●昔話シリーズ●

Folk Tales (1973-75)

 ●昔話を紹介するシリーズ。発売当時は、その内容が問題となった。昔話は、各地に伝承したものであり、同じテーマの話でも地域によって内容がかなり異なっているからである。

 ●現在の私達が童謡や絵本・TVなどで見聞きする昔話は、その一部分であり、偏りがあるといえる。

「にっぽん昔ばなし」
川内康範作詞・北原じゅん作曲


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●花さかじじい●

 1.昔々、善い爺さんと悪い爺さんが住んでいた。善い爺のイヌが、ここを掘れとワンワンとなく。掘ると小判が出た。悪い爺は、そのイヌを借りて真似したが、汚物が出たので怒ってイヌを殺した。

 2.善い爺はイヌを葬り、その墓に松を植えた。松はすぐに大きくなり、その松で臼をつくった。餅をつくと小判などがザクザクと出る。悪い爺は、その臼を借りて餅をついたが、汚物が出たので臼を焼いてしまった。

 3.善い爺がその灰をまくと、枯れ木に花が咲き、殿様から褒美をもらった。悪い爺が真似したら、殿様の目に灰が入り、お咎めを受けた。

●つる女房●

 1.貧しい男が、傷ついたツルを助けた。ある晩、男の家に美女が泊めてくれと訪れた。やがて女は男の妻になり、機を織る。その布は高く売れた。

 2.男は、妻に「機を織るところを決して見てはだめ」といわれていた。しかし、ある日、男が機屋を覗いてしまった。ツルが体の羽を抜いて布を織っていた。

 3.覗かれたのに気づいたツルは、飛び去ってしまった。

●一寸法師●

 1.子供のいない夫婦が、神様に祈って男子を授かった。しかし背丈が一寸しかなく、一寸法師と呼ばれた。やがて、針を刀とし、お椀の舟に、箸の櫂で川を上り、京に行く。三条の宰相殿に仕え、その姫を見そめた。

 2.姫を連れて逃げる途中、風に流され、鬼が島に着いた。法師は針の刀を構え、飛びまわって、鬼と闘う。鬼は「打出の小槌」を捨てて逃げだした。

 3.その小槌を振ると、法師は一人前の若者になった。さらに振ると金銀が出た。京に上り、姫と結婚して出世した。

●こぶとりじいさん●

 1.昔々、ある村に頬にコブのある爺さんが2人住んでいた。

 2.一人の爺さんが山へ仕事に行き、大木の洞に雨やどりをしていた。すると鬼や天狗が酒宴を始めたので、爺さんも一緒に踊り、鬼に喜ばれた。帰る際に宝物をもらい、「明日また来たら返してやる」と、顔のこぶをとられる。

 3.翌日、その話を聞いた隣の爺さんが真似をした。しかし「踊りが下手だ、もう来るな」と、コブを返され、コブが2つになってしまった。

●浦島太郎●

 1.漁師の浦島は、子供達がいじめていた亀を助け、海に返してやった。

 2.亀がやって来て、浦島を海底の「竜宮城」につれていった。そこで姫と楽しく3年を過ごした。故郷に帰るとき、「決して開けるな」といわれて、玉手箱を貰った。

 3.帰ってみると700年が経過しており、故郷は荒れ果て誰も知る人がいない。箱をあけると煙が立ち上り、浦島は老人となった。

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