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アゲハ Papilio xuthus
 北海道から南西諸島まで広く分布しています。春型・夏型といった季節型が知られています。市街地にも生息しており、マンションのベランダに置いたミカンの鉢植えで発生したという話もしばしば聞かれる。幼虫はミカンやサンショウといったミカン科植物の葉を食べて育ちます。
 直径1oちょっとの丸い卵です。薄い黄色の卵は通常ミカンの葉の裏側に産み付けられています。
 卵からふ化した幼虫は、鳥の糞をまねて敵の目をごまかしていると言われています。1令から4令幼虫までの間、このような黒い色彩をしています。怒らせると頭部のあたりから臭角という、強いにおいを放つ2本の突起を出して敵を威嚇します。
 卵からふ化した状態を1令幼虫、以降脱皮するごとに令が増していき、4回脱皮して5令になると体の色が黒から緑に変わります。葉の色への擬態と、爬虫類のように見える模様で敵から身を守っていると言われています。黒い時と同様に臭角も持っています。アゲハの幼虫は5令で終わり次は蛹になるため、終令幼虫と呼ばれます。
 完全変態の昆虫には「蛹」と呼ばれる段階があります。体を大きく作り変えて成虫に変化します。