「農業経営の 新しい視点」 (歯痒末説 ver96.1)

【農業にも構造改革の目を向けよ】(産経正論 東大教授・伊藤元重 06/10/16〈月〉)

 参照:http://www.sankei.co.jp/news/061016/sir000.htm

[自由度の拡大なしに競争力得ず]

≪進まぬ農地の貸借や売買≫(中略)

≪他産業と比べ柔軟さ欠く≫(中略)   《末説一覧へもどる》

 農業と他の産業とはまったく違う存在であるから比較するのがおかしい、といわれるかも

しれない。しかし、農業を聖域化し、あまりにも普通の産業の常識を通用させなかったこと

に問題があると考えるべきではないだろうか。

《旧来の仕組みに縛られず》(後略) (いとう もとしげ)◇

 

 当に 正論である。私は農業に詳しくないが 「基本投入費原理」の応用の質問を受けて

少し事情を聞いた範囲でも、農業には 本質的な問題のほかに、派生的な 例えば 保護

政策の名の下に行われた施策の結果が複雑に絡み合っていることが判った。

 

 このような情況の中で 伊藤教授の所論を具体化するには、北海道改良普及員資料31

巻・同主任専門技術員(発表当時)土田優氏の「企業的農業経営における 財務諸表分析

の新展開:デュポン公式からの発展」の視点が不可欠になると考えられる。

 

 農業の周辺では今 補助・支援の名の下に、直接・間接の組織が 繁多に入り組んで

仕事をしている。それはその時々の 必要に応じた存在なのだろうが、今はそれに 企業

経営的な経営の視点は殆ど無く、整理・統合も 不可能に近くなってしまっている。

 

 これを整理し効率化するには もう「基本投入費原理」で農業経営のベンチマークを創る

より他に方法は無いのである。その意味で土田氏の研究は 農業を裸の コマーシャル

・ベースで見直す&法を示すもので、画期的であり 革命的な研究であった。◇

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