発振器の実験
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- 2007.11.04 低歪率正弦波発振器の製作
アンプの歪率測定などに使えないかということで、「はじめてのトランジスタ回路設計」(黒田徹著、CQ出版社)に掲載されている低歪率の正弦波発振器(状態変数型正弦波発振器)を製作してみました。書籍の作例との違いは以下の通りです。
- オペアンプは、5532はJRC製、TL071は手持ちがなかったのでLF412を使用しました。
- 基板はユニバーサル基板を使い、「はじめてのトランジスタ回路設計」の基板作成例とほぼ同じ配置です。
- 発振周波数を決める2個のコンデンサは、ごく安いものですが一応選別して容量が近いものを使用しました。
- 2SK30(GRランク)は、2SK246(BLランク、IDss 6.3mA位)で代用。
- 出力電圧を決める 2.2M,1M,470k の抵抗は、2M,680k,330k とし、書籍の作例より少し低い電圧に設定しました。特性としては、作例位の出力電圧の方がよいのかも知れません。
- 使用コンデンサのtanδによって調整要のR3は取り敢えず90kとしています。最初は122kとしましたが、これでは歪率が最小となるようにVRを調整すると、VRを回し切った位置になったためです。
最初は発振しなくて焦りましたが、1箇所配線ミスしていたためでした。発振周波数は1009Hzとなりました。出力電圧はオペアンプ出力端子で5.8ACVくらいです。
この発振器の歪率をパソコンのサウンドインタフェース(Sound Blaster Digital Music SX)を使用して測定した結果は下記の通りでした。(サウンドインタフェースは、入力方向のみなので48kHz/24bitの設定が可能です)
結果としては、3次高調波が結構大きいですが、これが実際のものなのか、それともサウンドインタフェースの特性によるもの(真の量子化ビット数は24bitもなくて、量子化による誤差が見えているとか)なのかは分かりません。
サウンドインタフェースの出力を入力へ繋いだときと比較すると、THDは発振器の方が大きく、THD+Nは発振器の方が小さい結果です。
この測定をしている際、ご近所さんのエアコンなどからと思われるノイズ(10kHz, 15kHz, 20kHz等)が不定期に入って来るめ、それらのノイズが途切れたときに測定しました。自宅のテレビも水平同期信号が混入するため電源を切って測定しています。
発振器の歪率測定結果
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