同じ頃「スター誕生」等のオーディション番組がいろいろあったはずだが、
よりによって、素人のど自慢番組、しかもNHKの「のど自慢」ではなく、「家族そろって歌合戦」
のような、どちらかというと歌唱力ではなく、家族のほのぼの感が売りの番組で
オリジナル曲を歌い、そのレコーディングの話がその場で出るぐらいだから、
よっぽど強烈に輝いていたに違いない。
彼女以外で、この番組がデビューのきっかけ、というのは聞いたことがない。
1973年2月、「風に吹かれていこう」でデビュー。
今(2004年)でも「マルベル堂」でブロマイドを入手できる。
上記は、LP・EPのリストであり、CDリストではない。
CD化された順は(R盤を除く)、最初が『FLYING』。
その後、なつかしのフォークシリーズのような感じの一環で、1st の『風、空、そして愛』が復刻。
2003年にファンの熱い要望により、5th『オルゴール』と 6th『SUMMER SHADE』
そして、2004年、25年ぶりの新譜『歌が降りてくる』が出た。
その後2004年に、4th『虹』、8th (last album)『エメラルド・シャワー』も復刻。
このうち、おすすめは、5th『オルゴール』、4th『虹』、3rd『Melodies Come From My Heart.』
特に 5th は、普通に宣伝すれば、今でもヒットチャートに出るのではないかと思われる。
B面1曲目の『独言(つぶやき)』がファンの間ではベストと言われており、これを含めた3曲、
『日がな一日』『独言(つぶやき)』『優しい夜』の配列は絶妙である。
私の友人は、20数年ぶりに『独言(つぶやき)』を聴いて、感動して泣いた、という。
私は『優しい夜』の間奏のフランス語の朗読の意味を知りたい一心で、中2のとき、
フランス語を独学で始めた(未だに、何を言っているのか聞き取れない)。
本当にこれを聴くと中学時代が一気に甦る。
「昔、あれ程行きたかった仙台に、自分は4年間住んでいたんだ」
ということを始めて認識し、感慨に耽ったことがある。