「ミサイル艇誤射と 東京大停電」 (歯痒末説 ver92.1)

  標記のような最近のバカバカしい事故には 行動科学のカケラも無く、敗戦後60年の

人間行動の学習が 全く次世代に申し送られてい無い現実があって恐ろしくなる。

                                           《末説一覧へもどる》 

 我々ジジイどもは 敗戦後60年…、営々として 新技術を研究し開発して、それを 次世

代へ申し送って来たし それが受け継がれ蓄積されて行くと思っていた。

 

 しかし現実は今 人間が 一世代に発見し構築して来た知恵≠ェ、世代の交番 つま

り生まれ変わると 真っ白になる人間の頭脳≠ノ負け始めている。

 

 ミサイル艇誤射も 先日の東京大停電の原因のクレーン作業も 思う…から イケナイ

のである。当事者は 口を開けばと思って… 気が付か無い…≠ナある。

 

 これはもう 「手抜き」なのである。作業過程で思う≠フは 確認手順の 欠落≠ネの

だ。仕事はヤボッたく 次工程に移る前に 必要な確認を行う≠烽フなのだ。◇

 

【弾丸1発と弾痕を発見 海自機関砲誤射】(産経新聞 2006/09/06 大阪夕刊)

 青森県むつ市の海上自衛隊大湊地方総監部の突堤に停泊中の「ミサイル艇3号」の20

ミリ機関砲から実弾など10発が誤発射された事故で、同総監部は6日未明、総監部敷地

内の木工場の屋根から弾丸1発を発見した。実弾か訓練弾かは調査中。またドック管理棟

の屋根から弾痕1カ所も見つかった。

 

 同総監部は、隊員が訓練で不具合のあった20ミリ機関砲の部品を交換後に作動確認の

ため「発砲スイッチ」を押した際に「実弾が残っていないと思い込んでやった可能性がある」

とし、作動確認手順を誤った人為ミスであることを示唆した。

 

【首都圏大停電 ライフラインの総点検を】(「産経新聞 主張」2006/ 08/16)

 首都圏で起きた大停電は、大都市の電力供給システムの脆弱(ぜいじゃく)さを露呈した。

今回の事故は、クレーンが、東京電力の送電線に接触するという単純ミスから引き起こされ

たものだった。

 

 しかし、うっかりミスですますにはあまりにもさまざまな問題点を都市生活者に突きつけた。

バックアップ・システムなど電力網の弱点、復旧に若干時間がかかったことなど、危機管理

に問題点や課題を残したといえる。東京電力をはじめとする関係者は、(2006/08)14

日の事故を重大視し、今後の教訓としなければならない。

 

 送電線は切断されたわけではない。クレーンが接触しただけで、この大停電が起きた。そ

の衝撃の大きさは、東京を中心として約140万世帯が停電、地下鉄やJRなどが停止、信

号機もストップするなど、ライフラインに大打撃を与えたことでわかる。

 

 事故は東京と千葉の都県境を流れる旧江戸川にかかる東京電力の送電線「江東線」で

起きた。送電線は、川面から16メートルの高さにあるが、川を航行する船がクレーンをそれ

以上に上げたため、送電線を損傷したという。

 

 クレーン船の関係者らは、警察の調べに対し「作業効率を高めるため、航行中にクレーン

を上げた」と、単純ミスを認めている。また、「ほかの現場でも、航行中にたびたびクレーン

を上げていた」とも話している。

 

 これはルール以前の問題である。こうした単純ミスを放置しておくと、同様な事故はまた

起きることになる。

 

 「江東線」が首都圏の電力供給の中心となる幹線だったことも大停電の大きな要因だった。

それだけに、バックアップ体制の完備が求められる。

 

 同線のバックアップ用送電線は平行して引かれていたため、同時に損傷を受け、本来の

バックアップの役目を果たさなかった。こうしたことから、バックアップ系統の見直しや、送電

線自体の防護強化などが急務だろう。

 

 今回の事故は、お盆休みの早朝とあって電力需要が減少していたため、大パニックには

ならなかった。利用者も冷静に対応したといえる。

 

 しかし、事故はライフラインで起きた。テロなども想定し、電力以外の関係者を含めてライ

フラインの総点検を急ぐべきだ。◇                           《末説一覧へもどる》

--------------------------------------------------(歯痒末説 ver92.1)-----