表紙の言葉


 
ひとつ聞いていいかな?
ええ

いやなことを忘れるには、どうしたらいい?
忘れることなんて、できないわ

そうか……
過去は断ち切るしかない。みずからの手で

『無限のリヴァイアス』より

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38000〜39999

     

  • Sere 7「かわりゆくとき」より、相葉昂治、ファイナ・S・篠崎、の会話。
    Sere 8「なにもしらなかった」の

    本当はどうしたかったの?
    できることなら逃げたいよ。シャレんなんないよ、これ。

    も捨て難かったが、2つ続けると意味がわからなくなるので、今回は却下。

  • サンライズだが、富野でもなければ、高橋でもない。
    ガイナックスでもないし、ナデシコでもない。
    「バイファム」が「十五少年漂流記」なら「リヴァイアス」は「蝿の王」

    ('99/12/19)

 
しかし、ラマヌジャンが他の何にも増して切実に求めたもの ――
それは、自分のしたいようにする自由、邪魔されずに思索する自由、
夢をみる自由、創造する自由、自分の創造した世界に没入する自由ではなかったか。

それはいつの世にも決してささやかな願望ではない。
彼は“レジャー”を希求し、獲得したのだ。

ロバート・カーニゲル『無限の天才』より

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  • 「自分のしたいようにする自由」というのはなかなか得られるものではない。
    それに比べれば「邪魔されずに思索する自由」というのはたやすく得られそうに思えるが、
    邪魔されない一定時間の確保というのは以外に難問で、必ずまわりの影響を受けてしまう。
    特に、ラマヌジャンのような数学者にとっては、時間の長短以上に、
    思考が中断される、ということが致命的に影響する。
    それ故「邪魔されず」ということが、切実な願いとなる。

    以前引用した河口俊彦の言葉と似たような内容。
    この手の言葉には反応してしまう。

    ('99/11/20)

 
木は・風に・動かされ
人は・ことばに・動かされる

ドラゴンは・綱で・しばられ
人は・ことばで・しばられる

ジョーン・エイキン『ことばをひとつ』より

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  • 少し硬派な話。
    いつからか、相手の発言が明らかに嘘であっても、相手の発言を正しいものとして尊重しなければならない、 という、変な社会風潮がコンセンサスとして定着しつつある。 そのため最近のほとんどの凶悪犯罪は、明確な証拠が出るまでは必ず野放しにされる。 しかも被害者以上にいろいろな権利が保証される。 そして証拠が挙がってみると、まぎれもなく嘘をついていたことが判明する ……

  • …… この書きかけのコメント、特に何かを意識した訳ではないが、いつ読んでも「ああ、あれのことか」 と納得できてしまうような出来事が、必ず社会的な話題になっていたりする。その時のマスコミの対応も、 判を押したように上記の欺瞞的な対応を繰り返す。

    もう、この『裸の王様』のような茶番は、やめにしないか?

    ('99/10/20)

 
その時、僕の世界観は変わった…… 新しい概念、求めていたメロディー
聞こえてきた…… 世界とは何か? 存在の意味は?
尤も、この時点ではまだ感覚所与命題の域を出ませんが
結果として僕は大学で哲学を専攻することになりました。
さて、存在の意味を解明するにあたって、
この場合ミソスープを存在一般に置きかえて普遍性をもたせねばなりません。
が、その前に基礎存在論として唯一存在了解を持つ人間存在の解明が鍵となるわけです。
郁さんは このミソスープがここに「ある」とはどーゆーことか考えた事はありませんか?

…… めったにないですね

川原 泉『ミソ・スープは哲学する』より

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  • 川原泉の初期の頃の作品。かなり長い引用だが、これでも、たった3コマ分である。

  • 初期の頃の作品は、それぞれ異なる場所で読んだので、読み返すたびに、
    その頃がどういう時だったのかが思い出されて懐かしい。
    この作品は、大学3年の時、アパートから少し離れた処にあるエンドーチェーンの書籍コーナーで読んだ。
    マンションの1Fの、少し生活の雰囲気がある場所で、カレーの材料を買ったついでに寄ったのだが、
    それを読んだ時、一人の晩飯でも心が少し豊かになったような気がした。

    セリフ的には、最後の所の、

    よく、こぼさなかったものだ

    ええ。世界は、不透明ですから……

    の方だが、自分には、こちらの引用の方が川原らしくて印象に残っている。
    長ければ長いほどよい。

    ('99/10/04)

 
太陽は沈んで翌日にはまた昇ってきます
でもそれは昨日の太陽ではありません
わたしたちを覚えてくれている人も もう誰もいません
わたしたちは幻です

竹本 泉『てきぱきワーキン・ラブ1』より

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  • 70年に1日だけ存在できる町マルカポスのタリニシカのセリフ。

  • 自分とだいたい同じぐらいの年齢の人で、大学時代に『あおいちゃんパニック』『魔法使いさんおしずかに』
    あたりからはまっていった人は多いはずである。
    あの頃はなかなか新作が出なくて、毎日本屋に通って、年に1回ぐらい新作が出るとうれしかった。
    最近は、わりと頻繁に新作が出ている。いい時代になった。

  • あの頃は、竹本泉は寡作な作家なのでなかなか単行本が出ない、と思っていたが、
    最近、ふと気付いたことがある。要するに、竹本泉は寡作な作家なのではなく、長編を書かない作家なのである。

    短篇ばかりなので、単行本を出すほど、作品がたまりにくい。
    しかし、基本的に1話完結で、かつ、いつ初めてもいつ終わらせてもあまり差し支えない、という作品が多く、
    かつ固定ファンも多いので、新しい雑誌を出す時、とか、少し枠がある時等、ちょうどよい。
    それで、少しずつ連載が増えて、作品がたまる間隔もだんだん短くなってきて、単行本にお目にかかりやすくなった、
    という訳である。

    ('99/09/20)

 
第二の離脱が襲ったのはその瞬間だった。
一瞬、存在するものが時間と空間を貫いて轟々と流れ行くその水面から跳ね飛ばされて、
宙空に舞う一滴の滴となっていたのは僕自身だった。

笠井 潔『サマー・アポカリプス』より

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  • 矢吹駆シリーズ4部作中の(2作目ではあるが)最大の山場。
    シモーヌ・リュミエールとの論争の前段にあたる、信仰告白の場面。

    ヘッセの『シッダールタ』でも同じような場面があるが、迫力ではこちらの方が数段上である。

  • 4部作は読む順番がある。
    文庫版の帯には、ちゃんと、前作『バイバイ、エンジェル』の真相に言及している、
    との注意書きがある。

    ('99/08/30)

 
科学の話の場合は、いつも答は同じです。
でも、今の質問のような、意見や考え方を問われた場合には、
話す場所と相手によって、答は同じではありません。
それを最初に断っておきましょう。

森 博嗣『そして二人だけになった』より

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  • 瀬名秀明曰くところの「理系の excuse」。
    かつ(おそらく)文系には理解してもらえないであろう感覚。

    ('99/08/09)


『表紙の言葉』
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『枕草子*砂の本』 『表紙の言葉』
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三島 久典