● Mail Magazine 日々のあわわ 2001年11月26日(月) 第33号
〜○。今日のあわわ〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜
ギャルソン
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雑誌の特集や書籍などで、カフェを取りげるところが多いようです。だいた い、どの特集も似ていて、オシャレっぽく撮った写真に「和める」「居心地が いい」「癒される」など、響きはいいがどこか核心を欠いた言葉で彩られた解 説がついています。
私がカフェと聞いて、何を思い浮かべるかというと、フランス革命前夜に人 々が侃々諤々と議論を戦わせていたところ、絵のモデルをしている女性が画家 に声をかけてもらうまで、一杯のコーヒーで何時間もねばっていたところ、レ ストランにいく時間やお金がないので急いで軽食をとるところ、トイレを借り るために立ち飲みで一杯のエスプレッソを飲み込むところ、ヘミングウェイの 短編で寂しい老人が店員に追い出されるまでちびちびとお酒を飲んでいたとこ ろなどです。急いで用事をすませる場所であり、長居したとしても、議論とか 仕事とかほかに行き場がないとかで、けっこう、人生模様いろいろでせっぱつ まった雰囲気。こうやって書いてみて思ったけど、私の挙げるものは古くさい ですね。
それはさておき、最近の特集の傾向を見ていると、カフェはたまたま出先に あるから立ち寄るというのではなく、わざわざ「和む」「くつろぐ」ために出 かけていく場所になっているような感じです。取材や外出先などで実際に立ち 寄ってみた経験もあわせて思うのですが、いま、カフェとよばれる場所が、雑 誌などのいうように、そんなに居心地のいいところなのでしょうか?
東京でオープンカフェという店鋪形態が流行ったことがあります。いまも、 オープンスペースを設けているところはあるのですが、私はあのオープンカフ ェが、不思議でなりません。だって、山や湖などの美しい風景が広がっている というのならともかく、すぐ目の前は車道です。日時によっては渋滞の名所に なるところもあります。オープンとは言え、それほど開放感もなく、排気ガス と紫外線にまみれて、お茶飲んで、うまいですか?
カフェにかぎらず、どんな店でも雑誌の紹介などをみて、訪れたことがある というかたは、何軒か一軒は「イメージが違う」と思ったことがあるでしょう。 雑誌の写真などは、照明やカメラマンの腕で店内は広々と美しく、料理はおい しそうに見えます。しかし、実際には店はさして広くなかったりします。オシ ャレだけど座りにくい椅子、アンティークと言えば聞こえはいいが清潔が疑わ れるソファ、調理師の資格を持っていないアルバイトがマシンでいれるコーヒ ー、おしゃれな食器とみてくれのいい飾り付けだけで、味は可もなく不可もな く、場合によってはまずい食事やデザート。少しでも料理をしたことがある人 は、パニーニやワッフル、スムージーがそんなに難しくないメニューだと知っ ているでしょう。ショップインカフェのように、雑貨店などに併設されている カフェもあり、ショップ自体は楽しいものもあります。しかし、そこにあるカ フェの食べ物までいいかは別のようです。それで思ったのですが、いま、「カ フェ」といわれるところは、素人が趣味でやってますというような雰囲気があ りますね。私はそれが、嫌なのかもしれません。
しかし、このようなカフェでも人気雑誌に紹介されたりすると、行列ができ ていたりして、なかなか入れないこともあります。こういう場所でくつろいだ り、なごんだり、ゆっくりできるんでしょうか。
このていどの場所なら、家にいてコーヒーやお茶を飲んでいるほうが、よほ どくつろげるのになあ、と思うのですが。そもそも「くつろぐ」「和む」は、 わざわざ、出かける目的にかかげるようなもでしょうか? それとも現代の若 者は、ヘミングウェイの短編の老人のように居場所がなく、どこかにでかけな ければ、くつろげないほど追い詰められているのでしょうか?
最近のカフェブームの謎を、誰か解いて私に示して下さい。
あ、でも、「謎」だと思ってるのは私だけなのかも。
〜○。あわわ後記〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜
最近、遅れてばかりですね。すみません。
先日、NHKの紅白歌合戦の司会が決まったという報道がありました。無難 に局アナになったようです。
そのとき知人が「紅組の司会は慎吾ママにすればいいんじゃないの?」と言 いました。それを聞いて私は「じゃあ、白組の司会は天海祐希でどうかな。光 源氏の装束で」。どちらも話題の人だと思うし、そのくらいの試みがあっても いいと思うんだけどなあ。だって、この男女共生の時代に、男女を分けて競わ せるという形式がそもそも古臭いと思いませんか? まあ、小林幸子の出番く らいしか見ないから、どうでもいいといえばいいんですけど。
次回は12月9日(日)を予定しています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
真魚
e-mail:92104094@people.or.jp
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