● Mail Magazine 日々のあわわ 2003年02月04日(火) 第60号
〜○。今日のあわわ〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜
宇宙からのメッセージ(深作欣二監督の御冥福をお祈りします)
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冷たい風が身にしみる日が続きますね。
少し前のことですが、ニュースで宗教団体、ラエリアン・ムーブメント (以下、ラエリアン)の関連企業であるクローンエイド社がクローン人間を 誕生させたと発表し、物議をかもしていました。クローンエイド社は最近行 った記者会見で、3人目が誕生し、それが日本人だと発表していました。も っとも、クローンエイド社側は今まで、きちんとした証拠を提供していない ので、クローン人間誕生が本当かどうかわかりません。そのため、日本の政 府は真偽のほどが明らかになるまでは静観するようです。
私がこのニュースを聞いたときの感想は「へ〜、あの団体がなんでクローン なんて言い出すようになったのかな」というものでした。私が、初めてラエリ アンの存在を知ったのは、10年程前ですが、そのときは、クローン人間なん てこと言っていなかったように思います。そもそも、なんで、ラエリアンのこ とを知ったのかというと、実にひょんなことからでした。
当時、私はある編集部で仕事をしていました。そこの書評担当者にあててラ エリアンが本を送ってきたのです。たしか、タイトルは「真実のメッセージ」。 それが、また個性豊かな本でした。最近は装丁が変わったようですが、表紙に は宇宙船から降りた宇宙人が人間に向かって手をふっているイラストが書かれ ています。イラストのテイストは、キリスト教系の新興宗教のパンフレットの 絵にも似て、なんとも無気味でした。
本についていた資料によると著者はクロード・ボリロン・ラエルさん。ラエ リアンの主宰者です。ラエルさんはもともとはカースポーツのジャーナリスト だったそうですが、ある日、エロヒムと名のる宇宙人と遭遇して、すっげぇこ と聞いちゃいます。なんと、エロヒムは地球の生物を創造したのは宇宙人だと 言うのです。そこでラエルさんは、宇宙人を地球に迎えるために大使館を建て るなどの準備をしようと、ラエリアン・ムーブメントをおこしたそうです。
資料を読んで、書評担当者をはじめ私たちは頭を抱えてしまいました。また、 資料のほかに、挨拶状もついていて、このすばらしい本をぜひ紹介してほしい ということ、そのさいには本を読者プレゼントとして何冊か提供できるという こと、連絡先などが書かれていました。ここまでは、プロモーション用資料で はよくあることです。ただ、問題は挨拶状の最後に添えられた以下のような追 伸でした。
「P.S. アメリカの学校では、人間の誕生を『神が創造した』『進化論によ る』『宇宙人が創造した』の3つのなかから選べるそうです。○○さん(書評 担当者の名前)はどう思われますか?」
「知るかよ!」というのが書評担当者の答えでした。
「ここで、『なんですって、神様が人間をお造りになったに決まっているじ ゃありませんか』って返事するのも、ファナティックでいいかもね」
「私は父が猿にそっくりだし、私も父親似だっていわれるから、進化論を支 持するって答えちゃうなあ」
などと、私たちはその追伸文をめぐってちょっと、その場で盛り上がりまし た。私は送られて来た「真実のメッセージ」を隅々まで呼んだ訳ではないので、 定かでない部分もあるのですが、いずれにせよ、その当時、ラエリアンはクロ ーン人間をつくることを全面には出していなかったと思います。よくあるUFO を信じるカルトの一種かなあ、という印象でした。
それから、10年あまり、時々、ラエルさん来日を知らせるポスターを街で みかける以外はラエリアンのことをほとんど知らずに過してきました。だから、 ラエリアンがいつから、クローン人間を持ち出すようになったのかわかりませ ん。ラエリアンのウェブ(http://www.rael.org/)にあるラエルさんのスピ ーチによると、彼らはクローン人間をつくることで、永遠に生きることができ ると思っているようです。もともと、宇宙人が進んだ科学技術で人間を造った と信じていたことから、科学技術への過剰な期待というのがあり、それがクロ ーン人間によって永遠の生命を得られるという結論になったのかもしれません。 キリストの復活劇を科学技術でやってしまおうということなんでしょうか。
しかし、そんなにしてまで、永遠に生きたいもんですかね。宇宙人を迎える 準備ができるまで死ねないと思ったのかなあ。もしも、ラエルさんが死んでし まったら、「私がラエルのクローンです」と名乗り出る人がいっぱい出てきた りするんでしょうか。
世の中にはいろいろな人がいるものですね。
〜○。あわわ後記〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜
このメルマガを隔週で出すと言っておきながら、2回続けて月刊になって しまいました。すみません。忙しかったのです。
私は、最近、編集のお手伝いの仕事が入って、平日はほぼ毎日のように、編 集部のオフィスに出かけています。そこで、ちょっとめんどくさいなあと思う ことができました。それは何かというと、毎日、服を着て行かなきゃならない ってことなんですよね。
あ、違った、毎日、着ていく服を考えなきゃならないってことでした。
ドレスコードがあるわけではないし、別に何を着てもいいのですが、それで も、毎日、同じ服を着るわけにはいかないしなあ。こういうとき、犬や猫がう らやましいです。だって犬も猫もいつも全裸でいるけど、誰も怒ったりしませ んものね。最近は気にする飼い主も増えたのか、服を着た犬をよくみかけるよ うになりました。服を着た猫は80年代にブームになった「なめ猫」以来、見 かけませんが。
次回は02月16日(日)を予定しています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
真魚
e-mail:92104094@people.or.jp
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