Def Leppard Live in Japan (June 18-22,1996)
PART 4
4人がステージ前方のスツールに腰をかけ、それぞれギターを抱えている。この座り方も4人それぞれの個性が出ていて面白い。大股開きのヴィヴ、膝をぴったりくっつけているサヴ、自然に脚を開き片方の腿にギターを乗せているジョー。少し前かがみになって、ステージに足をつけているフィル。
ジョーがふざけてNIRVANA の"COME AS YOU ARE" を少し弾くと、ピューピューと歓声があがる。が、すぐにやめてしまい「NEVER MIND」とジョー。これ、"COME AS YOU ARE"が入ってるNIRVANAのアルバムタイトルで、ダブルミーニングになっていたんだけど、この冗談に気がついた人は少なくて、ちょっと気の毒だった。
(補)18日にはOASISの"LIVE FOREVER”を最初の1フレーズくらい歌ってくれたんだけど、客席からの反応がほとんどなかったので、すぐにやめてしまった。全部歌ってほしかったのにぃ。すごくジョーの声に合ってると思ったなあ、あの曲。そして18日にはこのあと「日本盤のVAULT だけに入ってたボーナストラックに入ってる特別な曲をやるよ」と言って"CAN'T KEEP AWAY FROM THE FLAME"をやったが、この日以降はカット。思ったほど反応がよくなかったからかもしれない。(補) 21日には、フィルが「MISS YOU IN A HEARTBEAT」 を数小節歌うが途中でやめてしまい、悲しかった(でも仙台ではフルに歌ってくれたのでニッコニコ)。ジョーがZEPPELINのリフを弾いて、ヴィヴに歌えよというが、ヴィヴは僕にはとってもできないよ、と辞退する。ほんとに 奥ゆかしい人間なんだなあ、ヴィヴってば。(補) 18日には"HAVE YOU EVER NEEDED SOMEONE SO BAD" シングルに入ってたROLLING STONESのカヴァー"YOU CAN'T ALWAYS GET WHAT YOU WANT"をやって、コーラスのところを客に歌わせようとしたのだけれど、あまりにも客の反応が悪かったもので(実は私もすっかり忘れていて、これ何だったけ?なんてあせっていた)ジョーが途中で「ノー!ノー!」と演奏を中断させ、「これは無理だったね、次行こう」と、"TWO STEPS BEHIND"を始めたというシーンもあった。こういうところの決断の早さがいかにも彼らしい。(補)22日のおいしいアコースティックについては先にアップした通り。思いがけない展開でメンバーも驚いていたんじゃないかな。次にはフィルの番だったらしいんだけど、出遅れてしまい、他のメンバーとファンに笑われる。仕切り直してクラシックのようなフレーズを速弾き。ジョーがヴィヴにも「やれよ」というけど、「僕にはとてもできないよ」とかなんとか言って断るヴィヴ。嘘つき。速弾きだったら負けないくせにぃ。そしてようやく本題の"TWO STEPS BEHIND"へ。自然に手拍子が始まり、コーラスの部分では客席から大合唱が沸き起こる。すごく家族的な雰囲気がして、気持ちがほのぼのしてしまう。
いつのまにかドラム台にリックがもどっていて、ボトルから水を飲むと静かに叩き始める。"WHEN LOVE AND HATE COLLIDE"。個人的にはエレクトリック・ヴァージョンでやってほしかった。あれ、死ぬほど好きなんだもの。でも、ジョーの声のことを考えるとあんなに高音の多い曲をライブでやるのは厳しいのかもしれない。実際、高音を出す部分ではかなりフェイクして歌っていたし。「ミスター・フィル・コリン!」とジョーが紹介して、フィルのギターソロが入り、最後の部分でリックが立ち上がって歓声を煽る。腕のないほうの肩に向かって話しかけるようなポーズをとっておどけてる。うーむ、すごいユーモア感覚だ。