99年11月3日に仙台市で初演された筝、尺八2、三絃による
「青葉之賦」について、当日のプログラムより転載します。
「青葉之賦」川崎絵都夫 作曲
I 夢の跡〜城跡〜
II 森の仲間達〜動物たちの森〜
III 祭り〜収穫の森〜
東北大はキャンパスが飛び地になっており仙台市内に点在していますが、
その多くが市内中心部からそう遠くない青葉山の周辺に集まっています。
この青葉山にはキャンパスの他に、理学部付属植物園や市民の森などがあり、
ウサギやリス、雉などが見られるなど、まだまだ多くの自然が残されています。
また、山の上はしばしば霧に包まれ、幻想的な雰囲気に包まれます。
学舎としてとても恵まれた環境のこの青葉山をイメージして曲を委嘱しました。
(委嘱者より)
それは一通のメールから始まった…。
昨年の東北大学邦楽部定演のアンケートで僕の曲が一位になっているのを
ホームページで発見し、ついメールを出したことから今回の委嘱につながりました。
いやー、邦楽の世界も進んでますねぇ…という程では有りませんが、実に面白い
出会いとなりました。
(実際にみなさんとお会いしたのは曲が完成してからしばらく経った今年の10月
でした!)
以前何度か訪れたことことのある仙台、青葉山などのイメージを頼りに構想を
練り、委嘱のみなさんの意見もメールでやり取りしながら作曲を進めました。
決まった指導者が常駐していない珍しい邦楽サークルで、練習は大変のようでしたが、
懸命に楽器と取り組む皆さんの姿は頼もしかったです!
曲は3楽章に別れており、それぞれ小タイトルがついていますが、描写音楽では
なく、その風景に想いを寄せて自由に表現しました。
若者4人の熱演をお楽しみ下さい…。(川崎絵都夫)
第一尺八 ベイ栄造(東北大・工・博3)
第二尺八 熊本圭吾(東北大・医・博2)
箏 茂木絵麻(東北大・法・4)
三絃 吉田香世子(東北大・文・3)