「企業の 儲け方」 (歯痒末説 ver99.001)

 先日 「再チャレンジ推進会議(事務局は 内閣官房)」へ、その業務推進のツールとして 

「基本投入費原理」が有効であることを提言し、このBlog「生産性の真実!」や Emg「些

論」・Hpg『安さんの「本音で!些論」』のご一覧をお勧めしました。

 

 しかし始めての方は 原理が存在する事実≠竍原理の理屈≠ヘ判っても、恐らく

それを 現実の実務にどう適用すれば良いのかの見当が付かないと考えます。そのよう

な場合に 取り敢えず行って ロスが少ない方法≠ヘ、次のような 手順です。

 

 これは一般的な手順≠ナ 必須でも絶対でもありません。また対象企業が特定されれ

ば独自の切り口や手順の省略で、業界や業種に独自の展開を行った例もあります。そして

最も端的に効果があるのは 当面する具体的な 問題の解決≠ネのです。

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【「基本投入費原理」適用の 一般的な手順】

 「基本投入費原理」は 採算ベースに乗っている企業の「経営資本利益率」は (新しい

生産性尺度である)「総合生産性指標」に高度の相関がある≠アとが基本になる。

 

 このことは産出付加価値に対して 経費率の発生が一定の収斂値を持っている≠ニ云

う 経費発生に 法則性がある≠アとをも意味している。

 

 従って企業経営を適正化するには 次のように最少の革新(改善・改良・改革)努力で、

試行錯誤を極力抑制し 適確に過程と結果の適正化を行う必要がある。

 

 以下の個別の項目以下でも 作業のつど適用の手順・技法を 新規に考える≠フで無

く、常に既成の手順・技法を見直し 追加・更新して行くこと≠ェ 必要である。

 

【基本手順】

@まず計画立案≠ノしても実績検討≠ノしても 現状の 「総合生産性指標」の水

準≠確かめる。

 

A「総合生産性指標」が確保されているのに 欠損が出るのは、明らかに 業界水準より

「経費が 過大」…、つまり経費削減の 可能性が大きい″lえ 節減を行う。

 

B「総合生産性指標」が水準より低い場合は まず現状の「基本投入費」つまり期間設

備費+期間労務費≠ナ、産出付加価値の増大を工夫し 革新(改善・改良・改革)を行う。

革新に必要な投資は 「基本投入費原理」に拠って(後述の 要領で)行う。

 

C産出付加価値は=売上高−外部購入価値≠ナあるから 産出付加価値増大のチェッ

クは、次の 手順で行う。

 (1)「必要な手持ち仕事量」を含めて 「生産能力」に対する「受注仕事(作業)物量」が確

 保されているか否かをチェックする。

 (2)これが不充分な 場合≠ヘ 市場調査を含め営業能力を検討する必要がある。

 (以下 営業能力検討手順は省略)

 (3)確保されている 場合≠ヘ 価値(売上高)の 改善余地(不足)≠ニ外部購入

 価値の 過大(改善余地)≠フどちらの問題が大きいか‥を確かめる。

 (4)問題の 大きい方≠ゥらか まず 解決がし易い方≠ゥらか、着手の方針を 決

 める。

 (5)解決すべき問題に対し 「基本投入費原理」に基づいて適時に適量の 経営資源を

割り当て≠驕B

 

D現状の「基本投入費」で 産出付加価値に限界がある場合には、製品の 陳腐化

と基本投入費の あり方(社会的水準での 陳腐化の有無)≠チェックする。産出付

加価値の 競争力≠ノ問題がある…場合に 単に 現製品の「造り方」だけを変えるの

は、投資が空転し 再投資が必要になる恐れ≠ェある。

 

E基本投入費の見直しは 「新」製品で…≠ェ 原則である。現製品の競争力が確かめ

られたら「生産(造り方)設計」 つまり…「造り方の 陳腐化」を検討する。新技術・新システ

ムで 外部購入費の低減や 製造経費の低下≠ェ期待出来る可能性が有ればその具

体化を行う。

 

F「製品(モノ)設計」と「生産(造り方)設計」の過程では 常に実現可能な売上高(生産

物量)に対する 「付加価値高」や「生産(時間・速度)水準の余裕≠確認する。少しで

も革新(改善・改良・改革)が 出来れば良い≠ニ考えず、その製品・製法の 陳腐化ま

での期間を長期化すること≠配慮する。

 

G両者とも 確認チェックには、あまり数値計算の精度は気にせず 手間を掛けずに、マ

クロに=u基本投入費原理」の基本相関に拠って グラフィックに確認する。この確認チェッ

クのとき 出来れば数回、ワザと(起こりそうな 誤差範囲で) 較差的に数値を変えて試算

しプロットしてみると、確認するプロット位置と 計算精度の関係≠ェ掴め、マクロでも

使える 意味≠実感することが出来る。

 

自動車製造企業のK社では 「基本投入費原理」の具体的な適用方法を、詳細なマニュア

ルにまとめ 考え方の統一徹底と積極的な活用を図っている。同マニュアルの図表は ホ

ームページ『安さんの「本音で!些論」』の原図に、自社の 競争力の見方(赤の点線)

を 補ったものである。

 

この図を 業種込みの 産業界全体∞自企業の 所属業種=Aあるいは自社内 

各事業所∞自社事業所内各工場・系列・設備 等≠ノついて 各種用意しておけば、対

抗する想定コンペチターに対する 競争戦略を具体的にイメージすることが可能になる。こ

ういう図表一つ見ても K社の理解と活用の深さが判るのである。

 

H「製品設計」と「生産設計」では 初期の 白紙からの設計段階≠ナは、まず 市販の

汎用ないし自社在来の技術を前提にして「製品設計」を行い、その製品・製法に固有な 特

化部分を造るための「生産設計」を行う。ここで仕組む製品と製法の 特化≠ェ  競争

する同業他社への「参入障壁」になり、創業者利潤を大きくし 製品陳腐化までの期間を長

期化する…ので重要である。際立った特化部分の無い 基本投入費の策定≠ヘ 企業

を危機を招く契機になり易いのである。

 

 「製品設計」と「生産設計」のマクロの確認チェックには 公開されている「マープロ」(URL

:http://f57.aaa.livedoor.jp/~mapro/)を使うのも、グラフプロットよりは多少面倒だが 適用

の効果は大きく、試行してみる価値は あると考える。マープロは 前出のK社のI氏が、私

のアイデアを 実用化して下さったもので、前提の置き方が双方向で マクロの試行錯誤を

短時間に容易に行うことが出来る。

 

 マープロはまた 工場が立ち上げリ経常経営に入った後も、「予算制度」を採る企業など

で 4月から新年度の予算を 前年末のまだ販売計画も無い時期に立案する°行を

改められる。不活動・死蔵の在庫の大部分は 新年度に購買部門が自分の手を遊ばせ無

いために、リアルに要るものを 要るときに買う≠アとをせず、トレンドの予算計画≠

そのまま発注してしまう結果… であることが多いのである。

 

I経営の妙諦は 時間を稼ぐ 差を付ける≠フ二語に尽きると云って過言では無い。

「基本投入費原理」と それを具体化したマープロは、この経営意識の両面を補強するため

の最強のツールである。云えば「基本投入費原理」の展開や 使い方のポイントはまだまだ

有るが、さらに関心のある方は 下記Blog・Emg・Hpg等を参照して頂きたい。直接に請求し

ていただければ 無償で資料もお送りするし、随時に ご質問にもお答えしたいと思ってい

る。ただ既に 明日死んでも オカシク無い年≠ノなっているので、ご連絡はお早く 生き

ている内にお願いしたいと考える。◇

 

Eml:ke7y-mtmt@asahi-net.or.jp

Blog:「生産性の真実!」 http://blogs.yahoo.co.jp/okinojyoujp

Emg:「些論」 http://www.emaga.com/info/030326.html

Hpg:安さんの「本音で!些論」:http://www.asahi-net.or.jp/~ke7y-mtmt/ ◇

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