1章 4/n=1/a+1/b+1/c
(Erdös - Strauss 予想 : D11 Egyptian fractions)
(1997/04/19) [English]
概要
Erdös と Strauss は、
不定方程式 4/n=1/a+1/b+1/c が、任意の自然数 n>1 について、自然数解を持つ
と予想した(現在、未解決)。
n ≤ 109については、検証されている(『数論における未解決問題集』D11 より)。
本論文では、分子が 4 の場合だけでなく、5, 6, 7 の場合も含めて、
- b が n の定数倍になるような解については、
その解を含むような n についての恒等式を、n, a, b, c より構成できる。
- b が n の定数倍でないときも、heuristic な方法で、恒等式を構成できる。
ということを、示す。これにより、検証範囲が飛躍的に拡がる。
この問題の意味するところを理解するために、以下の自然数解を求めてみて下さい。
- 問1 4/11 = 1/a + 1/b + 1/c
- 問2 5/11 = 1/a + 1/b + 1/c
- 問3 6/11 = 1/a + 1/b + 1/c
- 問4 7/11 = 1/a + 1/b + 1/c
- 問5 8/11 = 1/a + 1/b + 1/c
目次
- 題記不定方程式の一般的な解法
- プログラム
- 解の一覧表(上記プログラムによる計算結果)
- a=b または b=c となる解を含むような恒等式
- b=kp となる解を含むような恒等式の構成方法
- b=kp となる解を含むような恒等式の一覧表
- a ≤ 100 で見つからなかったケース
- 個別解から恒等式を構成する方法(完全解)
- b ≠ kp となる解を含むような恒等式の heuristic な構成方法
- プログラム
- 解と恒等式の一覧表
- まとめ
E-mail : kc2h-msm@asahi-net.or.jp三島 久典