(乳癌との鑑別診断が重要)
[組織]3基本形+α
線維の増生
乳管の増生
嚢胞症・・・液体貯留による乳管の拡張
アポクリン化生・・・赤みを帯びた、低円柱上皮様
腺房増生
好発年齢・・・30〜50才
好発部位・・・外側上側の1/4円(40%)
High risk group・・・未婚、不妊、不授乳
◆ 線維腺腫 若年女性に多い イ:p.696
上皮性・非上皮性の混合腫瘍
乳管の増殖と線維細胞の増殖
Estrogenに対する部分的な感受性の亢進が原因
管周囲型
管内型・・・腺管が押しつぶされてスリット状になる
◆ 乳癌 ア:p.258〜 イ:p.699〜
小葉(腺房)→小葉癌
乳管→乳管癌・・・悪性度大、浸潤性、転移性
乳頭腺管癌・・・乳管腔内にたくさんのガン細胞
充実腺管癌
硬癌・・・管外に多く浸潤、結合織豊富。バラバラに浸潤。
関連遺伝子:erb B-2
内分泌療法
抗エストロゲン剤
外科的内分泌療法(エストロゲンを分泌する臓器を取っちゃう)
▼ 生殖器 イ:p.710〜
▼ 胚細胞腫瘍
生殖細胞に由来する腫瘍
生殖細胞=胚細胞
原始生殖細胞から精子、あるいは卵子に至る過程において、腫瘍化した生殖細胞由来の腫瘍
5基本形
1.睾丸:精上皮腫 卵巣:未分化胚細胞腫
・・・マーカー:アルカリフォスファターゼ
2.胎児性癌・・・マーカー:4c4(?)
3.絨毛癌・・・マーカー:hCG
4.卵黄嚢腫瘍・・・マーカー:AFP(α-フェトプロテイン)
5.奇形腫
◆ 精上皮腫、未分化胚細胞腫
未分化・未成熟な生殖細胞がそのままの性格で腫瘍化したもの
アルカリフォスファターゼという酵素を持っている。
(他臓器のものに比べて熱に強い)
radiationに弱い
リンパ球浸潤が見られる
精母細胞類似大型腫瘍細胞が見られる(睾丸)
◆ 絨毛癌 ア:p.211
生殖細胞が腫瘍化することによって多分化能を持ち、とくに、
胎盤方向(絨毛・栄養芽細胞)への分化が進んだもの
hCG産生
細胞性栄養芽細胞、合胞性栄養芽細胞、大量の赤血球が見られる。
男もかかる
◆ 卵黄嚢腫瘍 ア:p.210
生殖細胞が腫瘍化することによって多分化能を持ち、とくに、
卵黄嚢方向への分化が進んだもの
α−フェトプロテイン(AFP)の他、多種の蛋白を産生分泌
→好酸性硝子球を作ることも。
AFPは、成人は通常産生しない蛋白。
男もかかる
細胞同士がつながって、網目状になっている(microreticular pattern)
糸球体様の構造も見られる(Shiller-Duval body)
◆ 奇形腫 イ:p.693〜 ア:p.211
生殖細胞が腫瘍化することによって(受精卵相当の)多分化能を持ち、とくに、
胎児方向(=体細胞方向)への分化が進んだもの
なんでもあり。
▼ 卵巣 イ:p.688〜
◆ 顆粒膜細胞腫 イ:p.692 ア:p.206〜
好発年齢は2峰性(10歳以下、30〜60才)
症状は、Estrogen過剰による
思春期前→性早熟
成熟期→子宮内膜増殖症→不正出血
成人型顆粒膜細胞腫
小卵胞様の組織。(中には好酸性の硝子様の物質)
若年型顆粒膜細胞腫
大小様々な卵胞様の組織。
◆ 莢膜細胞腫 ア:p.208〜
閉経後。良性。
再女性化をおこす(生理がまた始まったり)
子宮内膜増殖症(子宮内膜癌の前癌状態)
紡錘形の細胞
脂肪(+++)〜(-)
細胞間にコラーゲン(-)〜(+++)
◆ 男化腫瘍 イ:p.692 ア:p.208〜
Leydig cell→男性ホルモン
Androgen過剰→Teststerone↑
男性化
Sertoli cell・・・青紫色
Leydig cell・・・赤紫色
◆ 表層上皮性腫瘍 イ:p.689〜
卵巣の表面を覆ってる上皮細胞→排卵などがきっかけで陥入
→封入嚢腫になる→化生を起こす
卵管上皮化生→悪性化→漿液性腫瘍(マーカー:CA125)
腸上皮化生、子宮頚内膜化生
→悪性化→粘膜性腫瘍(マーカー:CEA)
子宮体内膜化生→悪性化→類内膜腫瘍
移行上皮化生→悪性化→Brenner腫瘍
◆ 睾丸
Sertoli cell(精細管の中にいる)・・・青紫
Leydig cell・・・Androgen産生・・・赤紫
▼ 不妊
◆ 男性不妊
流行性耳下腺炎
クラインフェルター症候群
性染色体異常・・・大部分が47XXY
造精細胞の欠如
基底膜肥厚
線維化→硝子化
不完全なLeydig cellの過形成(でも男性ホルモン低値→性腺刺激ホルモン高値)
◆ 女性不妊
スタイン−レーヴェンタール症候群
多嚢胞性卵巣
被膜が厚くて成熟卵胞が出ていけないことによる
精巣性女性化症
男性ホルモン(Androgen)受容体異常
▼ 子宮
◆ 筋層の病変
腺筋症 イ:p.677
子宮筋層内に違所性に子宮体内膜組織がある状態
月経困難症
性ホルモンに反応し、出血→筋層を広げようとするので痛み↑
平滑筋腫 イ:p.676
紡錘形細胞が索状に並ぶ
核分裂像はなく、細胞異形は軽度
平滑筋肉腫 イ:p.676〜
巨細胞
核分裂像がある。
肺転移しやすい。
◆ 内膜の病変 イ:p.670〜
子宮内膜癌 イ:p.673〜
大部分が腺癌
腺管の異常分岐、数多し
子宮内膜腺に似た腺症=類内膜腺癌
時々扁平上皮化生を伴う
Estrogenの相対的、絶対的過剰(少なくともPromoterとして働いてる)
癌抑制遺伝子 PTEN が関係
子宮内膜増殖症
内膜の基底層は正常と同じ
内膜の機能層がやたら厚くなる
異型の細胞が出てきてる場合は、異型内膜増殖症(前癌状態)
脂肪・・・乳癌、子宮癌・・・脂肪組織では、AndrogenがEstrogenに代謝される
肉・・・大腸癌
◆ 子宮頚癌 イ:p.681〜
大部分は扁平上皮癌
扁平上皮・円柱上皮境界(SCJ,Squamo-Colamnar Junction)の円柱上皮側に出来る。
HPVのウイルス蛋白(E6とか)によって、p53蛋白が阻害されることが関係してる
円柱上皮は一層→刺激が来たら、死んでしまう→予備細胞が補充、再生
→そのうち扁平上皮化生を起こす→→→そのうち癌化
CIN(Cervical Intraepithelial Neoplasia)
◆ 外陰
Paget's病
一見、びらん状に見える外陰部、陰嚢
実は悪性腫瘍
Paget's細胞
薄い紫色に染まる
上皮内で、胞巣を形成して増殖
▼ 運動器
▼ 骨
◆ 代謝性骨疾患
骨粗鬆症 イ:p.802〜
骨組織の成分は正常であるが、単位容積当たりの骨量が減少する状態
◆ 虚血性骨疾患 イ:p.429
無菌性(骨)壊死
原因
特発性
SLE(Systemic lupus erythematosis)
アルコール中毒症
潜函病
医原性(ステロイド長期使用)
大腿骨頭→壊死→骨折
肉芽組織豊富
出血してる
破骨細胞が見られる
骨の変性も見られる
◆ 骨腫瘍 イ:p.813〜 ア:p.420〜
一番多いのは転移性腫瘍
悪性のものは若年に多い
骨肉腫
代表的な、骨の悪性腫瘍
長管骨(大腿骨、脛骨)
早期から、血行性に肺転移を起こす
類骨は、赤く染まる
骨は、類骨より、紫色っぽく染まる
線維芽細胞や、軟骨様のものも見えたり。
軟骨肉腫 ア:p.424
悪性腫瘍
好発部位:骨盤骨(発見されるころには相当広がってる)
軟骨組織そのものって感じ。
骨軟骨腫 ア:p.423
たいていは良性。(良性の骨の腫瘍の代表)
長管骨に多い。
内側から、海面骨、軟骨、骨膜
◆ 関節 イ:p.817,821〜
リウマチ様関節炎(慢性関節リウマチ)
滑膜の活動性慢性炎症
非化膿性、増殖性炎で、滑膜が侵され、次いで関節軟骨・骨に病変が及び、
関節の機能が廃絶してゆくもの
滑膜細胞が非常に増殖
リンパ球・形質細胞の浸潤が著明
軟骨破壊
骨破壊
Fibrinoid沈着
全身性アミロイドーシスが続発することも。
▼ 筋肉
◆ 筋萎縮
筋繊維が数量的に減少。筋力の低下をきたす。
廃用性筋萎縮
神経原性筋萎縮 イ:p.788〜
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
外傷・腫瘍による神経切断
筋の線維が細く、小さくなってる
筋線維間に隙間
◆ ミオパチー イ:p.793〜
進行性に骨格筋の変性をきたす疾患
→萎縮、筋原性筋萎縮
進行型筋ジストロフィー(Duchenne型)
X染色体劣性遺伝
筋を保護しているジストロフィンが欠如
→筋が少しずつ変性
線維細胞、脂肪細胞などが見られる