放射能について考察

福島原発の影響により「放射能の影響」について「識者」と言われる方々の様々な意見が溢れていて、良く解らない状況となっていると思います。
むらちゃんなりに考察してみます。

まず、物理学的に検証すると「放射線量」は「距離の二乗に反比例」して減衰していきます。
避難地域とされている「20Km圏」と首都「250Km圏」ラインで比較してみると

「20Km」 20×20=400
「250km」 250×250=62,500

62,500÷400=156となりますので首都圏の放射線量は「避難地域分岐点」とされている20Km圏の1/156となります。
言い換えれば首都圏の数値は20Km圏ライン地で生活している方が1年で浴びる放射線量に達するのに「156年」かかります。
自分の記憶では水素爆発が発生した直後、一番数値が高かった時期の20Km圏ライン線上、1時間あたり放射線量が1〜2μシーベルト位だったと思いますので、これを年間に直すと

2μsv×24(時間)×365(日)=17,520μsv(マイクロシーベルト)
1,000μsv=1msv(ミリシーベルト)ですので、20Km圏ラインでは年間の被曝量は17.5msvとなります。
年間1msv被曝すると生命に危険のあるガン発生率が10,000に1人と言われていますので、17.5msvですと10,000人に17.5人発病する事になります。

首都圏ですとこれの1/156ですので、線量としては0.11msv(112μsv)となります。
自然界から受ける年間放射線量は日本では1msv位ですので、250Km圏ではリスクが1.1倍となった事になります。
(年間自然被曝量の国際平均は2.4msvです、日本はそれより若干低いです。その内空気中から呼吸により体内に入る放射線(主に気体のラドン)は1.2msvあります。ラドン摂取の健康影響については諸説があり、低濃度のラドンはガンの発生率を抑制するとの学説(ホルミシス効果と言い、現在学会では主流ではありません)がある一方、2004年になりWHOは「ラドン摂取は肺ガンのリスクがある」と注意勧告しました。よって記載の1msvはラドン摂取分を除いて表記しています)

ガン発生率で計算すると

17.5÷156 10,000人に約0.12人、10万人に1人の発生率となります。
これが「高いか低いか?」と問われれば、個人個人で判断は異なると思いますが、自分はまったく気になりません・・・。
(たばこ喫煙、1日3合以上の飲酒(私・・・)場合のリスクは1桁多くなります)

それから「放射線の人体への影響」で多くの方々が良理解出来ない要因として「安全な放射線量は無い」、と言う事実です。
放射線は受ければ、どんなに線量が少なくても必ずリスクは発生します。(しきい値が無いと言い、ここまで安全、ここから危険という境目はないと言う意味です)

良く「政府は安全な放射線量の基準を示せ」とか報道されていますが、これはどんな専門家でも「断言」は出来ないと思います。
重力や電磁波も同様ですが「距離の二乗に反比例」して減衰しますが、理論的には「どんなに距離が離れても0にはならない」事です。
枝野官房長官が「ただちに人体への影響はない」と言う表現に対して「不安を煽る発言だ」と批判する評論家がいますが、科学的に言えば正しいと思います。
極端に表現すると「福島原発が収束しない限り日本全国にリスクがある」と言う事となります。
しかし、これだと全ての日本人は日本から避難しなくてはならないので、「リスクに対する対価」と言う考え方となります。

例えば健康診断でレントゲン検診を受けますが、リスクだけで判断すると「ガンが発生するリスク」があるので絶対に受けてはいけません。
しかし、「病気を早期発見出来るメリット」(対価)の方がデメリットより遥かに大きいのでレントゲン検査は実地されています。

これと同様に「安全な放射線量」も同様な考え方をして「どこで線を引くのか」を考えます。
避難地域を「安全性優先」に基準を高く設定すれば、多くの住民の避難を余儀なくされますし、「住民の利便性重視」に低く設定すると人体の影響リスクが高くなります。
このバランスを「どこに置くか?」を過去に色々な専門機関で検討されて国際的機関(ICRP)基準が決められており、「年間1msv以下に抑える事」が基準となっています。
前にも書きましたが1msvでは「1万人に1人にガンが発生」、また日本での自然被曝量の2倍となります。
JIS規格等で「安全基準を設定する場合」には1.5倍、重大な危機が発生する場合は2倍で設定されますので「自然被曝量の2倍」は自分は「妥当な線かな〜?」と思います。

さて、小佐古教授が文科省の「学校再開に対する校庭使用基準」を20msvに設定した事に対して「涙の辞任会見が話題となっていますので、これも考察します。
20msvの人体に対するガン発生率の影響は「旦那さんが喫煙する主婦が伏流煙で受ける影響」、「野菜不足による影響」と同様とされています。
但し、これは成人に対する評価であり、子供のついては「2〜3倍」の影響が発生すると言われています。(ガンは細胞が分裂する際に発生しますので、発育の早い乳幼児は多くの危険が発生します)
例えが悪いかも知れませんが「自宅に3人喫煙者がいる家庭のリスク」と言えばイメージし易いでしょうか?(いや、わかり難いような・・・)

1msvでガン発生率「1万人に1人」、20msvはその20倍「1000人に2人」、子供は更に3倍(こんなクイズが昔あったような?)「1000人に6人」のリスクとなります。
但し、この20msvはおそらく大人の身長を基準にしていると考えられます、実際に放射性物質は地面に蓄積されているので、子供の身長の場合は更にリスクが高く、校庭地面の線量は10倍程度高いようです。
(追記、規制値は中学校では地面から1m、小学校では50cm設定のようです)

また、子供が地面に「寝そべった」場合には、口腔から呼吸により放射性物質が体内に流入する「内部被曝」の危険さえあります。(これは外部被曝より遥かに大きいリスクが発生します)

校庭地面を数センチ削る作業が地元自治体で実施されており、それなりの効果をあげているようです。
しかし、福島原発は「レベル7」となっている事から「まだ放射性物質の空気中放出は止まっていない」と考えるべきだと思いますので、また雨が降ると線量が上がると思います。(程度は解りませんが)
(5/22追記、現在の放出量は、水素爆発発生時の1/10,000位で安定しているようです、この状態なら地面の入れ替え作業を実施しても良いと思います)

あくまでも「20msv」は年間被曝量ですので、放射線の外部放出が数ヶ月(2〜3ヶ月)で押さえ込めるメドがたっているなら、それ程「高くない」と思いますが、現状ではそうではありません。
前にも書きましたが、放射線量が高かった時期の20Km圏放射線量が、だいたい20msvでしたので、ここで線を引いたような気がします。
これは「高すぎる」と判断せざるを得ません。

これを「5msv」にすると、おそらくは40〜50Km圏内位となりますので、学校が再開出来ず、子供のいる多くの家庭は疎開等が必要となり、影響は相当に大きくなると思います。
もし、国際基準(ICRP)の「1msv」に設定するなら被災地の学校はほとんど再開出来ず、「日本経済は完全に停滞」すると思いますので、残念ながらこれは無理かな?と思います。
影響が甚大となりますので、一部の原子力によって、利潤を得ていた官僚が「事実を隠蔽しようとしているのかな?」と思います。

どこかで基準を引かなければなりませんが、「誰がこの基準を、どのようなプロセスで決定されたか」を明確にするべき、だと思います。
いずれにせよ「20msv」は高すぎると思います、管総理は好きではありませんが、「経済の停滞」をトレードオフにして「子供たちの未来」を奪う判断は可能な限り抑えて欲しいと熱望します。
今こそ「政治決断」を願います。

最後ですが「放射線」については風評等で「必要以上の心配」をせず、きちんと「そこに発生しているリスク」を正しく理解する事が重要だと思います。


↓一部追記 5/7


その後、NET上の色々なマスコミ報道を見ていると結構勘違い報道が多いのと「危険な兆候」が見え初めているので追記します。
まず、「100(250のケースもあり)msvまでは健康被害報告は無い」として年間被曝量として報道しているものが多いようです。
「対年間」と「対時間」数値が混同して報道されているケースが多いように思います。

これは瞬間的な健康被害(対時間)を表しており、「即時死んだり、意識を失ったり、短期的に白血球が減少したりしない」と言う意味であり、その後の「ガン発生リスクが無い」と言う意味ではありません。

また、TVで細野補佐官が「ICRPは20msvまで許容しており、その基準を安全委員会として採用した」と話されています。
これも的確ではありませんね。

ICRPは

平常時 1msv(年間)
収束時 1〜20msv(年間)
緊急時 20〜100msv(年間) 「現場作業員に対する数値」

この「収束時値」を指しているのだと思いますが、現在の状況は「収束」(これから数値が下がっていく前提数値)状況ではありませんので、1〜20msvの範囲で「可能な限り低い数値」を採用すべきだと思います。
細野さんは「20msvが高い数値なのは認識している、それより低い数値を目指すのは当然だ」と発言していますが、はっきり言いますが「詭弁」です。
それでは現場学校で数値が「5msvや10msv」だったら、誰が判断するのでしょうか、現場判断に委ねるのでしょうか?それでは基準を設定する意味がありません。
今回はICRPも設定していない「緊急時の周辺住民(子供)に対する数値」が必要なのです。

どうも「ICRPが下した判断だから我々には責任が無い」と「責任逃れ」をしたいだけみたいですね・・・、いかにも官僚が好むやり方です。
昨日、民主党、原口さんがTVで今回の政府対応について「この数値が採用されるなら管総理を変えなければいけない」と痛切な批判を展開しましたが、どこのメディアも触れていません。
どうもメディア規制が行われているようですね、そこまでして責任逃れがしたいのでしょうか・・・。

確かに「どの数値を採用しても」沢山の批判にさらされると思います、その後訴訟問題も発生するかも知れません。
だからこそ官僚的判断ではなく「政治的判断」が必要なのだと思います。
ICRPが「1〜20msv」と幅を持たせているのは「20msvとしなさい」と言っているのでは無く、「この範囲内を許容値として提示しますので、当事国が状況によって最終判断して下さい」と言う意味だと思いますよ。
特に「20msv」についてICRPは「個々としてリスク判断する基準」としています、当該する方が「このリスクならここで生活する、子供の為にここから避難する」を個々に判断すべきレベルだと思います、一般論として線引きに使われるべき数値ではないと思います。

「全国的な景気萎縮を避けるために20msvを採用した」と決断したとしても、ある意味「間違い」ではないと思います、そう言った考え方もあるでしょう、これは「イデオロギー的」な議論です。

でも、民主党って「子供手当」を主張している政党だったと記憶していましたが・・・。

↓6/16追記

また最近テレビで「???」と思う発言を連呼する「専門家」がおられるようなので追記します。

テレビに出演して「年間100msv以下被曝に対する人体に対する影響は証明されておらず、専門家でも解らない」、とか「人体には低線量被曝に対して修正機能があるので問題ない」とか盛んに説明しているようですが「????」としか思えません。
まず、ICRPは「線量に対してしきい値は無い」と断言していますし、年間1msvで1/10000人の確率でガン発生率が上がり、平常時の限度被曝線量を「1msv」としています。
年間「100msv」は非常時の「現場作業員」が受けられる「限界被曝線量」です。

それでは「100msv以下の人体への影響は確認出来ていない」は、まるで「嘘」
かと言うと、そうでは無いのも事実なのです。
実はこれは「放射線による」ガン発生リスクの議論では無くて「統計学的な議論」なのです。

例えば日本国内でも「宇宙線、地下からの自然被ばく線量」は地域によって異なっていますが、統計上それに比例した「ガン発生率の増加」結果は出ていません。
「ガン発生率」の要素は「自然放射線量」のみでは無くて「食生活習慣」「喫煙習慣」「アルコール取得習慣」「ストレス」等々、多岐にわたっており、「微量な自然放射線による影響」はこの誤差に吸収されて表面には現れません。
しかし「影響がない」訳ではまったく無くて、そこには必ずリスクは存在しています。

100msvはこの「誤差」が吸収出来なくなった結果、「統計上にも表面化する」統計上の「境界数値」です。
「喫煙、アルコール、ストレスETC、ガン発生に多大に影響する要因による誤差」を凌駕して、表面化する数値が「年間100msv」であり、それなので現場作業員の「被曝限界値」なのです。
数値としては「たかが0.5%の上昇」ですが、隠された数値は遥かに多いと思います。

次に「人体には放射線の影響を修正する機能があるから大丈夫」を検証しましょう。
実は、あまり知られていませんが、人体内では毎日約5,000個のガン細胞が発生していおり、それを免疫機能で押さえ込んでいます。
つまり、放射線だけでは無く、多岐の要因で日々発生しているガン細胞の増殖を免疫機能によって抑えこんでいます。
このバランスが崩れると、ガン細胞の増殖が押さえ込めず、病理としての「ガン」が発生します。

つまり「免疫機能を凌ぐ量のガン細胞発生」と「免疫機能の低下」の2つが「ガン発生」のメカニズムなのです。
ここで大事なのは「毎日発生する「ガン細胞発生数を可能な限り抑える」事と「ガン発生を阻止する免疫機能を高める」事です。

これで理解出来ると思いますが、細胞をガン化させる「放射線被曝」を可能な限り「抑える」努力をするのは、あたりまえ、、、です・・・。
100msv以下の線量でも「ガン発生のリスク」が必ずそこに存在している事は誰でも理解出来るでしょう。


と書くと、「怖くなる!!!」と思いますが(汗)統計学上では「アルコールや喫煙の影響と比較すると、少量の被曝はそんなに怖がらなくて良いよ」と言う意見も実は間違ってはいません。
ただし「安全である」と言うのは違うと思います。

個人的な意見ですが過去の人類の経験上、数少ない放射線拡散事故である「チェリノブイリ事故」から推測しますと、ここで避難区域のラインとされた「年間5msv」は参考になるように思います。
爆発時の多量の放射線による、「放射性ヨウ素」による「乳幼児のガン発生率上昇」は認められましたが、その後の継続した線量による健康影響は「統計学上」無かったと言われています。
前に書いたように「統計学」に埋もれる「ガン発生率上昇」は、あったと考えるべきだと思います、それでもこの程度でしたら「トレードオフとして線を引く」数値参考に考えても良いのでは?と思います。

極所的に高い数値を示す「ホットスポット地域」が騒がれていますが、もし1msvで線を引くと、おそらく首都圏近辺でも対象地域が広がると思います、ここを区域に設定すれば日本経済が致命的に破壊されますので、この数値は残念ですが無理だと思います。

まず5msvで線を引いて、地上1m位の数値を公表した上で「個人で判断」出来る環境を整えるべきだと思います。
自分の家庭に子供がいて、線量が5msvであった場合に「もし避難すると職を失う」、のなら「暫くは留まって様子を見る」選択もあると思います、生活が出来なければ「発生するかも知れない子供への影響」以前の問題です。
そうでなく「避難しても、そこで生活が可能」ならそうすべきだと考えます。

個人で「判断が可能」な環境を早期に確立すべきだと自分は思います。

↓6/18追記

それから、もうひとつ重要な「トレードオフ問題」があります。
今後の日本の「原発政策」です。

当然ですが、原発反対運動が盛んに行われているようです。
10〜20年単位のスパンでの「原発の停止」は自分もまったく同感です、異論はまったくありません。

しかし、「現在運転中原発の停止」とか「点検中の原発」の再開まで阻止しようとする動きは「非常に危険」です。
もし、このままで進んでいくと現在稼働中原発も点検期間に入って、来年の春過ぎには全ての原発は停止します。

日本全国が「計画停電状態」となりますし、電力の70%を原子力に頼っている関西電力管轄地域の経済はおそらく「壊滅」します。
関東圏外の方々は解らないかも?ですが「計画停電」期間中、圏内のほぼ全ての製造業の生産がほぼ壊滅状態となりました、「これが日本中に広がればどうなるのか?」は皆さん個々考えてみて下さい。
地元住民が「原発に恐怖を感じている」ことは良く理解出来ます、でも原発を全て失った日本経済は間違いなく「桁違いに恐怖」な事実にも気づいて欲しいのです。

自分は「原発政策推進派」ではありません、ただ現状では原発に「頼らざるを得ない」事は間違いの無い事実です。
政府はまず各電力会社に「個々原発の危険度指数」を公表させて、火力・水力等々代替可能な電力を総動員しつつ、それでも足りない電力は「安全性の高い原発から最低限数稼動」させて必要電力確保する事が重要だと考えます。
この事実から逃げる事も隠す事も無く、真摯に国民に伝えるのが「政治力」だと思います。
ただし、世論の信頼がまったくない管政権では無理だと思います、また国民の支持を得たいと焦っている菅さんには言い出す事すら出来ないでしょうね。

アメリカ従属と、それを利用して政治主導を邪魔して長い期間利権を吸い続けた「官僚支配の日本」から「政治主導」に変えようと立ち上がった、唯一まともな政治家「小沢一郎」が長い時間をかけて、政権奪取まで果たした民主党。
それを阻止しようとするアメリカと官僚が、検察・マスコミまでも総動員して「小沢一郎」を政界から抹殺させようと画策を尽くし、また卑劣にもそれに乗っかり「反小沢」を支持率アップに利用、政権から追い出そうと画策している「現民主党政権」ではまったく希望が見出せません・・・。

それに取って代わろうとしている自民党と言えば「利権の巣窟」であった「原発政策を維持させる集会」を開いて気勢を上げている始末です・・・。
彼らは「低線量の放射能は身体に良い」と公言して、ずーと国民を欺いてきた「張本人達の集団」です、たぶん「ホルミシス効果」の事を言っているのだと思いますが、今でも信じているなら是非避難地域に引っ越される事をお勧めします。


とにかく「電力の確保」と「原発の危険性」、これも良く考えて「トレードオフ」させなければいけない、と自分は考えます。

↓7/23追記

基準値をうわまった放射性セシウムが牛肉から検出されて騒動となっています。
はっきり断言します、もしも子供に食べさせてしまったとしても「まったく問題ありません」ので過度に心配しないで下さい。
まず「基準値」とはそのレベルを数年単位で食べたとしても健康被害が出ないところ(統計上)に基準を置いて設定されたものです。
「一度食べたから将来ガンが発生する」、と言うレベルではありません。
もし、そのようなレベルで汚染されていたとしたら、牛自体相当な健康被害が発生していた筈です。
このままだと「子供に食べさせてしまったかもしれない」とノイローゼになってしまう「母親の健康被害」の方が遥かに心配です。

「内部被曝」と言っても「口から食べたケース」のダメージはそれ程大きくはありません。
ほとんどが対外にそのまま排泄されますし、僅かに体内に残留しても新陳代謝で少しづつ対外に出て行きます。
危険なのは呼気として肺に吸い込んでしまうケースです。
放射性物資はその後肺に留まって直接被曝させ続けますので、とても危険です。


現在原発から放出されている線量は水素爆発時の1/20万にまで抑えられています。
「関西でも放射性セシウムが検出された」と被害が拡大しているように思ってしまいますが、今後セシウムは今後確実に時間をかけて世界を一周します。
これを「地域的な拡散」と捉える事も出来ますが「一定量拡散した放射性物質が拡散して薄まり、極所的な危険度が薄まっている」と考える事も出来ます。
そうなんです、拡散しないと福島の避難住民はいつまでも元の生活には戻れないのです。
放出した放射性物質が今後増え続けない限り、「それ程恐れる事はない」、と自分は思っています。
(海水への流出、地下汚染の可能性は否定出来ませんが・・・)
もう出てしまったのですから「ただ恐れる事」から「上手く避けながら共存する」位の覚悟を持った方が良いと思います。

今回、問題だったのは「現在出荷されている食料は安全だ」と思い込んでしまっていた事です。
まず「拡散してしまった放射性物質はあらゆるルートから進入して食製品に進入するかも知れない」と言う視線を持つべきです。

静岡県で茶葉に付いてしまったかも競れないセシウムの検査をしようとしたら「飲料とする際に薄まるので健康被害はない」と拒否したニュースが流れました。
このような状況がとても危険なのです、ここで自分が言っているのは「茶葉が危険だ」と言っている訳ではありません。
重要なのは生産者に「危険だと困るから検査したくない」と言う意識を持たせず「安全を証明したいので検査したい」と思わせる「行政の安心感」です。
もし検査で発覚したら「国がその場で現金で買い取る」位の事をすべきだと思います、早急に国会で予算化すべきです、たぶん数百億円程度でしょう。
どうやっても復旧・復刻には10〜16兆円位の予算は必要なのですから、まずは「食の安全」にそれ相当の予算を確保すべきです。
極論を言うと「財源は即増税」だとしても国民は誰も非難しないと思います、その位重要な問題です。

牛肉とか茶葉とか個々の被曝量としては問題無くても、もしこれから沢山の食品に波及してしまうと「総合的な汚染量」として「無視出来ないレベル」となる可能性は否定出来ません。
個々の業界が率先して自己調査を独自で実施出来る(したくなる)ような環境が必要です。
その為には「検査機・検査機関」が不足しているようです、簡易検査機の開発も必要でしょう。
ここらへんを早急に総合的に判断すべきです、その上で「国としての安心メッセージ」を発信しないと誰も信用しません。

未だに都心でも「水道水ではミルクを与えない」と聞きます、現在はまったく放射線は検出されていないのに・・・・。
学校給食が信用出来ず、子供に弁当を持たせるお母さんがいると聞きます、産地を調べて弁当を作っているそうです。
そのお母さんは「子供は自分が守らなければ」と言っていました、正直言いますと「放射能ノイローゼ」に近いと思いました。
しかし、このお母さんは「自分の子供を守りたい一心」なのです。

自分は「放射線
食の危険より、こちらの「精神的なダメージ」の方が遥かに心配です。
両親の「放射能に対する認識の違い」による離婚がかなり発生しているようです、お母さんは「子供の健康を守るのにこんな場所には居られない」と言いお父さんは「ここで仕事をしなければ生活が出来ない」と言い、最後に子供に「お前はどう思う?」と聞いたそうでうす。

しかし「このお母さん達」には自分が「説得」しても納得しないでしょうね、、、、悩ましい問題です。
自分は「セシウム牛」が発覚してからも国産牛食べています、「周りから入ってくる情報」より「自分で調べて納得した事」を信じますから・・・。
でもある面、この「お母さん達」も一緒なんですよね、、、一旦信じちゃうと周りの声は聞こえないんですよね、、、女性は「知」よりも「情」ですから。
子供を育てていく「強い意志」は、この「情」無くては出来ない仕業ですから。

それから欧州放射線リスク委員会(ECRR)」と言う団体が放射線の危険性に対して過大な危機感を煽る発言をしているようです。
この団体は反原発である「緑の党」の下位団体であり、まともな「科学者団体」ではありませんのでご注意を・・・・。



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