最近15年ぶりにアコースティックギターにはまっています。(^^;  宅録です。

この7年間ちょっとで購入したギタ−達。(太文字が現在所有ギター)

●Sヤイリ SYD−120 最近のもの 定価12万円 

自分が大好きな井上陽水が初期の頃にSヤイリのギターを使用していた事を知り最近の復刻版のSヤイリのギターを購入。
トップはスプルース単板でバック・サイドはC(キャビアナ)ハカランダの合板です。
ギブソンのL−00に似たスモールボディで非常に弾きやすいギターで結構満足していました。
どうしてどうして、復刻版もかなり良い出来です。
でも残念ながら昔のSヤイリとはまったく別会社のようです。

このギターはサイド・バックはCハカランダよりマホガニーの音の方が似合うと思います。
取り敢えずオールドのYD−302を購入の為、売却 (^^;;

●Sヤイリ YD−302  たぶん1980年〜1982年 当時定価6万円

幻と言われるだけあって当時の定価でたったの6万円、しかもバックとサイドはローズウッドの合板(バックは2P)と言うギターとしては信じられない良い音で大満足。
陽水の使用していたギターはこの2つ上のYD−304と言う機種でこのギターと音質は酷似したもの。
陽水のライブのギターの音と比較すると304の方が若干ですが高音のサスティーンに伸びがありバックの3枚合わせと真ん中に使ったメイプル材の効果かなと推測しています。
更に更に上のシリーズの音を知りたくなりYD−306を購入の為、売却 (^^;;
後で知りましたがトラストロッドの調整が効くタイプ(AJ)だったので80年以降の後年もの。

●オベーション CP257(韓国製) 最近のもの 定価99,000円

会社のバンド参加の為にエレアコが必要となり購入、音に満足出来ず本物のUSA製が欲しくなり売却 (^^;;
後でUS製のオベーションを購入しましたが正直言って見た目は似てても音は別ものです。

●フェンダー ストラトキャスターUSA 最近のもの 購入価格約10万円

これもバンドで必要になり購入、エレキギターはまったく苦手でその威力はいまだ発揮出来ず・・・。(T_T)
細ネックなので全音チョーキングをするととなりの弦と接触してしまいへたくそな自分には悲しいかなテクで克服不可です。(T_T)/
同じエレキギターでももう少しネック幅のあるものを買えば良かったと思っていましたがバネ調整で弦高を高めにしてチョーキング時にとなりの弦の下に指が入りやすくセッティングしたら少し演奏しやすくなりました。(^^)/

●Sヤイリ YD−306 1970年代製造のもの 当時定価12万円

306はサイドとバックにハカランダ材を使用してサイドは合板でバックのみ単板と言う構成ですが80年代に入りハカランダ材がワシントン条約で輸入規制となり入手困難になった為にローズウッドを使用したオール単板もの。
80年あたりからのレギューラーがこの仕様となりますが、これはもっと古くたぶんショップ・オリジナルだと思います。
バックは3PでマーチンのD−35のコピーモデル。
トップは少し木目の粗い焼けないタイプの黄色いスプルースでたぶんイングルマンかジャーマンだと思います。

Sヤイリのこのシリーズはオールドマーチンをコピーしているようでネック幅が広く(44.1mm)自分には演奏しやすい! (^^)/
涙が出る位に素晴らしい音です
Sヤイリが当時のカタログで歌っているようにマーチンのコピーモデルではありますがマーチンと言うよりSヤイリ独特の音がします。
全体的に倍音が多い音質で特に低音の出が凄まじく強くストロークするとドラムカンを丸太で叩くような「ゴン、ゴン」と言う独特な音がします。
自分の入手したマーチンの1983年製HD−28と比較しても鳴りに関しては個人的には数段上だと思います。
Sヤイリが3台になってしまったので素晴らしい音で残念でしたが真ん中のこのギターは手放しました。
もしSヤイリを一台だけ残すならこれを残していたと思います。

●マーチン D1−R 最近のもの 定価20万円

やはりアコギと言えばマーチンなので購入。
とにかく本体が軽く出来ていてびっくり!
マーチンとしてはサイドにマホガニーの合板を使用したD−18の廉価モデル。(でも高い・・・。)
さすがはマーチンと思わせる素晴らしい音で納得、しかしマーチンの顔であるD−18購入の為、売却 (^^;;
音質としてはD−18と比較すると音量では若干劣りますが鈴鳴りのとても綺麗なものです。
マーチンとしては最近のモデルであまり知られていないモデルですが定価と音質を考えると非常にお買い得なモデルだと思います。
アメリカ本国では相当売れているようです。

↑と書きましたがどうもD1−Rはサイド・バックはローズ合板モデルのようです。
合板の軽さを上手く生かしたモデルで関心しました。
どう見てもローズに見えない木目と軽やかな音でマホと信じていたのですが訂正です。(^^;;

●マーチン D−18 1995年 定価288,000円

マーチンD−28と並んでマーチンの顔と言われるモデルであり有名なマーチンの機種の中では比較的安値なので購入。
何故かネックから強烈なローズの香りがしていたのが印象的でした。
もちろん音量もあり鈴なりの素晴らしい音でしたがギターがまだ若く熟成されておらず、また個人的な好みでマホガニー材の音よりローズウッド系の材の音の方が好きなのでYD−306のサブ機と成り下がっておりマーチンはD−28を買うべきだったと判断、売却。 (^^;;

●オベーション Elite Special S778 USA製 最近のもの 定価148,000円

Elite Specialはオベーションの顔であるEliteの上位モデルと勘違いして購入、しかし後で廉価モデルと知りショックを受ける・・・。(T_T)
普通スペシャルは上位モデルにつけるよな・・・、上位モデルがエリート・カスタムとは・・・。
最近スペシャルはエリート・スタンダードに変更になったらしい。
しかしさすがにUSA製、音は素晴らしい。
アンプを通してもハウリングを起こし難くあまり暴れない芯のある音質です。
生音は独特な金属的な高音の響きでまさにオベーションUSAの醍醐味だと思います。
生音でも満足出来る音が出るエレアコは少ないです。
とりあえず満足して使用してましたがどうしてもエレキサイズのネック幅に慣れず売却。
ただ、音が良かっただけにちょっと後悔しています。(^^;;

東海楽器 ハミングバード CE−800 1975年 当時定価8万円

ハミングバードは現在のキャッツ・アイの前身のモデル名。
サイド・バックにハカランダ材を使用していますがサイド・バックは合板もの。
自分はハカランダにあまり思い入れが無く音とするとローズウッドでも良いと考えていますが古いハカランダのギターは甘いローズの香りがしてこれはこれで結構気持ちが良いです。
バックは3Pで基本的にはD−35のコピーですがヘリンボーンの入った高級モデルです。
合板ものですがYD−306と肩を並べられる位素晴らしい音質です。
鳴りとしてはYD−306に若干劣りますが低音は大変締まった音でどちらかと言うと自分の入手したHD−28に非常に似た音質です。
マーチンのコピーとしてはかなり良いものだと思います。
SヤイリのYD−302〜303もそうですが良い合板ギターは単板のようにストローク時にギター全体が揺れるような鳴りでは無いのですが合板独特の複数の材が共鳴する気持ちの良い音がします。
当時、東海楽器はマーチンの日本代理店でマーチンから技術指導を受けていたので納得の一品。
しかしネック幅は現在のマーチンと同じ(42.9mm、最近の大体のモデルがこのサイズ)のなようで細めで個人的には若干演奏しにくい・・・。
ナットの微調整とバックにストラップピン後の穴が開いているたので塞ぐリベアをしました。
同年から東海楽器はキャッツ・アイブランド名で違う代理店から同モデルを発売していますがサイド・バックはハカランダでは無くローズウッドの合板で若干インレイを豪華にしたモデルとなっているようです。
あまりにギターが多くなったので本家マーチンHD−28と似た音質のこのギタを持つ意味に疑問を感じ手放す決心をしました。
東海の楽器は良い意味でも悪い意味でもマーチンを非常に忠実にコピーしたものですのでここが欠点でもあり長所でもあると思います。

ギブソン J−50DX(デラックス) 1977年もの 当時の定価は不明

マーチンと肩を並べるアコギのメーカーと言ったらギブソン、そこで購入。色はナチュラル。
1960年代のラウンドショルダー(なで肩のモデル)はビンテージものとして平気で30万円位するので人気としてはいまいちの70年代のスクエアショルダー(マーチンのDタイプ)モデルを購入。
正直言ってギブソンとしては現在不人気モデルです。
ボディが大きいのでスクエアボディの方が音量を大きく設計出来良いはずなのですがギブソンは音よりデザインで価格が決まるらしい・・・(^^;;
しかし同じボディタイプなのにハミングバードは人気が高い??不思議だ・・・。
サイド・バックは単板でマホガニーでネックは3Pのメイプルのようです。
オールドのギブソンはネック強度、塗装が弱くほとんどがボロボロな上にそのような状態の方がビンテージとしての価値が高くなる不思議なメーカー。
Dタイプのボディなのにマーチンと比較するとギターとしての鳴りに関しては何故か悪いようですが独特のシャキシャキ鳴るギブソンの音はやはり魅力的!
この年代のものはそれまで弱くて定評のあったボディ剛性を上げる為にダブルXブレイジングを採用していますがそれが鳴りを悪くしているのかも知れません。
でもこのギブソン独特の音じゃなきゃって曲、多いんですよね。

ネックの反りを修正の為の長期入院から、やっと退院しました。
「チャリン」と高音が綺麗に鳴るタイプのギターに変身していてビックリ!
マホらしい軽やかさと相まって結構リードでも使えるギターのようです。
「ギブソンらしさ」とすれば?な音ですが最近は愛用している1台となっています。

●Kヤイリ DY−18 1978年もの 当時の定価は7万円(現在の定価14万円)

Sヤイリと並んで日本のアコギ製造メーカーでは素晴らしいギターを製造しているKヤイリ。
マーチンのD1−RとD−18を売却してしまいマホガニーものでギブソン系では無い綺麗に良く鳴るギターが欲しくなりKヤイリのD−18のコピーモデルであるDY−18を購入。
これはオール単板もので年月の経過で音も枯れており若かった本家D−18に勝るとも劣らない音で大満足!
D−18やD1−Rのように鈴鳴りするタイプではありませんがKヤイリ独特の固めの力強い音質です。
トップは赤く日焼けするタイプのスプルースで良い具合に焼けており貫禄があります。
また、Sヤイリ同様オールドマーチンと同じ広めのネックで演奏しやすい。
最近のマーチンD−18は指板に比較的安価なローズウッドを採用していますがこのギターオールドのD−18同様に更に高価なエボニーを使用しています。
SヤイリのYDー306もそうですがブリッチピンもエボニー材と言う凝りようでこだわりを感じます。
SヤイリのYD−306とKヤイリのDY−18を比較すると非常にギター作成のコンセプトが似ておりやはり基本的な部分には共通のものを感じます。
ブリッチ側のピンですが普通ピンに弦が通る為に切り込みがありますがDY−18もYDシリーズも丸いピンで切り込みがありません。
元々はマーチンではこのピンに切り込みが無いものを採用していてブリッジが弦によって削れて不具合が出るようになり現在のピンに切れ込みのある方式に変更になったようです。
おそらくはどちらもオールドのマーチンをコピーしているのでしょう。
(色々調べたところSは矢入貞雄さん、Kは矢入儀市さんが起こした会社で、現在のK社長の一男さんのお父さんである議市さんと貞雄さんがご兄弟でのようです。
最近復刻したSは貞雄さんのご子息の寛さんが立ち上げた会社です。)
まあ、職人魂にこだわったSと時代感覚に敏感だったKと言う事で別の道を歩まれたと思いますが少し残念な気もします。
この当時の2社のビルダーが揃っていたらマーチンには負けない国産メーカーになれたかも?と思ってしまいます。
と言う事でこれもYD−306に匹敵する涙もののギターです。
最近ネットで知り合ったやはり相当のギター好きの方が「マホの良いギターを探している。」事を知りギター本数減らしの為にお譲りしました。

●ギブソン L−00 1999年もの 定価23万円 安かったので衝動買い! (^^;;

ドレットノートばかり使用していたのでスモールボディは若干鳴りは劣りますが取り扱いがしやすくこれはこれで満足。
ただし最近のL−00は厚めのボディ設計となりストロークでもギブソン独特の鳴りがして素晴らしい!
まだギターが若く若干ボケた感じがしますのでまだまだ音は成長すると思います。
しかしあいかわらず塗装は弱くこれも20年経過したらボロボロになりそうな予感が・・・。(^^;;
しばらく弾いていましたがあまりにもギターが多くなり優先順位で売却。(^^;;

●マーチン HD−28(SQ) 1983年もの 当時定価?? 現在の定価は40万円

マーチンの基本モデルと言えばD−28。
HD−28はこれをベースにヘリンボーンの装飾をしたモデルです。
ヘリンボーンとは魚の背骨のような装飾模様をトップとサイド材の間に入れたものです。
赤く焼けたスプルースは貫禄を感じさせます。
通常のD−28との一番の差はブレージングにスキャロップと言ってブレージングの厚さが均等では無くU字型に切られたものでオールドマーチンの音を趣向したものです。

最初に持った印象はYD−306やCE−800と比較するとワンサイズ小さく思ったよりコンパクトです。
柔らかい低音に特徴のある音でD−28と比較すると全面に音がどーんと出るタイプではありません。
スキャロップの影響でしょうがストローク時のアタック音が強く「デンデン」と言った個性的な音がします。
個人的には大変好きな音質ですが一般的に多くの方が思っているマーチンのD−28の音とは印象が違うと思います。
音が前に大きく出るタイプで無くどちらかと言うとギブソンっぽくギター周辺で鳴っている印象の音質と言えば分かりやすいでしょうか。
中高音域も出てはいますがD−28のように「どうだ!」と言わんばかりに前に出る感じではありません。
HD−28の個性を知らずにD−28にヘリンボーンの装飾のあるギターと思って購入するとがっかりするかも知れません。
ただ、個人的にはD−28よりHD−28の音の方が好きです。

悲しい事に酔って誤って踏んづけてしまい全損させてしまいました・・・。(涙)合掌!

Kヤイリ KK46(カスタムモデル) 2000年もの カスタムなので値段は?です。

Kヤイリの現在の工場長である小池健司さんが制作されたギターです。
カスタムですのでまったく同じ仕様のものは無いと思いますし製造番号が20番台中番ですからKK46を名のるギター自体相当少ないと思います。
もし小池さんがど素人の自分にこのギターがわたると知っていればこのような芸術的なギターにはなっていなかったでしょうね。(^^;;
現在はKK−46の生産は中止されているようです。

このギターの特筆したいところはギターとして音に関わる部分に木以外の材質を一切使用していない事です。
ギターのトップ、サイド、バックのつなぎ目には普通材による伸縮性の差を吸収する為にプラスティックを使用しますがこのギターはメイプル材を使っています。
プラスティックは木より柔軟で便利な材なのですがギターの振動を抑制しますので音を重視すれば全て木を使用するのが理想と言う事でしょう。
トップはKヤイリの厳しい品質管理のなかでもAAA級と言う激選された目の細かい高級のスプルース(たぶんシトカ)でサイド・バックは大変美しい単板のローズウッドです。
ローズの木目は黄金色の柾目でして柾目のハカランダをイメージして着色されているように思います。
ヘッドにはハカランダが使用されているようで、見た目にも拘るKらしいギターです。
ピックガードはどうも本鼈甲を使用しているみたいです・・・。

サイズがマーチンのDタイプを1まわり小さくしたサイズで長さはだいたいギブソンのL−00とほぼ同じサイズですがスケール自体はマーチンのDと同じです。
ポジションマークはスノーフレイクで派手なパインティングはありませんがその高度な作成技術はまさに工芸品だと思います。
音はマーチンでもギブソンでも無く独特なもので表現が難しいです。
全体のバランス感はマーチン系ですが、高音の倍音はギブソンっぽいように感じます。
マーチンのD−28とかSヤイリのYD−306と比較するとボディが小さいので当たり前ですがストローク時の迫力では一歩譲ります。
綺麗な音ですが迫力は今ひとつと感じます。
ただ単板ものの若いギターですのでおそらく弾き込めばもっと変化してくると思います。
実際弾き込むにつれてトップが大きく動くなるようになりだんだんと鳴るようになってきています。
強度を保ちながら弾きこむにつれて成長するように設計されているようです。
本体長が短く弦のテンションが弱めで弦高も低めにセッティングされていますのでフィンガーピッキングやリードを取るには相当優れたギターだと思います。
このギターで少しは苦手な小技も勉強しようかな?と思っています。(^^;;
製造されてから5年経ちましたが最近はトップのブリッジ下がわずかに膨らんできてD−28より大きな音で鳴り出しました。
やはり一定の年数を経て、鳴り出すように設計されているようです。

●モーリス TC−10 1997年 当時定価8万円

オベーション以来のエレアコです。
オベーションは元々エレキギターベースのエレアコで細ネック設計なのでアコギ出身の自分に取っては演奏し難くミスピッキングの嵐となり(^^;;アコギベースのエレアコを探してこれを購入しました。
モーリスのギターに対しては「モーリスを持てばスーパースターも夢でない。」と言う当時のキャッチコピーに個人的に反発心があり(音楽はそんな甘いものでは無い)また友人の多くが保有していたモーリスギターも音に関しては大したことがなかったのでどちらかと言うと嫌いなメーカーでした。
まあ、エレアコなのでエフェクターで音を変えてられるので生音より演奏のしやすさを優先しそこそこ満足出来ればオベーションは手放そうかなと思って購入しました。
生音は(^^;;です・・・。
トップはおそらくメイプルでバックはファイバー製です。
結構ギターとしての作りとしては演奏しやすく良い出来でしたがあらためてオベーションの音の良さを再認識しました。
おそらくもう弾かないのでどうしようかと考えていましたがこのギターと酷似したギターを泉谷さんがライブで愛用している事を知りネットで知り合った泉谷ファンの方にお譲りしました。

●東海楽器Cat's・Eye CE−1500 1981年  当時定価15万円

東海楽器のハミングバードCE−800の出来があまりにも良かったのでこの会社のもっと高価な単板ものの音が知りたくなり購入。
サイド・バックはハカランダでバックは3PデザインとCE−800と外見はほとんどいっしょ。(^^;;
トップの材は黄金色のもので年式から推測するとえぞ松だと思います。
予想としてはマーチンのD−35のような音質かな?と思っていましたが良い意味でも悪い意味でも予想通りの音でした。
HD−28のような低音の豪快さはありませんが全域にわたって綺麗に鳴る倍音の多い音質です。
音的にはSヤイリのYD−306と重なる音質ですが低音域の図太さではYD−306の方が数段上です。
自分はストローカーなのでちょっと不満を感じる音質でした。
ただしトップのスプルースは極めがが細かい大変上質のものですしヘリンボーンの装飾や豪華なインレイなど見た目は大変美しいギターです。
この年代の東海のギターは塗装の白濁化が進んだものが多いのですがこれはまったく綺麗です。
それから日本人の手のサイズに合わせたのでしょうがネック厚が薄くHD−28やSヤイリのの厚いSQネックに慣れた自分には指の力の入れるポイントが違い弾きにくいです、まあこのギターだけ弾いていれば感じない点なのでしょうが・・・。
しかしこれだけ薄いネックでこの年代のものでありながらネックの反りはまったくと言って良いほどありませんので技術的なレベルは相当高いと思います。
本当はこのモデルがハミングバードCE−800の延長線上にある音質ならギターの本数を増やさない為にCE−800は売却しようかな?と思っていましたが手に合わないこちらを手放しました。

Sヤイリ YD−303 たぶん1971年製 当時定価6万円

普通中古として流通しているYD−303はサイド・バックがハカランダでバックは2Pの合板ものですがこれは初期に製造された3Pもので思わず手に入れてしまいました。(^^;;
バックのハカランダは一見して解る豪快な木目で上手い具合に痩せ(木目の段差、これが音に深みを出すと言われています)も出てきています。
サイドはラッカー塗装では無くポリ仕上げのようで塗装の白濁化が進みかわいそうな状態です。
音質はYD−302とほとんど変わりませんが音が重めで若干倍音が多いかな?とも思います。
陽水の使用していたYD−304はこのギターのバックの3Pの真ん中がメイプル材のものですのでかなり近い音だと思います。
初期ものだからか後期もののSヤイリのギターと比較すると若干ワイルドな音だと思います。
ストローク時の合板独特な複数の材が重なり合った「ガサガサ」した音は気持ちよいです。
陽水の曲はこのギターで演奏しようと思っています。

ヤマハ SG−1000 当時の定価10万円

フェンダー以来のエレキギターです。
自分は熱狂的な陽水ファン(八神純子も好きでした。)だったので当時多くのアルバムでEギターを演奏していた(氷の世界〜招待状のないショー、結構Eベースも演奏しています)高中正義の音に大変思い入れがあり高中と言えばSGと言う事で購入。(招待状のないショーの「今年は」と言う曲のEギターは最高です!)
フェンダーはネック幅が狭く自分の好みではなく大昔に保有していたSG−700はあまりネックが狭くなかった記憶があったのも購入を決断した要因です。
しかしエレキギターの善し悪しは私にはわからん。(^^;;
とりあえずフェンダーのストラトと比較すると音の伸びがあり凄く良いギターなのかも知れないと思い昨日バンドの練習時にリードギター担当に演奏してもらいました。
凄く良い音でビックリ!彼いわく「ギブソンのレスポールの音に似ている。」そうです。
うーん、また宝の持ち腐れが増えたな・・・。(笑)

●ゴダン A6 最近のもの 定価14.5万円

オベーションを手放してしまったので良いエレアコが欲しくなり購入。
ネック幅が広くプロも多く使っている事から音も良いだろうと予想、またオベーション同様にハウリングが起こりにくそうなデザインなので購入。
トップがシダーでバックはメイプルと全て木で構成されており完全なエレキサイズで生音は小さいのですがトップがシダーのせいかガットギターのような音色で結構心地よい音です。
しかしアンプを通すとアコギの音と言う変なギターです。(^^;;
Eギターに慣れた方もアコギに慣れた方でもそれ程違和感無く演奏出来る数少ないギターだと思います。
昨日のバンド練習で使用してみましたが地下の閉鎖された練習場でもまったくハウリングを起こさず、またエレアコ特有の音の暴れもなく大変安定した音でした。
多くのプロがライブ用にこのギターを選択している理由が分かる気がしました。
エレアコはKヤイリのYD−87に統一すると決めて手放しました。

●ギブソン ハミングバード 1998年位 定価32万円

安かったので衝動買い!
会社に配送してもらったのですが程度が良く新品同様だったので以前から「ハミングバードなら欲しい!」と言っていた会社のバンド仲間のキーボード担当にさらわれてしまいました。(爆)
後で演奏させてもらいましたが自分のJ−50より鳴りが良くちょっとだけ後悔しています。(^^;;


●ギルド D−55 1999年製 定価32万円

とうとうと言うかやっぱりと言うか陽水と言えばギルドD−55、買ってしまいました。
このギターを買って陽水が何故、自分のギターとしてSヤイリとギルドを選択したか理解出来ました。
ネックの幅がめちゃくちゃ広い・・・、ガットギターのようです。(^^;;
ちょっと多くの日本人の手には合わないと思います。
陽水は皆さんご存じのように身体が大きいのでネック幅の広いギターが好きだったんですね。
Sヤイリも広めのギターですから。
陽水は初期の「断絶」から「招待状のないショー」あたりまではアルバムで自らギター演奏をしていましたのでプレーヤーとして演奏性を重視したのでしょう。

さてD−55ですが全てにおいてでかい・・・。アメリカンサイズです。
これだけボディがでかけりゃそりゃ鳴るわな!と言う感じです。
それから弾き始めてすぐ気がついたのですがブレージングはスキャロップされています。
トップはおそらくですがイングルマンのようです。

良くギルドはマーチンとギブソンの中間の音質、と言われていますがまあ、おおまかには間違ってはいないと思います。
やさしく演奏すると綺麗な音が出ますし強くストロークするとギブソンのような汚い素敵な音も出せます。
材も結構良いものを使っています。
まだ若いのでこのギターの実力は出ていないと思いますので弾き込んでみようかな、と思っています。
ただ、シリアルが手書きとは・・・。(^^;;いくらおおざっぱでもちょっとこれは・・・です。
それからブレージングから接着剤がはみ出していたりして、いかにもアメリカンです。 (笑)
このギターだけは演奏してから買った方が良いです、手の小さい方は相当辛いと思います。


●Kヤイリ YD−87TB 1995年 定価12万円

ゴダン、モーリスと生音が今一なエレアコばかりで生音の鳴るエレアコが欲しくなり購入。
トップ・サイド・バックと全てキルテッドメイプルでこの材は非常に硬い木なのでハウリングにも強そうと判断しました。
実際、思っていたよりアンプを通した音も暴れないでアコギらしい良い音で流石はKヤイリです。
ネック幅もアコギサイズで自分には演奏しやすいです。
うぅ、これでモーリス君の出番は完全に無くなったな!・・・。(T_T)
しかし、このギター、エレアコのくせにヒールにストラップピンが無い・・・。
何故だ???手抜きか?(笑)
と言う事でストラップピンは自分で付けました。
先日バンド練習で使いましたがやはりゴダンより生ギターらしい音がしてハウリングや音暴れも無くエレアコはこれに落ち着きそうです。

●ヤマハ L−6 1977年 当時定価6万円

今まで手を出さなかったヤマハ、良いのは知っていたが今一興味が持てずにいました。
しかし食わず嫌いもいけないと判断、このシリーズとしては一番価値の高い初期ものを探しました。
このころのラインナップは
L10 トップえぞ松 サイド・バック ハカランダ単板
L8  トップえぞ松 サイド・バック  バリサンドル単板
L6  トップえぞ松 バリサンドルバック単板・サイド合板
と言う当時の同業他社と比較しても同じ価格帯のものより大変豪華なもの。
しかしヤマハも80年代に入ると材の高騰によりL10はバリサンドルものに、L8はサイド合板と質が落ちていきます。
初期のL6は80年代のL8とスペック的には同等ですしL10と比較してもサイドの合板は音の影響は小さいと予想してLシリーズの音を確認するのはL6で充分と判断しました。
最初に指で触った時の印象は単音が綺麗で音も大きく非常に良かったのですがピックでストロークするとボワンとした音で単音単音が不明瞭な感じでちょっといまいちです。
ヤマハ独特のドンシャリした音ですがあまり好みの音ではありません。
うーん、あまり弾き込まれていなかったからなのかこういう音なのか・・・。
どちらかと言うとアルペジオや単音弾きに向いた音ですね。
このギターを持つと何故か中島みゆきの「時代」を演奏してしまいます。(笑)
えぞ松のストローク時の柔らかいアタック音にどうしても馴染めず手放しました。

●Sヤイリ YD−307 1976年 当時定価15万円

当時、Sヤイリで数少ない特注扱いだったYD−307の音を知りたく購入。
この上に308(定価20万円)がありますがこれはハカランダ材を使用したもので豪華な貝装飾を施されたものですが個人的に派手なパインティングのギターは嫌い(自分はプロでは無いので人に見せる目的にギターを買う訳では無く派手なパインティングにお金をかけたモデルは必要無い。)な事と307で308の音質はある程度は予想可能と判断しました。
トップは赤く焼けないタイプのスプルース、サイド・バックはローズウッドのオール単板で基本的に自分の保有している306と同じ仕様ですがこちらはバック2Pもの。
307はトップはドイツ松(ジャーマンスプルース)です。
このジャーマンと言う材は堅さとしなやかさを併せ持った良い材だと思います。
イングルマンと近いと思いますがもう少しエネルギーを感じる材です。

材は全体的に特注ものだけに306より高級な材が使われているようでバックもわずかにアールのついたものです。
「音質は306とあまり違わないかな?」と思って購入しましたが結構違います。
306は特に低音域に迫力のあるワイルドな音質で倍音も多いタイプですが307は低音域は程々で中音域から高音域に伸びがあるタイプです。
その中高域のパンチ力は爆発的で306でも再現出来ません。
Sヤイリのギターは若干フレット音痴な傾向がありカポを付けると再チューニングが必要でしたがこれは流石にその傾向は少ないです。
良くギター職人に言わせると「低音の出るギターは容易に作成出来るが高音域の出るギターは難しい。」と聞き及んでいましたが307はそう言うタイプなのかも知れません。
307は306の延長線上にある音と予想していましたが良い意味でも悪い意味でも裏切られました。(^^;;
ここらへんがギターの奥の深さだと思います。
広めなネック幅と言い相当オールドマーチンを意識して設計されていたようです。

●ナショナル 型式名不明 1948年 当時定価不明 ギブソンJ−45が45$だったので同じ位か?

ナショナルと言えばリゾネーターギター(金属製)で有名ですがこれはアコギです。
終戦後3年目に制作されたギターですが本体はギブソンのカラマズ工場で制作されており(OEM)本体は当時のJ−45とまったく同じものです。
以前より60年代以前のギブソンの音に興味があり高価すぎて手がでませんでしたがこのギターの存在を知り購入しました。
1950年代後半から60年代の前半にも同様のギブソン制作のナショナルギターはありますがこれは本体にナショナル製のネックをボルトオンさせたもので普通のギターのネックとは異なった形状をしています。
自分のものは普通のネックとなっておりネック部はギブソンで制作されたものかナショナルで制作されたものか分かりません。
ギブソンのものは細ネックのものが多いのですがこれは結構幅のあるものですのでナショナル製かも知れません。

トップはスプルース単板でサイド・バックはマホガニー単板です。
指板とブリッジはハカランダのようです。
年代ものですのでクラックは多数ありますが演奏上プレーヤーコンディションとしてはまったく問題無く驚きます。
トップは赤系のサンバーストでは無く茶系のタバスコサンバーストでオールドの貫禄充分です。
トップのスプルースは極めの細かい上質なものでサイド・バックのマホガニーもほとんど木目の無いものでマーチンで言えばD−18クラスの材を使用しています。
ペグはクルーソンタイプで狂いも少なく驚きました。

音はギブソンらしい軽快でシャキシャキ鳴る音ですが最近のものと比較すると柔らかさがあり暖かみのある音です。
今まで弾いた事のあるギターではギブソン1999年L−00が一番近い音でこれにボリュームを増した感じです。
77年のJ−50はまだリベア中で手元にありませんので比較は難しいのですがこちらの方が若干堅めの音だったと記憶しています。
1998年のハミングバードはもっと低音域に特徴のある音だったと思います。

Xブレージングはやはりおもいっきりフォワードシフトでした。
ブレージングがマーチンのものとは形態がまったく違いこれが音の差になっていると思います。

最近、ネックの根元から折れてしまい、あの世に旅立ってしまいました、合掌・・・。

●Kヤイリ DY−41 1980年 当時定価15万円 現在の定価40万円

KヤイリでもDY−45とかDY−41クラスはなかなかお目にかかれずこれは完全に衝動買いでした。
基本的にマーチンD−41のコピーモデルです。
トップは高級スプルース(たぶんシトカ)、サイド・バックは大変美しいローズウッド単板です。
KK−46同様に黄金色に近い柾目ローズで、内側もハカランダのように黒く着色されており柾目のハカランダを意識して演出されているように思います。
それからブレージングに塗装が施されており、どうもニスで塗られているようです。

D−41のコピーですのでポジションマークは6角のアバロンで装飾も美しいギターです。

驚いた事にSヤイリYD−307同様にバックにアールが付けられています。
音質は大変倍音の多いジャラジャラとした音です。
良くD−45の音を「鈴を鳴らしたような音」と表現するようですがそれに近いと思います。
ただし高音はマーチンと言うよりも若干ギブソンっぽい固い音です。
DY−18でも感じたのですが全体的に若干硬い音に感じます。
特徴としてはSヤイリはしなやかさ、でKヤイリは野太さでしょうか?
価格相応の迫力ある音が出ます。
ただし弦高が低く設定されており本当に強くストロークすると音が詰まるような感じがします。
指弾きが主の方には最高なギターだと思います。

DY−18同様にピンは黒檀でピンに切れ込みはありません。
それからKヤイリのオール単板ギターにはサイドの割れ止めがないものが多いようです。(KK−46も同様)

これだけの音と美しい装飾がなされていて当時の定価15万円は相当安かったと思います。
現在の定価40万円にはため息です。 (^^;;

●マーチン D−28 1992年 現在の定価40万円

マーチンHD−28を壊してしまいマーチンを持たないギター弾きになってしまって寂しくて購入しました。(笑)
やはり「これがマーチン」と言う典型的な音です。
HD−28はスキャロップブレージングの為に柔らかな低音と「デン」と言うアタック音が特徴ですが音はあまり前に出ないタイプで多くの方がD−28にイメージしている音とは違いますがD−28はドーンと音が前に出るタイプです。
個人的には個性的なHD−28の音の方が好きですが多くの方はD−28の方が「鳴るギター」と感じると思います。
自分の保有しているギターのSヤイリYD−307、306やKヤイリDY−41と比較すると倍音が押さえられたシンプルな音で「ジャラジャラ」した音では無く「ズーン」と言う感じの音です。
最初は少し重たい感じで鳴っていましたが弾き込むにつれトップが軽くなりワイルド系に鳴り出しました。

トップは黄色っぽい焼けないタイプの材で年代から判断するとイングルマンのようで自分は好みな音です。

最近のものですのでネックはAJでネックがめちゃくちゃ薄く極太だったHD−28とはまったく異なります。
相当違和感がありますが色々なギターを弾いてきたので少しは慣れてきました・・・。(^^;;

ローズ系のマーチンを初めて購入するなら定価からしてもD−28が一番安心(期待を裏切られないと言う意味で)かな?と思いました。
HD−28同様にボディは若干ですが他の国産ギターと比較すると何故かコンパクトに感じます。

●キャッツ・アイ CE−800 1979年 当時の定価8万円

マーチンHD−28を壊してしまいHD−28独特の音を求めて国産オールドで良いコピーモデルは無いかと探してこのモデルを見つけました。
79年以降のCE−800はオールドのD−28を再現させたレプリカでヘリンボーン、スキャロップブレージング、クルーソンペグと8万円と言う限られた枠としてはかなりがんばっていると思います。
トップはスプルース単板でバックはローズウッド単板、サイドは割れ止めが無く木目も一致しないのでローズ合板です。
79年のキャッツ・アイのカタログにはサイド・バック単板とありますがネットで調べた限り総単板のCE−800を見た事がありません。
はたして本当に存在しているのでしょうか?(^^;;

まず音ですがどちらかと言うとHD−28よりD−28に近いです。
確かにスキャロップらしい柔らかい低音は出るのですがHD−28と異なり音が結構前に出ます。
70〜80年代の国産コピーモデルを見るとスキャロプのものはほとんどありませんのでおそらく当時の国産ビルダーは「スキャロップは古い設計」と認識されていたのかも知れません。
CE−800を製造するにあたりHD−28程スキャロップの特性を出すと「鳴らないギター」と認識される可能性が高くそれを避けたのかも知れません。
しかし逆に言うとD−28のコピーとしては当時の定価からすると素晴らしい出来です。
たぶん目隠しをして「これはマーチンのD−28だよ」と言われればそう思ってしまうと思います。
若干違うのはスキャロップの効果でD−28より柔らかい豊かな低音になっているのと若干ですが中音域が薄いです。
逆に高音の出は自分のD−28より出ます。
したがって若干バランスが悪いかな?とも思いますが価格から考えると充分な品質を持ったギターだと思います。
ただ個人的にはHD−28の音を求めてこのギターを手に入れたのでもっとHD−28の音を追求して欲しかったな、と思います。

ギターが多くなり過ぎたのと、その後HD−28VとYD−85を購入してスキャロップの音のギターが増えたので「また、ギター始めようかな?」と言っていた会社の先輩宅に強制的に郵送しました。(笑)

●マーチン HD−28V 2001年 定価45万円

HD−28のストローク時のアタック音の素晴らしさが忘れられず再度購入しようと考えて80年代初期のものを探していましたがどうも壊して買い換えると丸損したような気がして(そうなのだが)戦前のレプリカであるHD−28Vを購入。
ヘリンボーントリム、バックのジグザグ細工、ロングサドル、オープンタイプのクルーソンペグとオールドの雰囲気が漂っています。
材も通常のD−28よりあきらかにグレードの高いものを使っており自分の92年D−28で感じた大量生産品のような安っぽさはありません。
音の部分ではHD−28はスキャロップブレージングを採用していますがXブレージングの位置はノーマルですがHD−28Vはフワードシフトとなっており更にトップの振動がしやすい設計となっています。

そこで弾いてみてまずびっくり、驚くような大音量の低音とストローク時にはHDより更に強いアタック音が入ります。
スキャロップ+フォワードシフトがこれ程威力を発揮するとは思いませんでした。
当然強度的に弱いスキャロップ+フォワードシフトでも膨らまない硬い材質のスプルースが使用されているようです。
サイド・バック材も通常のD−28クラスですと若干ですがRのついた木目のローズを使用されますがこれはまっすぐな素晴らしい木目です。
また大変軽くたぶん自分の保有しているD−28より軽いと思います。(計ろうと思ったら体重計が壊れていた。)

ネックは三角でちょっと太めのつや消しで自分は好みです。

最初は喜んで弾いていましたがどうも何か不足感を感じて色々考えましたが音のバランスが悪いのです。
凄まじく出る低音に比べて中興音域が薄く音の厚みも足りません。
考えるにトップの振動を軽いサイド・バック材が受け止められず行き場の無くなった振動がトップを暴れさせているようです。
新しいギターですので年月と共に音は変化すると思いますがこの傾向は多かれ少なかれ変わらないでしょう。
自分が保有しているSヤイリYD−307とかKヤイリDY−41はボディが重くトップの振動をきちんとサイド・バックが受け止めて振動しているように思います。
ギターの倍音の多さやサスティーンの長さを得るには相当の重い(厚い)サイド・バック材が必要でそれを鳴らすだけのトップ材が必要なのでしょう。

28クラスにこのような音を求めるのがいけないのでしょうがHD−28Vはこのまま厚みのある重いサイド・バックを付ければ凄い音が出るような期待を持たせる音です。
まあ、そうしたらおそらく28系の音じゃ無くなっちゃうんでしょうね。 (^^;;

ともかく最初に自分が期待していたストローク時のアタック音はうるさい位(笑)出ますので満足しています。
ただ音が多き過ぎて夜には弾けないギターです。

●Burny BJ−60 たぶん1976年 当時の定価6万円

現在の日本のギター制作家としておそらく最高峰の技術を持つヘッドウェイの百瀬さんが林楽器に在籍していた時にフェルナンデスから依頼を受けてBurnyブランドで制作されたギターです。
60年代のラウンドショルダータイプのJ−45のコピーでトップスプルース単板、サイドマホガニー合板、バックは単板のようです。
とにかく百瀬さんの制作されたギターが欲しくなりマーチンコピーは高価なのと所有のギターがマーチン系のギターばかりになってしまいますのであえてギブソンモデルにしました。
百瀬さんはどちらかと言うとマーチンコピーで定評がありますがギブソンコピーも見事にこなす数少ないビルダーだと思います。
y.momoseのサインがサウンドホールのラベルに輝いています。
製造番号から推測するとたぶん1976年製造だと思います。

まず凄いギター製造技術です。
本家を凌駕するかもしれない素晴らしいギブソンJ−45の音がします。
マホガニーらしい切れ味の良い音で音量も申し分ありません。

トップ材が良いものを使っているからと想像しますがブレージングが恐ろしく細く薄いです。
これが音の秘密だと思います。
ブレージングが薄いのでトップが大きく振動させて大きな振動を得ているようです。
その振動をしっかり作られたサイド・バックで受け止めている感じです。

これで本当に強度を保てるのか?と思いますが30年近く経過していますが何ら問題がありません。
ここらへんが百瀬マジックなのでしょう。

見た目は60年代のラウンドショルダーJ−45の結構精巧なコピーですが、完全なコピーかと言うと違うようです。
その後、本家J−50を購入したので比較してみましたがJ−50はフォワード・シフトですがこれはノーマルです。
J−50はマーチンのD−28などのドレットノートと比較すると若干ショートスケールですがこれはD−28サイズです。
バックのブレージングですがネックから数えて3本目が当時のマーチンのように半円型です。
J−45のコピーではありますが単なるコピーでは無くて百瀬さんの作ったmomoseギブソンのようです。

とにかく貫禄がありとても当時たった6万円のギターとは思えません。
それからネックはどう見ても1Pの削りだしのようです。
バックには大きめなRがかけられており相当手間をかけて制作されていた事が分かります。
当時、百瀬さんは採算度外視で趣味に走って作っていたとしか思えません。(^^;;

とにかく弾いていて楽しくなる心地良いギターです。
「このギターが欲しくて探している」と言う方からメールをいただき、お譲りしました。

Sヤイリ YD−85(N) 2002年 定価85,000円

どうしても復刻のSヤイリが旧Sヤイリの当時の技術を生かして製造されているのか、それともまったく異なった思想で製造されているギターなのかを確認したくなり新生のSヤイリのギターを購入しました。
国内製は寺田楽器製で比較が難しいのと寛さんが中国で生産しているSヤイリの方が寛さんの意志を強く反映したギターと判断しました。

まず、個人的な結論ではオールドのSヤイリとは別ものの新しいSヤイリのギターです。
まったく個性が異なります。

仕様としてはトップがスプルース(真っ白なのでイングルマンだと思います)でサイド・バックがローズ単板です。
国産の総単板ものと比較するとネックのマホガニーとサイド・バックのローズは1グレード低いと思います。
しかしトップ材はとても良い材を使用しているようで厚さもとても薄いです。
基本的には外見は今のD−28コピーですが音づくりはオールドのD−28コピーです。

まずこのYD−85で驚いたのはなんとオールドのD−28と同様にトップはスキャロップブレージングとフォワードシフトの組み合わせです。
マーチンのフォワードシフト程前よりではありませんが通常のD−28と比較するとあきらかに前よりです。
よくよく見てみるとマーチンのDと比較するとサウンドホールが小さくい為にサウンドホールからXの距離が離れて感じましたがオールド・マーチンのFシフトとほとんど同じ位置でクロスされているようです。
サウンドホールが小さいとトップの強度は増しますので、なかなか考えられて作られているように思います。
それでもブレージングは薄くスキャロップは相当深く切り込まれていてこれで強度は大丈夫か?と心配になります。

薄い良質のトップ材とスキャロップとフォワードシフトの組み合わせですのでトップの振動が凄まじく爆音で鳴ります。
柔らかく大きい低音が特徴で自分の持っているマーチンで例えるならHD−28とHD−28Vの中間的な音です。
ストローク時にはスキャロッップらしい「デン」と言う鳴りがきちんと入ります。
オールドのSと比較するとS固有の高音の「キーン」と言うあの鳴りは残念ながら出ません。
バックのブレイジングは通常のD−28と同じでスキャロップさせていません。
その為かトップの振動でギター全体が暴れる感じはHD−28V程強くありません。

D−28のコピーとしてこの音でこの価格なら充分満足出来るギターだと思います。
個人的な印象ですがマーチンよりもギルドの音の方が近いのかも知れません。

オールドSも新生Sも基本的には同じマーチンコピーのギターでですがタイプはまったく逆だと思います。
オールドのSはスキャロップと言う技法は使わず高音に特徴のあるギターでしたが少なくてもこの新生Sは低音に特徴のあるギターです。

最近思うのですがマーチンのD−28GEを筆頭としてこのYD−85も同様にスキャロップとフォワードシフトを組み合わせた「最初から鳴る」ように設計されたギターが増えているように思います。

ヘッドウェイの百瀬さんやシーガルの塩崎さんはカスタムを受ける際に「最初から鳴らせるようには作らない。」と言われているようです。
少なくても現在の日本のビルダーで腕に関しては指を数えるお二人の発言ですので「最初から鳴るギター」は新品時からそのギターのピークの音を出そうと製造されており経年変化に対して無理があるのではないかと思い始めています。
最初はあまり鳴らなくても何年か演奏し続けてトップの振動が容易になった頃からそのギター本来の実力を発揮させるような設計されたギターと最初からギリギリまで鳴るように調整されたギター、どちらが良いのか判断が難しいです。

今2台の28を保有していますが10年経過してやっと鳴り出したD−28の音の方が最初から鳴っているHD−28Vより好きになってきている今日この頃です。
それからYD−85は薄いトップとスキャロップとフォワードシフトの為に最初から若干おなかが出ています。(^^;;

●ギブソン J−50 1965年

こちらもとうとうと言うかついにと言うか60年代のギブソンJ−50(45)の音を知りたくなって購入しました。
J−50ですのでナチュラル色ですしスモールピックガードで見た目はギブソンぽくなくて地味です。
サドルはアジャスタブルタイプ(セラミック)でブリッジは当然ですがリバースです。

多くのギブソンファンの方が60年代初期〜中期のJ−45(50)の音に拘りをお持ちの方が多いので自分の眼と耳で確かめたいと思い購入しました。

実は「それ程大した事はないだろう。」と内心では思いつつ購入したのですが弾いてみてビックリ、「なんじゃこりゃ〜!」の世界でした。
とにかく箱鳴りしていて振動が身体に伝わってきてくすぐったい位です。
レスポンスが早くて音の収まりも早く、上手く使いこなすには腕が必要です。
音も大きくて自分の持っていたイメージより低音も出ています。
音を言葉で表すと近いのは「ジャリーン」とか「ジャキーン」でしょうか!?
鉄弦の音をそのまま拡声したような音です。
高音の「キーン」と言う金属音はまさにマホの音の真骨頂ですね。
演奏者の心地よさ、と言う意味では確かに素っ晴らしいです。

近年ものJ−45を弾いた事がありますがどちらが好き嫌いは別問題として音に関しては別物です。
と言うか自分が持っている1948年、ナショナルともまったく別物です。

この年代のギターとしては良くマーチンのD−28と比較されますがまったく異なった音です。
マーチン的な音を基準にすると一歩譲るかも知れませんが「音の存在感」では一歩も譲りません。

「何故こんな音がするのだろう?」と不思議に思い弦を緩めて手を入れたら再びビックリ!Xブレージングが考えられない位細い!
マーチン系のXブレージングとは全然異なります。
1948年のナショナル(本体はギブソンJ−45)に手を突っ込んで確認してみましたがこちらはマーチンと変わらない普通の太さのXブレージングで深くスキャロップ加工されたものでした。

トップの振動をほとんど抑制させない極めて細いXブレージングが激鳴りの秘密のひとつのようです。
出音から推測して当然スキャロップ加工だと思っていましたが「丸ごと一冊ギブソンJ−45」を読んでみると「63年あたりからスキャロップ加工を廃止」とありましたので手を突っ込んで確認しましたが、確かにスキャロップ加工はされていませんでした。
本には63年のJ−45のXブレージングの写真が載っていましたので比較してみましたがこのJ−50はXの交差する部分の高さが1cm程度ですので63年J−45よりもっと薄く見えます。

ギブソンは特にトップのクラック発生が多いようですがトップの振動過多とブリッジ下の膨らみが主原因だと思います。
自分のJ−50もブリッジ下に一本縦方向にクラック修理後があります。

それから使用している材が良いです。
J−50ですのでトップの木目がよく見えるのですが黄色みがかったスプルースで木目はそれ程細かくないものでたぶんシトカではなさそうです。
自分の知っているスプルースの中ではイングルマンかジャーマンが近いように思います。
堅いだけでは無く弾力性も高いスプルースだと思います。
サイド・バックのマホガニーは素晴らしく綺麗な揃った木目で若干ベアクロウが入ったタイプでネックとほとんど同じ色で着色されていないように見えます。
ピックガードの形状とサイド・バックの色から推測すると50年代以前のJ−50を模擬して制作されたものか前のオーナーが手を加えたものかは不明です。

指板はハカランダのようです、ブリッジもハカランダかも知れません。
ネックはアコギと言うよりエレキに近い形状です。
幅はマーチンと比較すると狭いですがそれ程狭くは感じません。

自分のイメージの中にギブソン(J−45、50)の音は若干テンションの低いダラーンとした印象があり「ゲージの細い弦を使用しているのかなぁ?」と思っていましたが実際には本当にテンションが低くまるでエレキのようです。
Xブレージングが薄いのでテンションを低く設計してトップの浮きを最小限に押さえる目的でしょうか?
ヘッドとネックがつくる角度が少ない事(たぶんヘッド角度14度)とサドルとピンの間隔が広くて弦がサドルでピン方向に曲げられる角度も少ない2つが原因だと思いますがこれも「ギブソンらしい音」を演出している原因のひとつでしょう。

アジャスタブルサドルですので若干柔らかい音になるのかな?と想像していましたそんな事はありませんでした。

この年代のJ−45、50は極薄のXブレージングゆえトップの浮き発生が出やすいのでAJのロッドとアジャスタブルサドルが必要だったように感じます。

とにかくXブレージングを限界まで切りつめて音を最優先されて作られたのがこの年代のJ−45、50のようです。
その後にギブソンがどのようにXブレージングを変えていったのか解りませんが調べてみると面白いかも知れません。
69年にJ−45、50はスクエアショルダーに変更されてXブレージングをWタイプに変更していますので強度に対するクレームが多かったのかも知れません。

復刻SヤイリのYD−85のところで「新品時から限界まで音を追求して製造したギターは本当に良いのだろうか?」と書きましたがこの年代のJ−45、50がまさにそれだったのかも知れない、と思っています。
強度が足りなくてお腹が出たりクラックが発生したりして生き延びる個体は少ないかも知れませんが生き延びた個体は元々鳴っていたものが更に成長して激鳴りの単体になるのかも知れません。
このJ−50を触っていると「それはそれで良いのかな?」と思い始めています。

とにかく「気持ちが良い」ギターです。

●東海楽器キャッツ・アイ CE−1500 1975年 当時定価15万円

某巨大オークションを眺めていたら初期ものCE−1500が出ており「1台位、ハカランダ単板ものを持っていてもいいかな?」と思い入手しました。
以前に同じCE−1500を持っていましたがバックが3Pの後年ものでトップ材がえぞ松で全体的に柔らかい音でストローク主体の自分には好みでは無かったので手放してしまいましたが、これは2Pものでまったく性格が異なるギターです。

まず手にしてビックリ!とっても軽いギターです。
たぶん60年代のD−28の音を追求したのでしょう、材の厚さが薄いのだと思います。
ヘッド先も丸くなっっており60年代初期のD−28を真似ているようです。
次に驚いたのは凄く極端なかまぼこ型太ネックで5Fより上のポジションは太すぎて指が回らず単音弾きは困難です。 (汗)
YD−303もHD−28Vも太いネックですがこれ程極端ではありません。
1981年製のCE−1500を手放した理由のひとつがローファイルのネックが気に入らなかった事でしたのでちょっとびっくりしました。

ハカランダはそこそこ良いものを使っているように思います。
トップのスプルースは何でしょう?シトカっぽいのですが全然焼けていません。
とても良いスプルースだと思います。
ブレージングはノーマルでノン・スキャロップですが自分保有の1992年D−28と比較するとブレージングは薄いです。

さて音ですが軽いギターの特徴だと思いますが胴鳴りする爆音タイプです。
ストロークするとギターから身体全体に振動がビンビン来ます。
弾いていて凄く気持ちが良いギターです。
ただ、このギター全体が振動するタイプのギターは音が全体的に拡散しているようで実際にマイクで音録りをすると演奏時に感じる音のイメージとは異なった音となる場合が多いように思います。
このギターも演奏時のイメージより中高音が強調された音で録音されていました。
1992年D−28はもう少し重くてブレージングも厚くて胴鳴りするタイプでは無いのですがCE−1500より音が前に出るようで録音すると重厚な音になります。
自分の保有しているギターではHD−28VがこのCE−1500と一番似た音のするギターかな?
たぶん60年代位のD−28の音を忠実に再現させようと作られたギターだと想像します。
東海楽器は当時マーチンの代理店だった事もあり忠実にマーチンの音を再現しようとしているようで「マーチンの音」を求めるならとても良いギターだと思います。

外見はヘッドがトーチインレイ、グローバーゴールドペグ、白いサイド・パインティングの入ったD−35のようなネック、オールドD−28のようなヘリンボーントリム、ジグザグ・バックとD−28コピーとしては訳の分からない組み合わせです。 (汗)

このギターもKヤイリのDY−41同様にブレージングにニスが塗られているようで黄色い色に塗装されています。

ハカランダの音ですがやはり自分にはインド・ローズとの違いはほとんど感じません。
しいて言えばインド・ローズに無い堅い高音の成分が入っているような気がします。
ハカランダ合板のYD−303も似たような感覚がありますので共通する部分かも知れません。
自分がハカランダが堅めな冷たい音、インド・ローズが艶やかな湿り気のある音と感じるのはこのあたりの違いかも知れません。

材としてはハカランダの方が若干ですが堅いようですので薄く材を取っても強度を保てると言うメリットがたぶんあって材そのものの音質と言うよりこちらの方が音としての材の価値は大きいのかも知れません。


マーチンが最近GEのようなハカランダモデルを高額で販売し始めたのでやけにハカランダ人気が高騰しているようですが個人的にはいかがなものか?と思います。
年代を経て音が成長したオールドのハカランダものがビンテージとして高価なのは納得なのですが、若いギターを含めた最近の異常なハカランダ人気はマーチン社の戦略にはまっているように自分は思います。
マーチン社がハカランダモデルに必ずフォワード・シフトとスキャロップを組み合わせているのかを考えれば大体予想がつくと思います。
封印していたフォワード・シフトとスキャロップと良い材を組み合わせれば、それだけでレギュラーものとはまったく違った「激鳴り」のギターになるのは当たり前で、それがあたかも「ハカランダによる恩恵」だと思わせているのだと思います。
ハカランダがインド・ローズとまったく異なった音が出せる材ならわざわざフォワード・シフトやスキャロップと組み合わせなくても良いはずです。
それをしないのは誰をも納得させるだけの音の違いが出せないからだと自分は想像します。

でも「ハカランダの木目は美しいなぁ〜!」と思ってしまう今日この頃です。(笑)

●Sヤイリ YD−304 たぶん1975年製 当時の定価8万円

こちらもとうとうと言うか、ついにと言うか、陽水さんが初期に使用していたYD−304を衝動買いしてしまいました。
自分の303との大きな違いはバックが303はハカランダの3Pですが304は中央のみメイプルとなっています。
中央メイプルの音への影響はどの位かな?と思っていましたが想像していたより結構大きいようです。
バックの中央はサウンドホールの真後ろですのでたぶんですが影響が大きいのだと思います。
303はハカランダのギターらしい重ための重量感のある音です。
304も強いストロークで大きな入力に対してはハカランダらしい強くて重い音が出るのですが、弱い入力には軽快な音が出せます。
304の3P、中央メイプルは弾き方によって色々な音が出させる事が目的なのかな?と思っています。
サイド・バックが合板でかつ良いギターを追求した結果が304だったのだと思います。
陽水さんの「もどり道」をご存じの方のは解っていただけると思いますが、凄く複雑で独特な音が出るギターです。

ただし全体的にバランス重視の繊細な音ですので、D−28のようなローズ系の豪快な音が好きな方には303の方が良いのかな?と思いました。

トップのスプルースはシトカと言うよりジャーマンに似ています。
このクラスにもジャーマン、使っていたのかな?

●マーチン D−28V 1984年 当時のアメリカの価格2,600$

最近、「マーチン社のレギュラーがハカランダだった時代のD−28を持っても良いかな。」と思い始めまして、たまたまお茶の水の楽器店に行ったらD−28Vと言う記憶に無いサイド・バックがハカランダのD−28が置いてありました。
形式名にVが付くのでFシフトなのかな?と思い指をサウンドホールから突っ込んでXブレージングの位置を確認したらノーマルシフトでした。
でもプライスは60万円で手も足も出ずに帰って来ました。 (汗)
自宅に帰って調べてみたら1983〜1985年にマーチン社が創立150年を記念して268台製造したもの。
やはりXブレージングの位置はノーマルでスキャロップ仕様ですのでレギュラーとするとHD−28と同じです。
1980年当時にD−28が1,150$、同じ仕様のHD−28が1,370$ですので、この頃に既にハカランダは高価だったようです。
この時期はアコギの製造台数が激減しており、日本に入った台数が少ないようでヤフーで検索しても、このギターと同じものは見つけられませんでした。
自分が過去に保有して壊してしまったHD−28も1983年製で音も気に入っていたので、同じブレージング構造のこのD−28Vの音の違いがあればローズとハカの差と言う事になりますので気になっていました。

そして何げに某巨大オークションを眺めたら、な・なんとD−28Vが出品されている・・・。 (驚)
そして即決価格で40万円を切った価格でした。
状態は決して良くないようでしたが、「この偶然は運命」と思い購入しました。

届いてケースを開けてビックリ!60年代のd−28に劣らない貫禄です。
自分保有の1964年J−50と並べてもD−28Vの方が古いギターに見えます。 (汗)
トップは黄色く着色塗装されているようですが木目細かすぎて見えない位です。
相当硬いスプルース(たぶんシトカ)だと思いますが何故かお腹はぼっこりと出ています。
これだけお腹が出ているギターは初めて見ました・・・。 (汗)
HD−28もお腹は出ていましたがこれ程酷くはありません。
原因を調べようと弦を外してブレージングを触ってみたらスキャロップが深く削られていてブリッジプレートも小さくて薄いです。
トップの材厚も薄く感じます。
やはり150周年を記念して出したギターなので最初から鳴るように作られていたようです。

見た目はヘリンボーン、ジグザグバックとHD−28なのですが、ポジションマークはダイアモンド・インレイです。
ピックガードは鼈甲柄なのですが薄くて後ろのリングが透けて見えています。
トップは細かいマーチンクラック多数、なんとバックにも横方向に多数の塗装クラックがあります。 (笑)
トップの膨らみの為だと思いますがブリッジ下のブックマッチ部分が若干ですが段差になっています。 (汗)
当然、現高が高くなったのでしょう、サドルは限界ぎりぎりまで削られてブリッジの厚さが薄いようですので削っているように思います。
ブリッジの下部が若干浮き気味で隙間あり、ピックガード浮きあり、・・・ETC
弦高は6弦12Fで4mm強はあると思います、最近の低い弦高のギターに慣れた人には弾きにくいかも知れません。
とまあ、悪い事ばかり書きましたが、元々60年代のD−28が欲しかったので、この雰囲気が気に入っています。

ハカランダは木目が強くて、赤茶色が強い材です、ハカとしては比重は軽い方かと思います。
木目がきつくて板目に見えますが中央部分は縦にまっすぐですので、おそらくは柾目だと思います。
60年代後期にD−28に使用されていたハカに近いと思います。

音は硬いシトカとハカランダの組み合わせですので、やはり硬いです。
HD−28とHD−28Vのどちらに近いかと言うとHD−28Vだと思います。
HD−28の音はローズ特有の柔らかさを感じましたが、D−28Vにはあまり感じません。
ただHD−28V程は強いストローク時のトップの暴れを感じません。
ストロークのアタック時にはHD−28同様にスキャロップ特有の「デンデン」した音がしますがHD−28より音が前に出ているように感じます。
自分はローズとハカの差はほとんど無いと思っていますがハカは独特な「パリーン」感があるように感じます。
このD−28Vの「パリーン感」に一番近いギターはSヤイリのYD−303だと感じています。
303もシトカとハカの組み合わせなので、似た感覚があるのだと思います。
良く「ハカランダとローズの音に違いがあるのか?」と言う話題が出ますがギターの音色にはトップの音の影響が大変大きいので、そこを加味しなければ意味が無いと思っています。
それから以前から「合板のギターはカタログ表記の材の音がするのか・」と言う疑問を持っていましたが、今回で「する」と言う結論に達しました。

●矢入貞雄作 地 1965年

ガットは弾かないのですが貞雄さん作の「地」に興味があり入手してしまいました。 (汗)
ガットを購入したのは初めてですので音の比較は自分には解りませんが、柔らかい癒し系の音だと思います。
トップはたぶんシダー単板、サイド・バックはメイプルに見えますが、バックの内側を見るとマホガニーのように見えます。
クラシックでの使用より演歌に向いているように感じます。
バックの塗装が身体と擦れたのだと思いますが激しく剥がれていますしサウンドホール下部が掘れていますので、もしかしたら「流し」で使用されていたのかも知れません。

●グレコ J−60E 1988年 形式名からして定価は6万円?不明です。

オークションで見かけたグレコのギブソンJ−160Eのコピーです。
結構良いマホガニーの木目だった事とJ−160Eはビートルズや陽水さんも使用していたので以前から欲しかったので落札しました。
ラベルに「SUPER REAL PROJECT」と記載されているのでグレコとしては結構気合を入れて製造したものでは?と思います。
トップは当然ですがJ−160Eと同様にハウリング防止の為にスプルースの合板、サイドとバックはマホガニーですが木目が揃っていて単板か合板か判断出来ませんでした。
エンドピンを抜いてサイドの木目を見てみましたが中央の材もマホガニっぽい色です。

ペグはクルーソンの白つまみ、ピックガードがラージ、ブリッジはノーマル(リバースじゃない)、サドルはタスクのようです、うーん、いったい何年もののコピーか訳が解らない仕様です。 (笑)
塗装はポリで綺麗過ぎてギブソンコピーとしては不自然です。 (汗)
ブレージングはスキャロップでXブレージングの位置はノーマルです。

しかしJ−160Eって15フレットジョイントだったんですね、このギターを購入するまで気づきませんでした。
ネックが異様に長く感じられて不自然に感じます、ちょっと弾きにくい!
それから、このギターは異様にネック幅が広い!うーん、J−160Eも同様なのだろうか?
当然ですが生音は鳴りません、がギブソンらしいシャリシャリした音がします。
ただ、ちょっとデットポイントが多いように感じました、リードで弾くと音の伸びがポジションによって結構違います。
それからフレット音痴ぎみです、15Fジョイントが関係しているのかも知れません。
アンプを通した音はまさにあのビートルズっぽい「ジャキジャキ」した金属音がします。

このギターは1988年一年間しか製造されていないようです、と言うか少数生産されて打ち切られたのかも知れません。
コストが合わなかったのかな?とも思います。
結構、良いギターで買い得だったと思っています。

Sヤイリ YF−200 1982年位 当時の定価は4万円

これもオークションで見かけました。
YF−200はマーチンで言うニューヨーカータイプと言うギターで雰囲気が良かった事と使用されている材が凄く良さそうだったので落札してみました。
トップは極薄のスプルース単板でサイド・バックは合板ですが木目の揃った良質のマホガニーです。普段目にしないギター内部の木目も素晴らしい材です。
12Fジョイントのショートスケールでステロイドヘッド、サイズはクラギより更に少しだけですが小さいサイズです。
指板にはクラギ同様にポジションマークが無くてネック・サイドにドットマークがあります。
ネックはクラギよりもほんの少し幅が狭い程度で個人的には弾きにくいです。 (汗)
標準弦は獄薄のトップと細いブレージングのせいだと思いますがコンパウントです。

さて、音ですが見た目のサイズから想像出来ない大きな音が出ます。
薄いトップが大きく振動するのが原因だと思います。
特に高音域のマホ独特の音が出て素晴らしいです。
それから以外ですが低音も結構出ます。
小さいギターですので音のレンジの広さは求めても可愛そうなギターですが素晴らしい個性のあるギターです。
コンパクトで持っていても違和感が少ないので、最近は触っている時間が一番長いかも知れません。

それから、このギターを触っていて思ったのですが安田裕美さんが初期に使用していたギルドのフォークサイズのギターの音の特にリードのニュアンスに似せた音を出しやすいギターだと感じています。
ショートスケールと小さいボディが出す音色がそう感じさせるのかも知れませんが謎です。
小さいギターにはDサイズのギターには表現出来ない独特な音が出せる利点があるんだな、と再認識しています。
とにかくDサイズばかり購入してきた自分には目に鱗のギターでした。

●Epiphone Texan 最近のもの 定価78,000円

エピフォンと言えば現在はギブソンの傘下でアコギは安価なギブソンのコピーモデルとオールドのエピフォンの流れを受け継ぐエリートシリーズを発売していますが、このTexanはエリートシリーズの本家Texanでは無く、かつ安価なコピーシリーズでも無いモデルです。
現在エピフォンはギブソンの傘下にありますが元々はエピフォンはギブソンのライバルメーカーでありTexanはギブソンのJ-45と比較された伝統のあるモデルです。
特にビートルズのポール・マッカートニーが「イエスタディ」でTexanを使用した事もこのギターを有名にした要因ともなっています。
本来TexanもJ-45と同様にサイドとバックがマホガニーの単板ですが、このTexanはフレーム・メイプルの合板です。
エピフォンと言うメーカーがTexanと言う自社の伝統ある名前を付けている事から「音には自信を持っているギター」だと推測した事も購入の原因です。

自宅に持ち帰って色々と調べてみましたがボディサイズはラウンドのJ−50と同じです。
ただし大きく異なるのがブリッジの位置でしてJ−50と比較するとサウンドホールから離れており、これがロングスケールの原因でした。
サドルから弦長の真ん中の12Fまでの距離が長いので当然ネックも長くなっています。
テンションが弱いのはヘッドの角度がEギターのように少ないのとネックの仕込み角度の関係だと想像します。
そこでネットでF−20を調べてみると、やはりブリッジとサウンドホールの間の距離がやけに遠い!
やはり設計的に似ているようです。
それからネックが長い分、ハイポジションでも比較的フレットの間隔が広いのでリードがとても弾きやすいギターです。
ネックは薄めで幅も狭くてEギターから入った方には弾きやすいギターだと思います。(自分は苦手!)
しかしローコードはグレコJ−60同様にネックが遠くて弾きにくい・・・。 (汗)

メイプルらしくストロークすると立ち上がりに「ターン」と言う硬めな音が入ってなかなか良さげです。
ただF−20よりボディが大きいギターなので安田さんのあのギターと比較すると中音が厚めに感じますが、なかなか良いギターです。
「イエスタディ」を弾いてみるとなかなか似た良い音で鳴ってくれます。
トップは単板のスプルースですが、たぶんですがイングルマンのようで定価からするとなかなか良い材を使用しています。
サイドとバックは合板ですがなかなか表も中側も木目の揃った良い材を使用しています。
ブリッジピンのサイズが小さくて定価からしても日本製では無くて中国製かも知れません。(後に解りましたが韓国製みたいです)
ブレージングはスキャロップでマーチンで言うとノーマルシフトの位置でクロスしていますが、ブリッジの位置が離れているのトップのブリッジ部分が動きやすくなっているようです。
ここらへんがギブソンのJ−45(50)との大きな設計の違いのようです。
安価なギターですがなかなか良く出来ています。
最近、グレコのJ−60、SのYF−20、エピフォンのTexanとサイド・バックが合板の比較的安価なギターを購入してきましたが、単板とか合板とか拘るのが馬鹿らしく感じている今日この頃です。
安かろうと高かろうと良い音のギターって沢山あるんだな、と再認識しました。


●Kヤイリ YF−CUSTOM 2005年 価格25万円

「もどり道」、「白い1日」や「心もよう」の安田裕美さんの独特なギターの音を追求してKヤイリにカスタムで発注したのがこのギターです。
安田さん独特な音の柔らかさ、リードの音の伸びを追及して材はトップにイングルマン・スプルース、サイド・バックにはメイプルで総単板、サイズはマーチンの000でお願いしました。
とにかく見た目より「音だけ」に拘りたかったので本体の材以外は極力リーズナブルにと指板とブリッジはローズ、貝装飾はD−28タイプのドット・マークだけでヘッドのKヤイリ・マークもシールで見た目は本当にシンプルです。 (笑)
その分、トップのイングルマンはしなりと反発力を持った良い材を使っていただいたようです、自分が「ジャーマン」に拘っていたのでまっ黄色な「ジャーマン」っぽいイングルマンです。
KK−46のシトカは陶器のような「カーン」と言う硬さを持ったスプルースですが個性が違って上手く音分けが出来そうです。
バックには「目立たないおとなしめな木目のメイプル」とお願いしましたが、流石にKヤイリは「フレームの無いメイプル」は手持ちが無いのかフレイム・メイプルをマホガニーのような色に塗装されて「目立たない」ようになっています。 (笑)
見た目的には初期の「Guild F−20」とお願いしていましたのでピックガードはGuildタイプでべっ甲柄、ヘッドデザインはギブソン・タイプ、ペグはクルーソンとなっています。
オールドっぽく見せようとしてかサドルは何故かロングです。
「リミッター奏法」と「空手チョップ奏法」を両立させたいので弦幅をナット側を狭くサドル側を広めでお願いしましたが、自分にはとっても弾きやすいです!
製作されたのはKヤイリのお若いビルダーの方のようですがバック・ブレージングの一番お尻側には小池工場長作のKK−46同様の「左右に届かない短いブレース」があります。

さて音ですが個人的には「狙った音」に近いと思っています。
若いギター特有の音の硬さとトップの「重たさ」を感じますが、KK−46にも同様の傾向を感じましたので数年経てば「化けて」くれる予感がします。
イングルマンの「柔らかさ」とメイプルの「硬さ」がうまくバランスが取れていて良い感じがします。
Kヤイリらしく「音がポーン」と前に出てきて良いギターだと思います。

そう言えば最近自分がはまっている、山崎ハコさんが使用していたD−44Mのリトル・ギターを作ってしまったような気がします。
このギターを発注する時にはハコさんの事は何も知らなかったので不思議な気分です。
最近ハコさんはマーチンのローズのOOO−28とかマホガニーのOOO−16をライブで使用しているようですが、個人的には「艶やかなメイプルの切れるような音」がハコさんには似合うと思います。
このギターは「安田さんの音」を追及して製作したのですが、結果的には全然違って「ハコさんスペシャル」になってしまったような・・・、うーんファンとしては「これ使って欲しい」ような気が・・・。 (笑)

●Headway OM−CUSTOM(R) 2005年 価格28万円

ふとしたきっかけでWOOD MANさんと言う楽器店で見つけたのがこのギターです。
この楽器店は凄いです、自分が一度触ってみたいと思っていたギターが勢ぞろいで驚きました!
Headwayが良いのは以前から知っており気になっていましたが今まで縁が無いでいました。
このギターはWOOD MANが百瀬さんに特注した5台の中の1台との事。(シリアルに0006とあるので6台かも?)
ベースはマーチンOM−28Vコピーのようでトップはまっ黄色なアデュロンにサイド・バックはこれまた綺麗な木目のローズウッド総単板です。
OMですのでOOOサイズですが若干深胴でスケールはDと同じ長さ、深めのスキャロップにフォワードぎみブレージングです。
ヘリンボーン・トリムにロングサドル、ポジション・マークはスノーフレークでピックガードはべっ甲柄とオールド仕様のようです。
指板とブリッジはエボニーでペグはウェバリーと見た目はなかなか貫禄のあるギターです。

自分は「アデュロン」と言うスプルースの経験が無くて興味を持っていましたが凄いです。
見た目にも音的にも極めてジャーマンに近いスプルースのようで、もしかすると少しだけパワーは上かも知れません。
とにかく音に「パワーと粘り」があって指リードで弾くと大げさな表現ですが「押さえている間は鳴り続けている」感覚がします。
と言うか指を離してもまだ残音が残っています、こんなギターは初めて出会いました。
オールド使用ですので甘い低音も出ますし、ハカランダばりの硬い音色も出せるギターです、かなり良いギターです。

またOMサイズなので「音の追従性」も良好で倍音も適度にあります。
OMと言うサイズと材の良さによる特徴だと思いますが、自分に取って「リミッター奏法」に最適なギターです。
下手くそギター弾きの自分には「心強い味方」となってくれそうで、もう衝動買いでした。 (嬉)
ちなみに定員さんは最初にこのギターの材を「アデュロン」と説明、試奏した後に「これがアデュロンですか」と確認した自分に「アデュロン地方に近い産地で取れたレッド・スプルースです。」と訂正!レッド・スプルースはアデュロンの俗名ですので「レッドと言う地名かあるんですか?」と突っ込みたくなりました。 (笑)
店員さんが薦める80年初期ジャーマントップのマーチンD−41や同時期のD−45、国産オールドのキャッツCE−2500、ヤマハL−31に「うーん?」と首をかしげる自分に「恐怖」を感じていたようです。 (苦笑)
これらの「倍音が豊富なギター」は「反応の良さ」とか「指リード時の音伸び」はどうしても「相反」する部分があるんですね、Ken1さんも言われていましたがD−45は「残音の消え」が早いんです、ですので「うーん?」だったんですが店員さんには「理解不能」だったと思います。 (汗)

それからちょっとだけ問題点なのはナット幅が広すぎて(46mm位?)指弾き以外ではめちゃくちゃ弾きにくいです。 (汗)
でも「リミッター奏法限定」とすれば弦間が広いので消音がしやすい利点となります。
このギターは「スキャロップの音」を狙ったギターでOMサイズながら適度な「音量」と「深い低音」を兼ね備えています。
最初から良く鳴っていますが百瀬さんの事ですから「最初からピークに持っていく設計」はしないと思いますので2〜3年後に更に「バケそう」な予感がします。

●バグス・ギア エレアコ・ベース AB−30EFL 価格89,000円

ベースの音が欲しくなって生音も出るエレアコ・ベースを購入。
スペックではトップがスプルース単板でサイドとバックはマホガニー合板となっていますがどうも表面はインド・ローズで内側がマホガニー(ローズ代替材か板目のインドローズかも?)のようです、不思議だ?
トップはイングルマンっぽい材で結構良い感じです。
低価格ですが思ったよりもしっかりと製造されています、雰囲気から中国製か?
音はエレアコ・ベースを購入したのは初めてですので良く解りません〜!!

●Kヤイリ YF−OOO28C(カッタウエイ) CUSTOM 2002年製造 レギュラーが19万円なのでPU付き25万円位かな?

最近はリードも弾くようになったのでカッタウエイ・モデルが欲しくなった事と、まともなピックアップが付いた「ラインの音」が欲しくなったので何気にヤフオクを見ていたら眼に止まったのがこのギターです。
12万円ちょっとの価格でうろうろしていたので落としました!レギュラー定価が19万円ですので安い買い物だったと思います。
CUSTOMの内容ですがトップがおそらくですがシトカでは無くてイングルマン、サイド・バックは綺麗なローズウッド単板、材のグレードはレギュラーよりは良いと思います、ブレージングはスキャロップ。
指板、ブリッジは真っ黒なエボニーを使用しています、Kヤイリは本当に良い材を持っていますね!!
ペグはゴトーのゴールドでヘッドロゴはアルバレツの掘り込み彫刻、ピックガードはトーチスのべっ甲柄です。
指板にはポジション・マークが無くてネック幅がかなり広めなのがちょっと「うーん・・・」でしたがそれ程弾き難くはありません。
ピックアップはヤイリ・オリジナルの「エアー・システム」と「フィッシュマン」が組み込まれていてサイド・ショルダー部分の2つボリュームで調整可能です。
KK−46やYF−CUSTOMと比較するとピックアップが付いているからなのか生音は若干落ちるようですがラインの音はかなり良いです。
このギターのバック・ブレージングにも小池さんのKK−46同様に一番下には両サイドに届かない短いブレージングが付いています。
それからKK−46同様にこれも本鼈甲ピックガードみたいです・・・。

Sヤイリ YD−401 1979年 当時の定価5万円

オールドSヤイリ4シリーズの音を知りたくて購入!
トップがスプルース単板でサイド、バックはマホガニー合板で当時のSヤイリとしては最廉価モデルです。
当時のカタログを見ると「オールド・ラッカー仕上げ、甘い低音」と書かれているので興味〜が出ました。
もしや「Fシフトか薄いブレース?」「トップが薄い?」と想像していましたが、実際に見たところでは3シリーズとの違いは発見出来ませんでした。
でも確かにマホモデルとしては柔らかい低音がでています、不思議だ〜!?
しかしオールドSヤイリのマホガニー・モデルはとっても素晴らしい材を使用しています、と言うか「単板用材」しか持っていなかったのかも?と思います。
それまでSヤイリはマホモデルを持っていませんでしたので、販売台数をこなす目的に廉価モデルにもローデン用に仕入れた材を使用したのかな!?です。
それだけ「資金繰り」が苦しかったのかも知れません。
Sヤイリと言うと「マホガニー」のイメージはありませんので、それ程高価ではありませんがホンジュラ・スマホガニーも輸出規制されましたので「狙い目」かも〜です!
マホガニー特有の高音伸びがありますし、低音も甘い柔らか系の出音でかなりバランスが良いギターです。

ヤマハ CJ-15B 1981年 当時の定価16万円

70年代中期!?にhiroさん発注〜でテリー中本さんが製作されたGUILD、F−50ベースのカスタム〜ギター(サイド・バック、メイプル)に似た音のギターが欲しくて購入したギターが「これ」です〜!
基本的にGibsonのJ−200コピーですが、見た目はともかく〜音に関してはまったく別物〜「ヤマハの音」です。
グランドピアノのような「深い低音」〜キラキラした倍音の多い高音と「いかにも〜」ヤマハの高級機の音だと思います〜。
購入後にこのギターの中古価格を調べてみたら案外と安いようですね、ヤマハらしくない外見だからでしょうか?結構お買い得だと思います〜!!
トップはスプルース単板、サイド・バックはメイプル単板、トップにはサンバースト塗装ですが〜メイプルのような「凄いベアクロウ」木目が入っています、色塗装要らなかったような〜。 (笑)
ロングスケールなので少々〜は慣れが必要ですがネック形状がEギターのSGやエレアコAPXと同じような形状でとっても弾きやすいです。。。
もちろんhiroさん「カスタム〜」のような音は出せませんが「レギュラー」としてはなかなか「良く似た音〜」が出てると思います、良いギターだと正直思います〜!!!


と言う事で部屋中ギターだらけで毎日弦の張り替えをしているおばかな私・・・。f(^^
うーん、程度を知らない、少しは売却しなくては・・・。 
欲しいギターがあればメール下さい。(笑)

THE KASUGA フラット・マンドリン F−7 70年代? 当時の定価、たぶん7万円

最近、ベースを頻繁に使うようになり「高音域に使えてギターと音色が異なる音〜」が欲しくなった事、それからこちらも最近ですが毎日拝見させて頂いている「ギタリスト〜田代さんブログ」影響もあり購入しました〜!
ギブソンFホールのコピーみたいで、ショルダーとヘッドに「くるっと」丸まったデザインが「工芸品〜」的な美しさがあります。
トップ、バック共にたぶんですがメイプル単板の「削りだし〜」みたいです。
ギターと異なってチューニングがバイオリン同様のGDAEである事、本体が凄〜く小さいのでフレット間隔が狭く慣れるのに相当時間がかかりそう、、、です。
しかし、マンドリンって高価なんですね、、、でも良〜く考えたら構造的にはギターよりバイオリンに近い、納得です〜!!

Trinity College TM−375 Irish BOUZOUKI(ブズーキ) 最近のもの 定価???

これも田代さん影響で購入しました〜!!
マンドリンは慣れるのに時間がかかりそう、、、(汗)1〜4セット・チューニングがギターと同じ、更にロング・スケールなのでギター感覚に近い「即戦力〜」と判断、、購入しました〜。
弾いてみてビックリ!!綺麗な高音に酔いしれてしましました〜!!
トップはスプルース単板(たぶんイングルマン)、サイド・バックはメイプル単板ですが〜凄っごく素晴らしい材が使用されていて驚きました〜。
小さい楽器だから〜の特典だと思います、大きいギターでは考えられませんね!!
この材と同じグレード材でギターを製作したら、、、定価はいったい〜???と思わず考えてしまいました。。。
ブズーキはマンドリンとは異なってベースはギターみたいです、ブレースもXです。。。
正直、、、良い買い物だったと満足しています〜、使い道が広そうです!!!! (嬉〜!)

●ヤマハ APX−20 1993年位? 当時定価25万円


これはギター好き友人宅で弾かせて頂いたエレアコAPX−10が素晴らしかったので探していました。
ヤフオクで上位機種のAPX−20を発見、落札しました〜!
トップはかなりグレードの高そうなスプルース単板、サイド・バックはシカモア合板です。
シカモアはメイプル系材のようで確かに音色はメイプルに近いです。
最近エレアコとして主力で使用しているKヤイリYF−OOO28・CISTOMは「いかにも28」と言う倍音は控えめですが、こちらはトップのスプルースの影響か?かなり倍音が豊富なギターです、少々高音がうるさく感じる時もあります。
ピックアップはピエゾとエアーを混合させたものでステレオ出力も可能で左右に奇数、偶数弦を分ける事も出来ます。(何に使う・・・?)
見た目は真っ黒で石川鷹彦さんAPX−50と同じルックスです。(何故か嬉しい・・・!)
ヤマハCPXとの違いですがAPXは薄胴でブレースはスキャロップ、CPXは厚胴でノンスキャ、APXはリード・メイン、CPXはオールマイティ・タイプでしょうか!?
エレアコですがラインでも結構アコースティックな音が出せますし、生音も音量はありませんが良い音が出せます。
貝装飾も綺麗ですし、これも良いギターです。

マーチン OM−42 2001年 定価77万円

今までマーチン4系「綺麗な音〜」は「下手くそ自分には必要ない〜」と思っていましたが、少しづつですが練習してきて「弾けるかなぁ〜」と錯覚したので購入〜!
以前から派手なスタイル45「ヘキサゴン装飾」には「抵抗〜」があったので「スタイル42」サイズはOMにしました。。
それから42は基本がスキャロップ・ブレースな事も42にした理由です、柔らかく甘い巻弦音が好きなんです。
しかし流石に良い材を使っていますね、、、トップは勿論ですがサイド・バックも指で弾くと「カーン」と綺麗な音で響きます〜。
スタイル45と比較すると「1グレード低いかも〜!?」ですがスキャロップと小さめOMサイズなので充分過ぎる「綺麗で大きい音〜」が出ます。
それから42ブレースは「Fシフト」なんですね、、、大きい音が出る筈です・・・。
42ですのでポジション・マークはスノーフレイクでブリッジ両脇にも装飾が入っていて、トップ「前面のみ」に貝装飾が入っています〜。。
しかし「ギラギラ」した光り方なので下品なようなような・・・・気もします〜。
ネックのナット幅が広くて「弾きにくいかな!?」と思いましたがネックがとっても薄いので大丈夫でした。
しかしネック材には良いマホ使用しています、、、ほとんど木目が無い・・・・。 (凄っ)
音色的にはインドローズよりも若干ですがハカに近い固め〜な音です、購入時にもう1台OM−42が展示してあったので、弾いてみましたが、こちらの方が甘いインドローズっぽい優しい音でした。。。
とにかくちょっと触っても上から下まで「パーン」と大きな音が出るギターです。。。
最近思うのですが「可能であれば〜」ですが、初心者で最初に購入するならこう言うギターで練習した方が絶対に上達〜が早いと思います。。。
まず、このクラスは調整が出来ているので「弾き易い」ですし、良く鳴る〜ので「力が必要ないので「最小の力で無駄なく」練習出切るんです〜!!
「無駄な力〜」はその後に「上達の敵」になるんですよね、無駄な力を入れて弾いていると「正確性」、「切れ」が出ないんです。。。 (私 汗)
自分の力だけで弾こうとすると「リズム〜」も出せないんです、良く鳴るギターは「トップが自然とピック弾き返して」くれるので安定したリズムが容易に出せるんです・・・。
逆に「無駄な力〜」で弾こうとする自分には「このギター」は困難だったりします〜、、無駄な力が入っているので「暴れて」しまってコントロールが困難〜。。。。 (悲)
最初から4は・・・、ですが最近は中国製低価にも「キチンと鳴る〜」ギターが沢山ありますので、こう言うギターを選んで「プロの調整」すれば上達は早いと思います。

●Ibanez リゾネータ 形式名不明 1990年代?

某巨大オークションでジャンク〜として出されていたギターを物色。。。
1個ペグ穴がバカになってブラブラ状態、バック・パインティング一部欠損、共鳴部分より異音ありで1万円台にて購入〜。
まずペグ穴に瞬間接着剤を流し混んでペグを固定、バック・パインティング部分に木(割り箸〜)を当てて補修、共鳴板をばらして調整、一応使える状態に。。。
ネック裏にKORIA表記があるので韓国製、パインテイングの黄ばみ具合から新しいギターではなさそうなので1990年代製か〜!?
トップはスプルース、サイド・バックはマホガニーでボディはFホール・タイプ、カラーは赤です。
リゾネータの良し悪しはまったく解りませんが取り合えずスライド練習用〜!!!

●Ibanez
 フルアコ AF−85(TK) 2008年製 定価63,000円

セミアコかフルアコが欲しくて某巨大オークションを物色〜、ヤマハSA−1000〜700あたりを狙っていましたが、どうもヤマハSAはアコよりもエレキ寄りらしいので国内メーカの若い中国製に路線変更。。。
そこで色々探して見つけたのが「これ」です、購入価格は定価の半分以下。。。
最近の中国製は品質が良くてこれも結構良く造られています、塗装はブラック、ボディはフレイム・メイプル合板のホロウ・タイプ。。。
ポジションマークに貝が使用されていますし見た目は高級感があります〜。
生音も結構良いですし弾き易いので良い買い物だったと思います。。。


HOME