ここでは携帯電話に対すQ&Aコーナーとして、色々なケースについてご説明します。
基本的に初心者の方に分かりやすくする為、比喩的な表現が多くなると思いますのでご了承下さい。

Q1.アンテナマークは振れてるし品質アラームも鳴らないのに突然切れてしまう事が有る。不良かな?

このケースですと端末の感度不良を疑ってしまいますが、そうでは有りません。

まず、通話中の回線に他の基地局からの妨害電波が割り込んでしまって回線が切断するケースが考えられます。

現在の携帯電話のシステムでは電波を受信出来ない穴を無くす為に複数の基地局でカバーされていますが、当然複数の基地局からの電波を端末が同時に受信出来る場所が多くなります。

この時、お互いの基地局が同じ周波数を使ってしまうと端末側で混信を起こしてしまう為、隣接した基地局では周波数を変えて混信を防ぐシステムとなっています。

しかしながら周波数を分けるにしても使える周波数には限りが有るので、ある程度距離をおいた基地局ではまた同じ周波数を繰り返し使用する方式を採用しています。(周波数の繰り返し利用と言う。)

この時、同周波数を使った基地局からの電波による混信を防ぐ為に基地局側では平行に電波を飛ばさずに若干下向きに電波を送信して電波の飛びすぎを防ぎ、同周波数の電波を端末が同時に受信出来ないよう設計されています。

(コンピュータでシュミレーションして出力、指向性を決定しています。)

それでも電波は大幅に変動しますので、瞬間的には端末が同時に受信出来てしまう事が発生してしまいます。

(ドコモの資料では1000倍から10000倍可変していると書かれています。)

特に高い場所やみとうしの良い場所、多数の基地局が狭い範囲に乱立する都市部で発生します。

この場合に交信していた電波(希望波)に対し妨害電波となり通話が切れてしまいます。

(希望波に他信号が割り込み、希望波のエラー補正が不能になり通話が切断する。)
この場合は品質アラームは鳴らずに突然に通話が切断されます。

特に受信感度が高いタイプは弱い電波でも受信出来てしまうので頻繁に発生する傾向が有るようです。

もうひとつの要因としてハンドオーバーの失敗が考えられます。

携帯電話は通話中にその場所で
一番良好に交信出来る基地局に端末と基地局側で連絡を取り合いながら端末が通信する基地局を切り替えるシステムとなっています。

その為、移動中でも基地局から基地局に交信先の基地局が切り替わり通話を継続出来るようになります。(ハンドオーバーと言う)

しかし電波は常に安定しているわけではなく可変しています。

つまり複数の基地局からの電波を受信出来る場所では常に受信状態の良い基地局は時事変化している可能性が有ります。

基本的にはハンドオーバーは基地局側が端末からの電波をモニターしていて交信中の基地局側の受信状態が悪くなると更に受信状態の良い基地局が有れば端末にチャンネルの切り替えを指示をします。

しかし、これだけでは端末側での受信状態はわかりませんので端末側で受信状態が悪化した場合は端末から基地局にハンドオーバーの要求をする事が出来ます。

この時に基地局側では受け渡せる基地局が有れば端末にその受け渡し先の基地局のチャンネルを指示してハンドオーバーがなされます。

ここで難しいのは端末がどの程度の受信状況の悪化でハンドオーバーの要求をする設定にするかです。

受信状態がかなり悪くなってから要求する設定にすると移動中に交信している基地局の受信状態が悪化しても基地局側ではわからないのでいつまでもそのままの基地局との交信を引きずってしまい品質アラームが鳴ってしまったり通話が切断してしまう場合が有ります。

また逆にちょっとでも受信状態が悪くなると要求を出す設定にすると頻繁にハンドオーバーの要求を出してしまいハンドオーバーに失敗すると突然に通話が切断してしまう可能性が高くなります。

ここらへんの微妙な設定の違いにより機種によっては通話の切断が発生しやすいケースが有るようです。

たまたま製造のばらつきで受信感度が高い端末に当たってしまうと更に複数の基地局の電波を受けてしまいますのでこのタイプの機種では症状が悪化する場合が有るようです。

その他にも移動中受け渡し先の
基地局の回線がいっぱいだった場合にも切れてしまいます。

いずれも「たまになるんだよね。」というレベルでは携帯電話の不良ではなく上記のケースでしょう。

逆に「いつでも頻繁になるんだ。」と言う場合は携帯電話本体の問題も考えられますので,あまりににも切断が激しい様でしたら、ドコモショップの故障担当に相談してみましょう。

また,激しく途切れる場所が特定出来る場合にはお近くの支店かドコモショップでその場所(出来るだけ詳しく)を申告して下さい。
技術者がその場所に行って電波状態を確認後
基地局の指向性の調整等で直る場合も有ります。

 

Q2.話している相手からよく「まったく声が聞こえない。」とか「ひどく声が聞き取りづらいね。」と言われる。不良かな?

このケースですが、高い場所(高層ビル)、みとうしの良い場所、屋内受信感度設定の高い端末でおき易くなります。

まず高いところ、みとうしの良い場所では近くの基地局ではなく数Km離れた遠くの基地局と交信してしまっている可能性が高いです。

何故かというと高い場所やみとうしの良い場所では近くの基地局からの反射波や回折波より、遠い基地局の直接波(又は反射、回折回数が少ない電波)の方がより強く受信できてしまうのです。

通常通話している時、基地局からの直接波で交信しているケースはほとんど無く、何度も反射や回折を繰り返している電波で交信している場合がほとんどなのですが、たとえ遠くの基地局であっても直接波は強いのです。

しかし携帯電話は基地局からの電波(下り電波と言う)だけでは会話が出来ません。携帯電話からの電波(上り電波と言う)が基地局にとどかなければ会話はできません。(ちなみに上り電波は900MHz帯を利用しています。)

基地局からの電波2〜3Wに比べ携帯からの電波は0.8Wと弱く遠くの基地局に届かないのです。
通常はこの出力の差は基地局側の受信感度設定と携帯電話側の受信感度設定によってバランスをとっており発生しにくく設計されていますが上記のような場所ではこのバランスの崩れにより発生するのです。


特に受信感度が高かつあまり頻繁にハンドオーバーの要求をしないタイプですと発生しやすいようです。

この場合自分の声が相手に聞こえなかったり通話品位が著しく悪かったりします。(声が途切れたり劣化する。)

また、屋内では窓などのガラス材質はコンクリートやモルタル建材より遥かに電波を透過しやすいため、近くに基地局があっても窓側から透過してくる遠くの基地局の電波と交信してしまうケースが多いです。
(特に高い階層の方が発生しやすい。)

携帯電話本体の不良の場合はいつでもどこでも相手に声が聞こえなくなり、たまになるようなケースはこの場合が多いでしょう。
またこのような状態の場所で待受時に自分の端末に発呼が有った場合、呼び出しが有って着信ボタンを押してもまったく通話開始が出来ずにずっと着信音が鳴りっぱなしの状態が続くケースが有りますが原因は着信ボタンを押したと言う信号が端末から基地局に届かないケースですので原因はまったく同じです。

 

Q3.ずっとアンテナが振れる場所にいたし、電話もかけていないのに友人から「さっきかけたら話中だったね。」とか「何で電話を切ってたんだよ。」と言われた。どうして?

まず、その時交信中だった基地局の回線がいっぱいだった可能性(輻輳)が考えられます。

この場合話中音「大変混み合っています。」のアナウンスが流れます。

この状態が発生しやすいのは突然に雨が降った時の駅の近くや、高速道路で渋滞があった時のその近くなどで、みんなでいっせいに携帯電話を発信した時に発生します。

また正月、クリスマス等もなりやすくなります。

もうひとつのケースは携帯電話が基地局側と位置登録確認の交信中だった場合です。

基地局側は複数の基地局でエリアが構成されていて(数Kmから吸う10Kmで構成される。)端末の位置登録はそのエリアでドコモのサーバーに登録されています。

端末に呼び出しが有ると、このサーバーに登録されているエリアに有る基地局からのみ端末に対して呼び出しが有り、呼び出し信号を受け取った端末は応答信号を発信し、基地局側は一番強く受信出来た基地局の空いているチャンネルを端末に指示して通話が始まる仕組みです。

通話中にこのエリア内の基地局間を端末が移動していると基地局側で端末からの電波を常にモニターしていて、移動中端末が基地局間を移動する時には端末に指示しハンドオーバー(ハンドオフとも言います。)をします。
また端末側の受信状態が悪化すると基地局側からの指示が無くても末側から基地局側にハンドオーバーの要求を出す場合も有ります。
(この端末側に基地局の選択機能をもたせた事をモバイルアシステッドと言いデジタル方式から採用された方式で基地局側の制御処理を大幅に簡素化しています。)

また位置登録されているエリアから別のエリアに移動する時には、そのままでは通話が切断してしまうので端末は受け渡したいエリアの基地局に位置登録変更の要求をして移動先の基地局側にハンドオーバーされ通話は維持されます。
端末が待ち受け状態現在位置登録されているエリアから別のエリアに移動する場合には端末は新しいエリアの基地局側にエリア登録の変更を要求をします。
その要求を受けた基地局側はサーバーに登録されている位置情報を新しいエリアに情報変更させますので引き続き着信可能な状態になります。

たまたまこの位置登録の更新中に電話がかかってしまうと基地局と交信中なので「プープー音(話中音)」「電話を切っているか・・・。」のアナウンスが流れてしまいます。

またこれ以外のケースで、サーバー側に登録されている位置情報と実際の端末の位置がたまたまずれた状態になると一時的に端末を見失い端末に対する発呼が有っても着信不能な状態になってしまう場合が有ります。
この場合も呼び出し側では圏外トーキーが流れてしまいます。
この状態は移動中のみ発生すると思われますが移動中で無くても
着信不能になるケースも有ります。
この症状は異なるエリアの基地局の電波が同時に受信出来る場所で起こりやすく,お互いの基地局の電波が可変するたびに端末は位置登録の変更要求を繰り返ししてしまい瞬間的に登録がずれた状態が発生しやすくなります。
このケースも
遠くのエリアの基地局の電波をひろいやすく、位置登録が頻繁に更新しやすくなる受信感度の高いタイプでおこりやすくなります。 

また電波は大変変動しますのでエリア内にいてもたまたま受信状態が悪い瞬間に発呼が有ると着信不能になるケースも有ります。

 

Q4.自宅では圏外になってしまうのであきらめていたが、今日遊びに来た友人の持っている携帯では圏外にならず通話が出来た。自分の携帯が不良なのかなと思いショップにいったらテスターでOKなので問題無いと言われた。どうして?

機種により受信感度は若干違いますし、同じモデルでも若干のばらつきは有ります。

商品のばらつきは大量生産するためには必要悪で有り、これを認めなければ製造コストが跳ね上がってしまいます。

そのためJIS(日本工業会)ではそのばらつきをカタログ表記のプラスマイナス5%と決めていて、家電製品等はこの基準にしたがって商品を作っています。

携帯電話は通話出来るかどうかの致命的な部分なのでもっとその基準が厳しいようです。

(筆者もその数字は知らない。ドコモが製造メーカーに提示している基準は更に厳しいようです。)

また機種別の差ですが、ドコモが決めているのは「最低これだけの受信感度がある事。」という事であり、それをうわまわっている機種が有るのです。
その基準数字を下回っていないかぎりテスターではOKとなります。

また上記したとおり受信感度が高い機種は都市部では通話切断、片通話など通話が不安定になりやすい傾向が多くなりますのでどちらが良い機種かというのは難しいと思います。

都市部で使用が多い方は受信感度がひかえめな機種郊外でのご使用が多い方は受信感度が高い機種がいいでしょう。

 

Q5.デジタルではハーフレートとフルレートってあるようだけど何が違うの?

現在のデジタル方式(PDC)は従来のアナログ方式(NTT大容量方式)では契約者の増加に対応できなくなった為に開始されました。

アナログ方式は音声をそのまま電波に乗せて送信しますので、(FM変調と言う方式です)自然な声で通話が出来る一方で、送信するデータ量が多くなってしまい電波の有功利用と言う意味では効率的では有りませんでした。

デジタル方式の利点としてはデータ量を減らす為に圧縮という技術が使えるのでアナログ方式に比べ有功に電波を利用できます。

まず最初に25KHzの周波数を使い3回線同時に使用出来るフルレート方式が採用されました。
(初期NTTアナログ方式は同じ25KHzステップ、アナログNTT大容量方式ではナロー(狭帯域)化され12.5KHzステップですので25KHzでは2回線になります。)

しかしそれでも契約者の急増に対応出来なくなってきたので現在のハーフレート方式が開始されました。

ハーフレート方式では更に圧縮率を高くし、同じ25KHzの帯域で6回線分の通話が出来るようになります。

その為、圧縮率が高いため更に通話品質が悪くなり、俗に言うところの「宇宙人の声」になってしまいます。

現在のドコモの新製品はすべてハーフレート対応端末です。(厳密に言うとフル・ハーフ兼用機です。)

もう少し詳しく説明しますとアナログ方式は与えられている電波帯を周波数別に分割して利用するFDMA方式(周波数分割多元接続)でした。

デジタルPDC方式は、1回線分の周波数を更に一定時間ごとに繰り返し分割して複数人数で順番に利用する方式になっており、TDMA方式(時分割多元接続)と呼びます。

(結果、間欠接続になります。フルレートは1スロットあたりの接続時間はハーフレートは6.6msでフルレートの場合はハーフレート2スロット分が必要になります。)

3回線で分割する方式がフルレート6回線で分割する方式がハーフレートとなります。

その結果通話時の電送速度はフルレートでは11,200bpsハーフレートでは5,600bpsとなり通話品質の差となっています。(ちなみにPHSは32,000bpsです。)
厳密に言いますとフルとハーフでは符号化のアルゴリズムが違い、ハーフの方が高効率化されていますので実際の通話品位は電送速度の差とはイコールでは有りません。
(フルレートはV-SELP方式、ハーフレートはPSI-CELPと言う符号化のアルゴリズムを採用。)

またデータ通信時にはハーフレート機でもフルレート接続をしていますので、通信速度はハーフレート機でもフルレート機でも9,600bpsとかわりません。

(DoPa端末はフルレート3回線<旧NTTアナログ方式の1回線>分の帯域を占用する事が出来るので、回線が空いていれば9,600bps×3=28,800bpsの通信速度が得られます。)

弱電地域(アンテナマーク0〜1本の場所)ではフルレート端末の方が安定して通話が出来る傾向が強く、ハーフレート端末では品質アラームが鳴ったり通話切断しやすくなります。

現在のデジタル方式では通話品質が悪化した場合にそれを端末・基地局側で補正する為の信号(エラー補正信号)を送受信して通話を安定させています。

このエラー補正信号の情報量もフルレートの方がハーフレートより多いのでより安定しているのです。

一方でハーフレート方式の利点としては送受信する情報量が少ないのでフルレート方式に比べ電池の消耗が少なく、電池の小型化が図れる利点が有り、現在の70gを下回った小型化を進めた大きな要因となりましたし、その電波効率の良さから現在の多くのユーザーが携帯電話を所有出来る環境を造った事も間違い有りません。

 

Q6.他事業者の携帯電話を契約しているがどうも自分の使用する場所では圏外になる。ドコモにも似たような機種があるけど、この機種でドコモで契約なんて出来ないよね?

できる場合が多いです。

基本的に現在の日本国内のデジタル端末はPDC方式と言うドコモ(当時はNTT)の開発した方式で、まったく同じです。(cdmaOneは除く。)

ただしお近くのドコモショップでは出来ず支店と言われる場所に行きましょう。

ちなみにIDOの機種をドコモで契約することをイドコモ仕様、ツーカーがツカドコ仕様、デジタルフォンがデジドコ仕様などといっているようです。

在ドコモの販売品はすべてハーフレート機なので、他事業者のフルレート機をドコモ契約しフルレートの通話品質をドコモの広いエリアで利用しようという方が多いようです。

この場合、旧事業者で解約処理を完了させてから、お近くの管轄の支店で登録してもらいましょう。

だいたい2〜3日くらいで登録完了します。

ただ、他事業者で提供している、ネットワークサービスはほぼ適用外になりまし、ドコモでの修理はいっさい受けられません。

いったん電番をぬいてから再度旧事業者での修理となりますのでご自分の判断で決定しましょう。

現在J−PHONEではまだフルレート方式を採用していますが、販売されている端末自体はフル.ハーフ兼用機ですので基地局側でハーフレート対応していないJ−PHONEではフルレート接続されますが、基地局側がハーフレート対応済みのドコモではハーフレートで接続されますので注意しましょう。

 

Q7.車で移動中にプチプチ音がするし、3本アンテナマークが振れていても時々声が途切れちゃうんだ。携帯の感度不良かな?

現在の携帯電話のシステムでは通話中に移動しますと一番交信状態の良い基地局に端末と基地局側で連絡を取り合って自動的に切り替え(ハンドオーバー)をします。

特に複数の基地局から電波を受けられ、その強さがそれほど変わらない地区(基地局の多い都市部)では移動するたびごとに一番強い基地局が変わるのでそのつど切り替えます。

それが受信感度の高いタイプの携帯電話ではより頻繁になります。

その切り替わったときの音がプチプチ音なのです。

この症状は比較的高い場所で起こります。高いところは見通しが良い為、複数の電波を受けやすいのです。

たとえば、高速道路(高い場所が多く、移動中ビルなどに遮られるたびに一番強い電波を受ける基地局が変わる)や橋の上などで発生します。

また、都市部はビル等の影響で地形的に複雑になる為、ビルなどに何回も反射や回折を繰り返した電波が4方から受信されます。

こうした電波は交信している電波(希望波)に比べ時間が遅れて受信されるので遅延波と言い、これも交信している電波に干渉して音声の劣化や途切れの原因となります。

この遅延波を端末側でエラー補正(遅延波の遅れる時間を計算して、元信号から取り除く。)はしているのですが、多重での遅延波の場合はエラー補正が難しくなります。

その為、アンテナマークが3本振れる場所でも音声品質がいちじるしく低下したり音声が途切れる現象(時々聞こえない時間が発生する。)として現れる場合が有り,あまり状態が悪いと品質アラームが鳴って回線が切断される場合も有ります。

特に移動中は電波のドップラー効果(救急車が通りすぎる時に音の高さが変わるあれ。向かってくる時は周波数が高くなり通り過ぎると逆に低くなる)も発生するので、更に端末側のエラー補正の頻度が多くなり、この無声音の発生や回線の切断する頻度が激しくなります。

また他基地局からの電波干渉など品質の悪化や途切れの発生の要因はたくさん有りますがいかにこれをおさえるかが各製造メーカーの腕の見せ所です。

 

Q8.現在感度を上げるアンテナ等のグッズが売られているけどどうだろう?

はっきりいってほとんど効果が無い上に、携帯電話の基本性能を落としてしまうので止めた方が良いでしょう。

外観からは分かりずらいとは思われますが携帯電話のアンテナは携帯電話全体の性能を考慮して設計されています。

それを聞いたことがないようなメーカーが作っているアンテナがそれ以上の性能が有るとは考えられません。

アンテナの長さはその電波の波長により高率良く送受信できる長さは決まってしまいますので、やたら長いアンテナはまず性能が落ちます。
(3/4λ波長と言って売ってる30cmくらいのものはかなり性能が劣化するようです。)
ただ標準のアンテナと同じくらいの長さ(10cm弱)でロッド式(棒状)のものは標準のアンテナを伸ばしっぱなしで使っているようなものですから、ある意味では感度は安定します。(そのかわり持ち運び難く重くなるけど。)

また、携帯電話はそのもっている電力を電磁波としてエネルギー変換するわけですが、このときアンテナがもしその機種とマッチングが取れていないと、本体の電力がうまく電磁波に変換出来ず、本体に熱として残ってしまい、最悪本体の故障になってしまう可能性もまれにあります。(当然、有料修理となります。)
また送信出力が低下している事を感知して端末は送信出力を上げようとしますので著しく電池の持ちが悪くなるケースも有ります。

アンテナを交換していますと不正改造とみなされ、ドコモショップ、支店での修理はことわれてしまいますので、ご自分の責任の上おこなって下さい。

それでもアンテナを交換される場合、せめて最初に付いていたアンテナは捨てずにとっておきましょう。

アンテナを戻せば修理してくれますので。
また感度の良くなるシール電磁波を防ぐシール等が売られていますが私の知っている限り効果の有るものは無いでしょう。

 

Q9.友人と同じ機種を同じ日に買って使っているのに、電池の待ち受け時間が全然違う。条件はまったく同じなのに自分だけ電池が持たないのは納得出来ない。どうして?

まずドコモの言うところの待ち受け時間の定義ですが、「良好に通話出来る状態で移動した場合の待ち受け時間」です。

ここで問題なのは”良好に通話出来る”という定義でしょう。じつはこれが大きなファクターなのです。

待ち受け時間にその受信状況は関係無いと思ってしまいますが、実は深い関わりが有るのです。

携帯電話は常に自分が交信できる基地局のエリアをサーバー側に登録する必要が有ります。

移動中には交信する基地局が変わっていきますので端末が基地局のエリアをまたぐ時に位置登録変更の要求(送信)をしています。
(基地局側の設定によっては一定時間ごとに位置登録確認の要求を端末にする場合も有ります。この場合、若干待ち受け時間が短くなります。)

安定して受信出来る強電解の場所であれば基地局まで距離も無いので送信する電波出力も少なくすみますし、基地局のエリア更新の回数もへらせます。(基地局側で端末からの電波の強さをモニターして端末へ出力の指示を出しています。)
この場合はカタログ数字にかなり近い待ち受け時間となります。

それではアンテナマークが1本とか圏外の場所ではどうでしょう。まず送信出力もめいっぱいの0.8Wで送信しなければなりません。その上、位置登録が出来ない場合はそれを何回も頻繁に繰り返さなければなりません。

その為、このケースの場合は結果消費電力が多くなってしまう為、カタログ数字よりかなり少ない待ち受け時間となってしまい、極端なケースではカタログ数値の半分を大きく下回る場合も有ります。 

また、電池の寿命ですが、最初に購入した時点での使用時間の半分くらいになってきたら、寿命と思って良いでしょう。使い方にもよりますがだいたい1年くらいが目安です。

そのまま使用しているとだんだん使用時間が短くなり、最後にはフル充電しても1通話で充電アラームが鳴ってしまったり最後には電源の入る既定値まで電圧が上がらなくなり電源が突然入らなくなってしまいます。

また、ショートメール送信やデータ通信を頻繁にお使いになっている場合、通常より電池が消耗しますので、使用時間は極端に短くなります。

 

Q10.800MHzと1.5Gの携帯電話ってどこがちがうの?

ドコモの携帯電話でも800MHzのものと1.5GHzの周波数帯を使用したものが有り、確かにわかりづらいところです。

いっぱんに1.5Gのものはそのエリアが狭く都市部でしか使えない分、基本料金や通話料が安いだけと思われているようです。

しかしそれだけでは有りません。

1.5Gは1500MHzで有り、800MHzより倍近く高い周波数を利用しています。

電波はその性質上周波数が高くなると直進性が高くなり、光のようによりまっすぐ送信することが特徴です。

(その分、空気中の水分などでの減衰は800MHzに比べ激しくなる。)

その直線性が高い一方で、逆に回折(回り込み)は起りづらくなります。

携帯電話で会話している際に基地局からの直接波で交信出来ている例はごく希で、そのほとんどが反射.回折波で交信しています。

しかしながら1.5Gの電波は回折がおこりづらい為、影(通話不能)になる場所が出来やすいのです。

800MHzの電波は一方で回折がしやすく多くの場所で通話が可能となります。
また屋内においては外壁を透過してくる電波によって交信している場合がほとんどなのですが1.5Gの周波数では800MHzと比べ木造建材の場合にはほぼ同じく透過出来るので問題無いのですが、コンクリートなどの外壁の場合透過しにくく圏外表示が出やすくなる傾向が有ります。

(実際の受信状況はその事業者の基地局の数や配置の方により大きく依存されますのであくまでも全体的な傾向とご理解願います。1.5Gの事業者がどこでも穴が多い訳では有りませんので。)

ちなみにPHS1.9Gと更に高く、また出力も弱いので建物の中での使用は難しい為、室内アンテナを設置し対処しています。

ただし、1.5Gの機種は800MHzの機種に比べ回折がしづらい事と、800MHzに比べると基地局の数が少ない為、メリットとしては前に記載した電波干渉によるトラブル(通話切断等)はなりにくいようです。

 

Q11.このあいだ友人と同じ場所から発信したんだけど、友人のP203はなんなくつながったのに自分のP101は何回発信してもプープー鳴っているだけで全然つながらなかった。なんで? 

現在ドコモの800MHzデジタルの空きチャンネルが時間帯、場所によってはいっぱいに成ってきており、かなりつながりづらくなってきています。

(ドコモのPDCデジタル方式には810〜818MHzの周波数帯が割り当てられています。)

また、その一方でアナログ回線に関しては端末使用者の減少によって逆に空いてきており、その空いているアナログ回線の一部の周波数帯(ドコモのアナログ方式に割り当てられている870〜885MHz周波数帯)をデジタル回線にわりふっています。

A帯と呼びます。)

20*シリーズからはこの従来のデジタルの周波数と、わりふられたA帯の周波数の両方に接続できるデュアルバンド接続端末になっています。

20*シリーズはまずA帯の周波数帯に接続し、A帯の回線がいっぱいの場合は従来のデジタル帯域の周波数帯に接続します。

その為、基地局のデジタル回線が混み合っていて旧10*シリーズやフルレート機で接続出来ない場合でもA帯の電波をつかって接続出来ます。

またフルレート機は連続して2回線分の連続した空きチャンネルが無いと接続出来ず、更に繋がりづらくなります。

ドコモの20*シリーズ以降では、このアナログの周波数帯(870〜885MHz)はすべて認識出来る設計になっていますので、将来デジタルに割り振られれば接続出来ます。 

来年3月でアナログ方式は全廃され、その空いた周波数帯をすべて800MHzのデジタルに振り分けられますので、ドコモで現在問題になっている輻輳状態はかなり良くなると思われます。

また、207シリーズでは日本シティメディアから買い取った上り下り各2MBづつの周波数帯にも対応していますので郵政省からの認証が完了しだい接続出来るようになります。

 

Q12.自分の携帯電話で友人の携帯電話に電話すると会話が国際電話を使っているみたいにすごく遅れてすごく話しにくい。(どっちも最近のデジタル端末)結構近くにいるのに何でかな?昔使っていたアナログでは無かったんだけど。

デジタルのハーフレート機ではこの音の遅延(遅れ)が結構気になる場合が有ります。

原因はデジタル端末ではまず音声(アナログ)をデジタル(0と1だけの信号)に変換(AD変換)しますが、それに時間がかかります。

その後データー量が減らす為に圧縮という作業が行われます。

この圧縮作業にも若干の時間がかかってしまいます。

また相手の携帯電話でもまったく逆の作業が必要になります。。

このすべての作業時間がずれと成ります

また最近のハーフレート機では圧縮率が高い為、更に時間がかかりずれが大きくなります。

この変換作業はアナログ端末では無いので、アナログ機では遅れは発生しません。

ただこの変換作業をする移動機器内の半導体(LSI)の性能の向上により、最近の端末では遅れ現象はだんだん気に成らなくなりつつあるようです。

 

Q13.この間、携帯電話を使った時、相手の人から声が反響(エコー)してものすごく聞きづらいって言われた。これって携帯電話の故障?

携帯電話本体でエコーが発生する場合は、携帯電話内部のマイクとスピーカの間がマイク部分のシールド等のずれなどによって空気が繋がってしまっている時に発生します。

相手の声がスピーカ部から鳴って、それがマイク部にもれた為にまた相手側にエコーとして聞こえる訳です。

この場合のエコーはいつでもどこでも発生します

逆に携帯電話相手に通話中に相手の声にエコーがかかっている場合は相手の端末に問題があるケースが考えられます。

また、受話音量をいっぱいに上げて使っていると機種によっては同じ原因で相手側にエコーが発生する場合も有ります。
同様にやたらでかい声で通話している人も自分側でエコーがかかる場合も有ります。

「たまになるんだよね。」といった程度でしたらネットワーク上たまたま悪い回線をひろってしまったケース(携帯電話のネットワークとNTTの有線回線を結ぶ場所にエコーを防止する装置がついているのですが、その装置の不具合)か、基地局と端末間の電波干渉によるエコーのケースが考えられ、携帯電話本体には問題ありません。

 

Q14.アンテナマークが3本安定して立っている場所で発信したら、接続出来ず回線が切断してしまった。すぐアンテナマークをすぐ確認すると一本も振れていず、しばらくするとまた3本立ち、その後はまた安定して3本立っている。なぜ?

このケースは20*シリーズでのみ発生します。

前に書きましたが20*シリーズはデジタル使用している周波数帯とアナログから割り振られた周波数帯(A帯)の空いている方に接続出来るデュアルバンド端末です。

アンテナマークが消えた時には端末機はA帯の周波数に接続しようとしています

その後、切れてしまうのは携帯端末本体の問題でなく、その基地局のネットワーク上のトラブルが考えられます。

この場合、端末には異常が無いので回線切断後は元どおりアンテナマークが振れます。

このケースは基地局側の問題の可能性が高く、同じ地区で何度も繰り返すようでしたらドコモのショップか支店にその再現する場所を知らせましょう。

基地局のネットワークの点検後トラブルが発見しだい対処してくれます。

 

Q15.ドコモの携帯はP206ハイパーとかD206ハイパーとか最後にハイパーと付く端末が有るけれど、なんか意味があるの?またムーバとByシリーズは何が違うの? 

データ通信での通信速度の2400bpsのもの(P,PU等)に対して現在の9600bpsの端末(PUHYPER、DUHYPER以降の機種)に対してHYPERと言う称号が付いています。

また、ムーバはドコモブランドの商品で、ドコモの規定した仕様内で製造されるシリーズです。その為、カタログには製造メーカーがうたわれていません。
このムーバに参加している
製造メーカーは古くNTT時代からの深い関係があるようです。

また、Byシリーズはドコモの仕様にとらわれず製造されたシリーズで、個性を出しやすい特徴が有ります。

(SOのジョグダイアル、SHのザウルスとの連携など。)

その為かByシリーズでは、カタログに製造メーカー名が記載されています。

HYPERはムーバシリーズの商標登録がされているとの事で、全ての端末が9、600bps化している現在はムーバ=HYPERと言っても良いでしょう。

その他にメーカーブランドが有りますが、製造メーカーが直接取引先を経由して販売しているもので、修理等メンテナンスは直接製造メーカーがおこないますのでドコモショップでは修理出来ません。

(判断基準としてメーカーブランドは本体の販売元が製造メーカーとなっています。ムーバ、Byについては販売元はDoCoMoになっています。)

またドコモの衛星携帯とディアルでの使用が出来る機種はムーバシリーズのみとなっています。(R207は除く。)

 

Q16.次世代の携帯電話はどうなっていくの? 

現在の国内のPDC方式(TDMA方式)ではこれ以上の音質の改善は難しく、またデータ通信速度も9600bpsと遅いため、将来のモバイル環境をにらみCDMA(符号分割多元接続)が考案されてます。

もともとアナログ方式では周波数別に回線を分割する事により複数の回線を確保するFDMA方式(周波数分割多元接続)を採用していました。
しかし加入者の急増の為に現在のデジタル(PDC)が採用されたわけですが回線を
一定時間別に分割して、複数の回線(フルで3回線、ハーフで6回線)を確保できるTDMA方式(時分割多元接続)が採用されました。

しかし、電送速度の遅さやハーフレートの通話品位の悪さから、次世代のシステムであるCDMA方式が考案されています。

CDMA方式(符号分割多元接続)はもともとはアメリカで軍事用に開発された方式で、同じ周波数の電波に違う複数の符号(目印のようなもの。ノイズに近いのでPN信号とも呼ばれる。)を付け、同時にすべての回線で同じ周波数を利用しても、それぞれ違う回線で有る事をその符号から判断して、同じ周波数を同時に使用出来るようにするシステムで、回線数の増加と広帯域化を共存出来るシステムです。

FDMA、TDMA方式は基本的に周波数を分割して使用するので、あまり広帯域を必要としない通話利用も、出来るだけ広帯域が必要なデータ通信での利用でも同じ分割した周波数の枠の中で使わざるを得ないのでデータ通信には不利な方式でした。

CDMA方式では周波数を分割する事無く、与えられた全ての周波数を全てのユーザーが通話・データ通信を問わずに利用出来るので広帯域を必要としない音声利用では狭帯域で、よりいっそう広帯域が必要なデータ通信ではより広帯域で同時に利用出来ます。

イメージ的に言えば、FDMA、TDMA方式は与えられた周波数帯を各回線別に細切りに分割して利用するのに対し、CDMAでは与えられた周波数帯全体に信号を薄く押しつぶして利用すると言ったら分かりやすいでしょうか。

拡散すると表現するようです。)

また、基地局間の切り替え(ハンドオーバー)をする再に、今までのTDMA方式の場合は基地局毎に異なる周波数を使用する必要が有る為、基地局間と端末の間で切り替えのタイミングがずれると通話の切断が発生する欠点が有りました。

CDMA方式ですと、受け渡し側の基地局と受け取り側の基地局で同周波数が使用出来るので、受け渡し時に一時的にその両方の基地局と同時に交信し、確実に受け渡しが終了後に受け渡し側の回線を切断する(ソフトハンドオーバーと言います。)事により通話の切断を防ぐ事が出来ます。

また、今まで通話品質の劣化の原因で有った遅延波(受信している電波に対して、色んな場所で反射を繰り返して受信される電波は、交信している電波に対して、反射している分だけ時間がずれて受信され、遅延波と言います。)を複数(cdmaOneでは3つ)合成する事により、元電波が劣化している場合にも、この遅延波の情報を有効活用する事によって品質の安定化を図れるメリットが有ります。(レイク受信と言います。)

国際電気通信連合(ITU)では次世代の世界統一規格(IMT−2000)を目指していますが、方式としてはアメリカの主張しているcdmaOne(ナローCDMA、狭帯域CDMAとも言う)を発展させたW−cdmaOne(ワイドバンドcdmaOne、cdma2000とも言う)と日本(ドコモ)の主張しているW−CDMA(ワイドバンドCDMA、広帯域CDMA)、欧州の主張しているTD−CDMAが有りましたが先般日本と欧州の間で欧州の規格を一部取りいれた形で、ほぼ日本の主張しているW−CDMA方式で規格統一が計られました。

また、アジア各国W−CDMA方式の採用でほぼ統一されつつあります。

W−CDMAは広くヨーロッパ、アジアで使用されているGSM方式で使用されている有線系ネットワークMAPに対応されているためGSM方式の国は移行しやすい一方、アメリカで使用されているAMPS(アナログ方式)で使われる有線系ネットワークIS−41に対応していない為アメリカは国際的な孤立を恐れ現在のW−CDMA方式での統一には強硬に反対しているようです。

今後も全世界で使える携帯電話をめざし、アメリカと日本、欧州間で話し合いが行われることになっていますが、規格統一はかなり難しいと言われ、実際には日本・欧州案のW−CDMAとアメリカ案のW−cdmaOneとの2つの規格に別れてしまう可能性が高いと思われます。

すでIDOとセルラー各社現在唯一CDMA方式を実現している アメリカ、韓国、香港で既にサービスイン)cdmaOne方式を採用することを決定しており、1999年4月からの運用開始をめざしています。(セルラーはTACSとのローミングですでに1998年7月14日サービス開始。)

またドコモはW−CDMAの2001年春の運用開始を目指しているようです。

ツーカー、J−PHONEもW−CDMAの採用を表明しています。

この度、郵政省が次世代移動通信システムに関する基本方針を発表しましたが、日本に割り当てられている上り60MHz(1920〜1980MHz)と下り60MHz(2110〜2170MHz)を20MHzごとに上り下りセットで3事業者に割り当てるとの事です。
3事業者に限定と言う事で事業者間の再編は余儀なくされるのが確定したと言っても良いでしょう。

KDD
がセルラー、IDOと組んでW−cdmaOneに新規参入しようとの動きも有るようでKDD、DDI(セルラーの親会社)、トヨタ(IDOの親会社)で調整が始まるようですが、KDDとDDI間の主導権争いも有りまだまだ流動的なようです。
もしセルラー、IDO連合が実現すればドコモに対抗する一大勢力になるのは必至で、J−PHONEとツーカーも残る1つのW−CDMAの椅子をかけて連携を模索しはじめています。

この郵政省の20MHzずつ3事業者に割り当てる事の前提にはW−CDMA方式では1事業者あたりに最低限必要な帯域幅が20MHzとの事でW−CDMAを前提にしているようです。

また郵政省方針では次世代システムの対象になる方式としては「ITUがIMT-2000に答申したもの。」としていますのでITUがIMT-2000でどの方式を採用するかによって大きく展開が変わる可能性も有ります。

全体的にはW−CDMAが優位なのは間違い有りませんがCDMA方式を実用化したアメリカのクアルコム社がW−CDMA方式とW−cdmaOneに歩み寄りが無い限り(IS−45に対応しない限り)W−CDMAにはCDMA方式のライセンスを供与しないとの報道もあり、IMT−2000でW−CDMA方式に統一出来るか、W−CDMAとW−cdmaOneの両方を歩み寄りをさせる事により両方採用するかが注目されます。

実際にはクアルコム社によってCDMA方式での携帯電話の実用化に成功した事(電力コントロール、レイク受信、ソフトハンドオーバーなど)は自体は事実なんですがCDMA方式自体は軍事用などでもっと古くから実用化されていますのでクアルコム社にCDMAのライセンス権が有るかどうかの論争も有り大変不確定な状況です。

この問題はアメリカ対欧州、特にモトローラ・クアルコム対エリクソン・ノキアといった国・企業間の覇権争いの様相が強くなってきてしまいまったく予断を許せない状況です。

また国内でもIDO、セルラーは現在のようにドコモのつくった規格ではPDC方式のように現在のシェアーは変えようが無いと判断してドコモが次世代に移行する前を狙いアメリカですでにサービスインされているcdmaOneの採用を決断しました。
(アナログを第一世代、TDMAデジタルを第二世代と呼ぶのに対してW−CDMAやW−cdmaOneなどの広帯域CDMA方式を第三世代と呼びますがcdmaOne
はその中間に位置するので2.5世代と呼ばれています。)

ただし、方式としてはドコモの推奨しているW−CDMAと比べると見劣りする事は否定出来ず、DDI(セルラーグループの実質上の親会社)では次世代方式としてcdmaOneと互換性をもたせたW−cdmaOneへの移行を表明していますが、まだまだ不確定要素が多く、IMT−2000の結果次第ではW−CDMAへの路線変更も有り得るでしょう。

次にCDMA方式の問題点としては交信する情報量がPDCに対し多くなる為、
電池の持ち時間が極端に短くなってしまう事が上げられています。

cdmaOneは消費電力が多く、電池の持ち受け時間が短くなるようで今後の大きな課題のようです。

特にTACS(アナログ方式)とのローミング(cdmaOneでエリア外の時はTACSで利用出来る)を実施するセルラー各社ではサービス当初は少々大きな端末になってしまいました。 (95g〜130gくらいです。)

待ち受け時間も60〜70時間くらいと短く、ちょっと通話の多い方やTACSでローミングのエリアの方は毎日充電が必要になります。
今のスペックではいくら通話品質が良くても多くの一般のユーザーの支持を受けるのは難しいでしょう。

cdmaOneの本当の勝負はIDOがサービスインし、セルラー各社がcdmaOneのシングルモードを発売する99年4月だと思います。

この時に現行のPDCに大きく見劣りしない大きさ、重さ、待ち受け時間の端末が供給出来るかで決まるでしょう。

おそらく、この頃にはPDCは重さ60〜80g待ち受け300〜350時間は当たり前になっているでしょうから、cdmaOneは少なくても重さ80〜100gで待ち受け150時間は必要でしょう。(結構厳しい要求かも?)
現在更に薄型化が可能と言われているリチウムポリマー電池と言う新方式の電池の実用化がそこまで来ているようですがもしかしたらcdmaOneの救世主になるかもしれません。

cdmaOneはPDCと比べれば利点が多くサービス開始時に充分なエリアと魅力的な端末が揃えば面白いと思っています。
ただしどこまで製造メーカー各社が力を入れて商品を開発してくれるかが一番の不安要因でしょう。

ムーバ各社はすでにW−CDMA端末の開発に入っているでしょうしまだまだ需要規模の大きいPDCの開発には手を抜けないですし、ましてドコモの50×・60×シリーズや1.5GやPHSのデュアル端末の開発など大変な時期ですし・・・。

もしムーバ各社が魅力有る機種を発売しない場合には主力としてはドコモとつながりの薄いメーカーとすると東芝、京セラ、サンヨー、ソニー、ケンウッド、日立あたりが考えられますがこれだけではちょっと辛い気がします。
どちらにしろ4月が楽しみですね。

さてcdmaOneのデータ通信速度ですが、現行PDCの9600bpsに対し、cdmaOne14、400bps少し速くなったかなと言う程度です。(パケット方式を採用しゆくゆくは下りのみ64Kbpsになる予定です。)

一方、W−CDMA静止実験ながら2MB(2、000、000bps)を実現させており、音声どころか動画を送信出来る可能性も有るようです。

(これを生かす固定通信網「光ファイバー」の整備が出来ていないけど。)

また、移動中での電送速度でも384Kbps(384、000bps)PHSよりも大幅に高速になり、現在は移動中での2MBの転送実験や屋外での実験も行われています。

ただし、この2MBや384Kbpsの通信速度ですと大電力が必要となりますので小型の携帯電話ではそのままでの流用は難しく、実際は64Kbpsか128Kbbpsくらいで実現されるでしょう。(個人的な予測です。)

384Kbpsや2MBのデータ通信はまったく新しい形で実現され、おそらくモバイル環境は一新されるでしょう。

また、通話品位の比較ですが、

cdmaOneの通話品質はPHS程は良くなく、フルレート端末より少し良いくらいのようです
実際のcdmaOneの電送速度はPDCフルレートと同じ9,600bpsですが圧縮のアルゴリズムの改善(EVRCと言います。)とレイク受信の効果によりPDCフルレートより良いようです。

おそらくは
W−CDMA≧cdmaOne>TDMA(フルレート)>TDMA(ハーフレート)の順番になるでしょう。

方式名 使用周波数帯 データ通信時速度 使用帯域 1CH帯域×CH数
W−CDMA 2GHz 384Kbps(静止時2Mbps) 20MHz 5MHz×4CH
cdmaOne(セルラー) 800MHz 14,400bps(下り64Kbps予定) 2.5MHz 1.25MHz×2CH

(注)cdmaOneのチャンネル数は現在のセルラーの数値。将来的には8CHくらいは追加可能のようです。IDOはハイキャップに割り当てられている6.5MHzを使用するようです。

CDMA方式の問題点としては、同周波数を多人数で利用する為、加入数の増加により同周波数を利用する人数が増えるごとに相互干渉が発生し通話品質の劣化(ノイズ)が発生してしまうようです。

これも、帯域の狭いcdmaOneで顕著に発生するようで、帯域幅の広いW−CDMAでは、その発生程度は少ないようです。

もし、IDO、セルラーのcdmaOneが高い評価をうけ、多くのユーザーを獲得したとすると、このノイズとの戦いになるでしょう。

ドコモのW−CDMA方式でも同じ問題は発生し、干渉により全体の利用出来る容量に制限が発生する問題が有るようですが、これを解消する為の干渉キャンセラの室内実験に成功したとの事で、実用化されれば現在の容量の1.5倍に出来る見込みとの事です。

利用する周波数帯は、IDO、セルラーのcdmaOneは従来の800MHzを使用しますが、W−CDMAでは2GHzとPHSより更に高い周波数(IMT−2000で世界統一利用の為に2GHzの利用を規定している。)を使用します。

その為、電波のとどかない穴を無くす為には密度の高い小ゾーンの基地局構成が必要となる事が予想され、ここでも基地局の密度が高いドコモの優位性は変わらないと思われます。 

また、W−CDMAは実験がはじまったばかりで実用化にまだ時間がかかる為、cdmaOneの対抗策としてドコモはNTTパーソナルの吸収合併を期に携帯電話とPHSのデュアル端末の発売が噂されています。
また800MHzと1.5Gのデュアル端末や高品質サービス(エンハンストフルレート?)の噂も有り今後も目が離せない状態が続きそうです。
 

Q17.ドコモのデジタル800MHzに初めて契約しようと思っているんだけど、いったいどの料金プランがいいんだろうか?

初めての契約ですと自分がどのくらい通話するのか分からないと思います。

また1998年9月からこみこみプランのおはなしLとおはなしMが追加になりますのでいっそう分かり難くなりました。
簡単に言いますと毎月1万円をコンスタントに超えて使用される方はプランA6,000円から1万円までにおさまる方はおはなしLそれ以下の方はおはなしMで着信のみでの利用と割り切った場合はプランBがお得になります。(ドコモ中央の例ですので他管轄では若干変わってきます。)
まあ、とりあえずこのくらい使いそうだなと言うプランで契約しておいて、もし他のプランの方が良いようでしたらプラン変更しましょう。

プラン変更はドコモショップ、支店で出来ますし、自宅からですと電話でもOKです。特に必要な書類等は有りません(ドニーチョ除く。)


↑金額(円)


ちょっとグラフが実際と比べるとすこし歪んでしまっていますがご容赦ください。 →時間(分)

 

Q18.ちょっと相手の話が聞きづらい気がして携帯電話を耳に押しつけてつかっているけど問題ないよね?

耳に携帯電話をおしつけて通話していると、電波が身体の方に逃げてしまい感度が落ちてしまいます。

(20〜30%くらいおちるようです。)

出来れば少し離して使って下さい。

通話時の持ち方も携帯電話本体のまんなかを持つより下の方を持った方が電波が体に逃げづらくなります。

また車で利用される事が多い方は、イヤホンマイクをお使いする事をお勧めします。(運転しながらのご利用はやめましょうね。)

これでしたら携帯電話本体を耳にあてる必要は有りませんし、携帯電話を受信状態の良い窓際に置く事も出来ます。

へたな車載アンテナを付けるより、この方が安定して受信出来る場合が多いです。

車載アンテナは車外アンテナから携帯電話の間の電気的なロスが馬鹿に出来ませんので。

それから、同じ原因ですがアンテナにさわって通話するのも受信感度が下がるのでやめましょう。

また、良く携帯電話を横に寝かした状態で通話している方がいますが、基地局のアンテナと携帯電話のアンテナが平行になった時に最大の感度となる場合が多く、携帯電話は出来るだけ立たせた状態で使いましょう。

 

Q19.最近の携帯電話だけど電池残量表示が1本になったので電池を充電しようとはずしたけど、すぐ電話連絡しなければならない要件が有った事を思い出したので、再度電池をつけたら電池残量表示がまた2本に戻っていた。これって不良?

現在の携帯電話のほとんどがリチウムイオンという種類の電池を使っています。

この電池の特徴は使用時間が長く、かつ軽量であることです。(そのかわりちょっと高い。)

その一方、使用中の電圧の変動が少なく、最後は一気に電圧が下がる特徴が有ります。

携帯電話は実はその電池の電圧変化を見て残量を計っています。

つまりリチウムイオン電池は携帯電話から電池残量が分かりづらい電池なのです。

さて、携帯電話の待ち受け中はその電池の接点を通して電流を供給しています。

この時、その電池内の接点部分の電圧は電源供給をしているため、結果、電池全体の平均電圧より若干低くなっています。

そして電池をはずした時からしばらく時間が経過すると電池全体の電圧は均等になり、接点部の電圧は若干高くなります。

その後、電池を装着すると、その電圧上昇の為2本表示されます。

この場合、しばらくは2本表示しても、しばらくするとすぐ1本になってしまいます。

また、通話時は電池から大量の電流が流れるため電圧が下がり(オームの法則)電池残量表示は一気に下がりますが、通話終了時に元に戻りますので心配いりません

 

Q20.ドコモのデジタル800MHz携帯電話の形式名にはどんな意味があるの?  

10*シリーズ以前・・・フルレート端末 音は良いが繋がりづらい。

10*シリーズ・・・・・・・ハーフレート端末 音は悪くかつ少し繋がりづらい。(最近は利用者が減った為、逆につながりやすい。)

20*シリーズ・・・・・・・ハーフレートデュアルバンド端末 音は悪いが良く繋がる。

                 203シリーズ・・・・・・かなショートメール対応端末 

                 206シリーズ・・・・・・漢字ショートメール対応端末

                 207シリーズ・・・・・・日本シティメディア帯対応端末

30*シリーズ・・・・・・・DoPa対応端末

40*シリーズ・・・・・・・自動車電話 

501シリーズ・・・・・・・iモード対応端末

601シリーズ・・・・・・・付加価値機能端末  em Eメール端末
                           ev エグゼブティブ=エンハンスドフルレート端末

                           ps ??? PHSセレクタブル(予想モード自信無し) 

P*** 松下通信工業製(パナソニックのP)

D*** 三菱製(ダイヤモンドのD)

N*** NEC製

F*** 富士通製

M*** モトローラ製

R*** 日本無線製(JRCのR)

E*** 日本電装製(自動車電話)

TS*** 東芝製

SO*** ソニー製

KO*** 国際製

SH*** シャープ製

NM*** ノキア製

SA*** サンヨー製           

KY*** 京セラ製

ER*** エリクソン製

DE***日本電装製

頭のローマ字1文字はムーバ、2文字はByシリーズです。

                 です。(間違っていたらゴメンナサイ)  m(_ _)m

 

Q21.この間、通話してたらだんだん声が聞きづらく(声が途切れだす。)なっていって最後には切れてしまった。どうして?

前に携帯電話は通話時に基地局間でチャンネル切り替え(ハンドオーバー)をしている事を書きました。

このハンドオーバーおこなうについて基地局のエリアというものが存在します。

基地局は有る一定の範囲別に複数の基地局のエリアをつくっていてそのエリア内の基地局と端末間でハンドオーバーを制御しています。

この場合、エリアの切り替わる場所でトラブルが発生します。

たとえばある方がAというエリアの端に居てちょっと離れた位置にはBというエリアの基地局があるとします。

端末はAエリアの一番近い基地局と交信しています。

しかしAエリアの現在交信中の基地局からの電波が何かの理由で弱くなったとします。

その為、携帯電話はもっと良く交信出来る基地局を探そうと基地局の切り替えをしようとします。しかしAエリア間の基地局でしかハンドオーバーが出来ない為、結果遠い基地局に切り替えてしまいます。

またそこも電波が弱く、次の基地局、基地局と切り替えてだんだん途切れ出し最後は切れてしまう現象がおきます。

もしこの時、となりのBエリアの基地局からの電波が端末に届きAエリアの基地局の電波よりそちらが強いと端末が判断すれば、端末はBエリアの基地局に位置登録の為の電波を発信しますので結果、Bエリアの基地局にハンドオーバーされ通話は切断されません。

 


Q22.昔、電池は継ぎ足し充電しちゃいけないって聞いたけど今はどうなの?

昔使っていたニッカドやニッケル水素バッテリーはメモリー効果というものが有りました。

これは、完全に放電せず、継ぎ足し充電を繰り返すとすぐ使用時間が短くなってしまうものでした。

(完全に放電して、充電し直すと症状が軽ければ復活する場合が有る。)

しかし、最近主流になっているリチウムイオンバッテリーはこのメモリー効果はほとんど有りませんので、継ぎ足し充電を繰り返しても大丈夫です。

ただ、充電池というものは、その充電回数がそのバッテリーの寿命と密接な関係が有り、少しでも長く使いたいので有れば、ある程度使い切ってから充電をし、充電回数を出来るだけ少なくした方が上手な使い方です。

また、機種にもよるようですが、充電器に長い時間(数日とか数週間とか)乗せっぱなしにするのは避けた方が良いでしょう。

充電器がかってに充電を繰り返し、電池の寿命をいちじるしく低下させてしまいますから。

 

Q23.デジタルの800MHzと1.5Gと有るけど、数字の大きい1.5Gの方が音がいいの? 

ここで言う、800MHzとか1.5Gと言うものは搬送波と言って音声信号(この場合はデジタルに変調されていますが)そのものでなく、音声データを運ぶ船(乗り物)のようなものです。

日本のデジタル携帯電話はすべてPDCと言う方式で、(cdmaOneは除く)800MHzも1.5Gもこの音声信号を運ぶ船(搬送波)が違うだけであとはまったく同じですので音声品質には違いは有りません。

よくJ−PHONEは1.5Gなのでドコモより音質が良いと言われているようですが、正確に言うとJ−PHONEはフルレート方式を採用しているからハーフレートのドコモより音質が良いが正解です。

ただしドコモ800MHzの場合は都市部などの利用者の多い場所では時間帯により利用者同士のお互いの電波が干渉を起こして通話品質の劣化(音声の劣化や音声の途切れなど)を起こす場合が有ります。

あとは、各事業者の使っているネットワークの品質による差も有るようです。

 

Q24.かっこいいので、スケルトンケースを買ってきて付け替えているんだけど、調子が悪いんでドコモショップにいったら「違法改造ですから、戻さない限り修理受付出来ません。」と言われた。俺、何か悪い事した?

まず携帯電話ですが、法律的には無線機の一種類となります。

その為、国内では電波法という法律が適応されます。

電波法では電波を出す無線機(CB無線やアマチュア無線等)は電波法に適合している事を証明するために製造メーカーが技適検査を受けて認定を受ける必要が有ります。

携帯電話も同じ無線機ですので、製造メーカーが認証を受け技適番号を発行します。

(電池の裏に書かれているあれ。)

その為、その後に開けて違法改造出来ないように、専用ドライバーで中を開けられないようになっています。

つまり、スケルトンを装着する為、開けた瞬間から技適番号の効力が消滅し、次に電波を発信した時点で厳密にいうと違法となってしまいます。

実際には、証明が困難な事と、電波出力を上げることが構造的に難しい為、この法律が適用されて検挙されたケースは無いようですが、故障受付を断われてもしかたありません。

最近、端末機に塗装している方がいますが、この場合、ケースを分解せず塗装した場合はボード内部に塗装液が入り込んでしまう為に故障受付対象外となり、また分解して塗装した場合は上記の理由で故障受付が断わられてしまいますので、あくまでも御自身の責任で判断してください。

また、携帯電話は超精密機械ですので、開けた時の手垢や手油でも後々故障の原因になりますのでやめましょう。

 

Q25.今、ドコモのアナログの携帯電話を仕事で使っているので、デジタルの機種に変えようと思っているんだけど、どんなメリットとデメリットが有るの?

まず、メリットとしては、軽量.小型になる電池の寿命が飛躍的に延びる雑音が入りづらくなる盗聴されなくなるいろいろな機能が増えるでしょう。 

逆にデメリットとしては、声が少し聞き取り難くなり何度か聞き直さなくてはならなくなる会話が国際電話のように遅れて話し難くなる通話に雑音が入らない反面突然に切れる小さい為、ボタン等使いづらい機能が多すぎて使いこなせない事でしょう。

この中でも、デジタル方式では電波状況が悪い場合、アナログ方式のように雑音がしないで突然切れてしまうので、自分は品質アラームを設定しておけば電波状況が分かるのですが、通話相手がお得意様のような場合は、こちらから切られたかと思われてしまう場合が有ります。

また、接続方法がシンプルなアナログ方式に比べると、現在のデジタルハーフレート方式は接続方法が複雑になっているので通話の切断などは若干起きやすくなります。

また、ドコモのアナログ方式は99年3月でサービスの終了が決定されています。

 

Q26.携帯電話を買い換えたんだけど自宅で以前の機種は品質アラームが鳴ったことが一度も無かったんだけど、今度の機種はいつも品質アラームが鳴って切れてしまう。どちらの機種もアンテナマークは振れているんだけど。同じデジタル800MHzの機種なのにどうして?ドコモショップでみてもらったらテスタでOKと言われてしまった。ただほかの場所では問題なく使えるんだけど。 

このケースが発生する場所はおそらく同じくらいの強さの基地局からの電波を同時に複数受信出来る場所と考えられます。

その為、機種が変わる事によりそれぞれ接続する基地局が違う基地局に接続されてしまっている可能性が高いです。

おそらくその一方の基地局の電波状態何かの事情でが悪い事が考えられます。

同じくらいの強さの電波(パイロット信号)が受信出来る場合、
優先して接続される周波数(基地局)はどうも機種によって違うようでこのような現象が起こるようです。

(確定的な話しでは有りません。あくまでも経験としてそう思うと言うことです。)

最近解ってきた事なのですが携帯電話は受信する電波の周波数によって受信感度に変動が有るようです。

デジタル帯域(810〜818MHz)を例にちょっと極端に書きますと

       800MHz  804MHz  808MHz
A機種    高い     高い      普通
B機種    普通     普通      高い
C機種    低い     低い      普通

と言うように基地局の周波数によって受信感度の高い機種は変わってしまう場合が有るようです。

これですと複数の基地局からの電波を受信出来る場所機種が変わったときに違う基地局に接続される現象が説明出来ます。

この場合、同じ機種で交換しても変わらない可能性が強く、(頻度が良くなるケースは有りますが、根本的に解決するケースはまれのようです。)その場所でどうしても使用しなければならない場合は機種を変えるしか無いかもしれません。

 

Q27.同じ携帯電話(形式もいっしょ)を友人のと自分のと2台並べているんだけど、友人のものは3本アンテナマークが振れているのに、自分のは1本しか振れない。どうして?

同じ場所に置いてあるからといって、その2台が同じ基地局からの電波強度を表示しているとは限りません。

おそらくその2台はそれぞれ違う基地局からの電波の状態を表示しているのでしょう

2人がどういう経路を移動してきたかによってどの基地局からの電波表示がされているか違う場合が有ります

また電波は波の性質を持っていますので場所により変動しますのでちょっと位置をずらしてもアンテナマーク表示は変動します。

ただ、いつでもどこでも振れが少ないとなれば、単純に端末の感度不良の場合も有りますのでショップに行って見てもらいましょう。 

 

Q28.P206に機種変更したんだけど、なんだかひょこひょこアンテナマークが上下して安定しない。いっしょに買った友人のD206は同じ場所でも安定している。どうして? 

この現象はおそらく受信出来る複数の基地局の電波がある場合により強い電波の基地局からの電波に頻繁に切り替えて表示させているからだと思います

その為アンテナマークの振れの激しい上下動が発生していると思われます。

おそらく、弱電地域でも常に受けられる電波を探し圏外マークを出づらくする為にこういう設定にしていると思われます。

最近の機種ではP205,P206,N206,N206sがこの傾向が強いようです。

逆にD206はいったん掴んだ基地局の表示をなかなか切り替えないようで、アンテナマークの上下動が少ないようです。

この傾向は最近の機種ではD206と共にF206がこれにあたります。

その為、この傾向の有る機種はPシリーズなどでようやく圏内になるような弱電地域では圏外表示になってしまうケースが有るようです。

このような場所ではちょっと損した気分には為りますが、Pでも安定して通話出来る場合は少ないようで激しく途切れたり、切断したりしやすくなります。

 

Q29.不安だからいつもアンテナを出して通話してるけど、友人に聞いたら立てなくてもぜんぜん問題無く通話出来るとの事。アンテナって効果あるの?

現在の携帯電話のほとんどが空間ダイバーシチ方式の受信システムを採用しています。

簡単に説明しますと2本のアンテナをある一定間隔離した状態で設置して、その受信状態の良い方の電波を選択していくシステムです。

電波はその性質上必ず弱い場所が出来てしまう事(波長λの1/2の間で最大電位と最低電位の場所が出来る。)や、実際の電波状態は遅延波の影響で大きく変動する(フェージング現象と言う。)為、この2本のアンテナを使用するシステムが採用しています。

つまり外に出ているアンテナ(ロッド式)とは別に携帯電話内部にF型アンテナと言うもう一本のアンテナが有るのです。

アンテナを伸ばしていない状態では、このF型アンテナとアンテナの先の丸い部分(ヘリカル式アンテナ)でダイバーシチ受信していますので、電波状態の良い場所ではアンテナを立てなくても問題なく通話出来るのです。

ヘリカル式アンテナは棒状(ロッド)アンテナをコイル状に巻いたもので、ロッド式アンテナに比べると若干感度は悪くなります。
電波状況が悪くなると現在のデジタル方式ではプツプツと通話が途切れ出しますので、その場合にはアンテナを立てるとロッド式アンテナとF型アンテナでダイバーシチ受信しますので、一番受信状態が良くなり、途切れが少なくなります。

たまにアンテナにアクセサリなどを付けてアンテナがちゃんとしまえない状態で使用されている方がいますが、その状態ではロッドアンテナにもヘリカルアンテナにも給電されず送信出力が著しく低下しますので電池の持ち時間の低下と感度不良の原因になります。 

Q30.買ったばっかりなんだけど、本体に傷をつけちゃって気になるのでケースを交換したいんだけど、高いんだろうか?

ドコモでは98年4月1日より修理価格改定が有り、修理価格がかなり下がっています。

Fケース交換 3,700円

Rケース交換 2,900円

FRケース交換 3,800円

ボード交換 8,800円

アンテナ交換 2,200円全て消費税は別途です。

以上はハーフレート機の価格で、ドコモ全管轄会社統一です。フルレート以前の機種は管轄会社で異なります。

また、安心パック(保険です。現在は新規加入出来ません。)加入者価格は

部分損 2,500円上限

アンテナ交換 1,000円  これも消費税別途です。

ドコモテクノのお店でしたら即日修理(15〜30分程度)出来ます。

 

Q31.ドコモの携帯電話の保証期間ってどのくらいあるの?

携帯電話本体は新規加入時(機種変更時)から1年間が保証期間となり、自然故障の場合無償で修理出来ます。

自然故障とは、外傷(落としてしまったなど)や水没の無い状態で正常に動作しなくなった場合を言います。

充電器なども1年間が保証期間です。

もし保証書を無くしてしまっても携帯電話本体はショップで購入日時が分かるので問題有りません。

電池に関しては消耗品なので、3ヶ月間しか無料交換期間が有りませんので、電池が関係しそうなトラブル(使用時間が極端に短い、本体と激しくがたつくなど)が発生したらすぐドコモショップへ行って下さい。

 

Q32.この間、水に濡らしてしまってから、調子悪いんだけど修理出来るかな?

残念ながら、水に濡らしてしまった場合は修理不能扱いになってしまいます。

ただし、同じ電話番号を使っての機種変更は出来ます。

携帯電話は特に水に弱いので注意して下さい。

携帯電話を持ったままで保冷車に頻繁に出入したり、車のエアコン吹き出し口のホルダー(ジュース用のもの)に携帯電話を置いていると外気温との温度差が激しい為、携帯電話内部で結露してしまい結果水没になってしまいますので注意しましょう。

 

Q33.800MHzの端末に比べ、1.5Gの端末はみんなアンテナの長さが短いけどなんか意味があるの?

携帯電話のアンテナの長さは、その使用している搬送波の波長によって決定されます。

ちなみに800MHzの搬送波の波長”λ(ラムダ)”(波の間の長さ)は約38cm1.5Gの搬送波の波長は約20cmとなります。
(波長λ=光の速度「30万Km/秒」÷搬送波の周波数「800MHz」で計算出来ます。)

この波長の電波に効率良く共振出来るアンテナの長さは一般的にλ/2、λ/4が有りますが、現在の携帯電話はその持ち運びの利便性からλ/4が一般的です。(違うという書き込みが以前掲示板に有りましたが確認取れました。)

つまり、800MHzではアンテナの長さ=38cm÷4≒9.5cm

または、1.5GHzではアンテナの長さ=20cm÷4≒5.0cm となります。(おおまかな計算です。)

実際にはデジタルの800MHzでは上り電波(携帯→基地局)で900MHzを使用し、下り電波(基地局→携帯)で800MHzを使用していますので、この中間的なアンテナの長さを設定しているようです。

また、従来のデジタル(下り810〜818MHz上り940〜948MHz)とA帯(下り870〜885MHz上り925〜940MHzの一部)では周波数割り当てが違う為、10*と20*シリーズでは微妙にアンテナの長さが違うようで、より新しいシリーズの方が若干短いアンテナを使用しているケースが多いようです。

A帯の下り電波の周波数が高い事に対応して若干短いアンテナを採用しているのかなとかってに判断しています。

 

Q34.良く白ロムとか半黒ロムとか聞くけど何なんだろう?

まず、メーカーから出荷されたばかりの電話番号がまったく投入されていない状態の携帯電話を白ロムと言います。

ドコモの場合F→0で電番を確認すると1234567と表示されます。

ドコモショップで在庫している携帯電話はこの状態で、店頭で新規登録の際に電番を投入します。

また、ドコモショップなどで解約し電番を抜いた後の状態も白ロムです。

次に電番が入っていて利用中の状態を黒ロムと言います。

量販店で在庫されているものは電番は投入されていますが契約が完了するまでの期間は利用出来ませんので半黒ロムと呼ばれています。 
最後に強制解約などで電番は登録されていても利用出来ない端末の状態を灰ロムと呼びます。

 

Q35.しばらく使用していなかった携帯電話に新規登録してもらおうと充電したらまったく充電ランプがつかない。壊れちゃったのかな?

現在のリチウムイオン電池は各種保護回路が付いていますので電池が完全放電してしまっている場合は電池に負担がかかるのですぐフル充電せず、しばらくは微弱充電をして一定電圧になってからフル充電を開始します。
その為、こういった症状の場合はそのまま数分から数十分充電器に乗せたままにして下さい。
本体・電池に問題が無ければ充電ランプが点き問題無く充電出来ます。

Q36.最近、衛星携帯電話「イリジウム」ってテレビで宣伝してるけど何?たしかドコモにも衛星携帯電話って有ったと思うけど何が違うの? 

ドコモの衛星携帯電話は静止衛星なので日本だけしかカバーしていません。

イリジウムはアメリカのモトローラ社が推奨した衛星携帯電話システムで衛星を77個地球上を回し、全世界をエリアとする壮大な計画でした。(1つの軌道上に11個の衛星を廻し7軌道でカバーする。)
低高度(780Km)の上空を飛ばすためドコモの衛星携帯の様に専用の平面アンテナは必要有りません。
また低高度ですのでドコモの衛星携帯と比べると音声の遅延は少ないようです。
77つめの元素記号の名前をとってイリジウムと命名されました。

イリジウムは静止衛星では無いので1つの衛星が上空を通過すると次の衛星が現れ通信が引き継がれて通話が維持できるシステムで77個の衛星で当初計画されました。

実際は66個の衛星で実現される予定で日本ではDDIが協賛しており、セルラー各社とIDOで受付を開始しています。
上空さえ空いていれば通話出来ますので世界どこでも通話出来ますが、屋内では通話出来ない欠点も有ります。

しかしながら国外の一部地域で通話切断の問題が解消されず基本料金無料でのサービスインになっています。


Q37.今、ドコモの携帯電話を使っているんだけどJ−PHONEとかIDOとか使っている友人と通話するとすごく聞き取りにくい。相手も聞き取りにくいと言っている。
ドコモを使っている友人との会話だと、特に問題ないんだけど。どうしてだろう?

まずドコモ同士の通話の場合、まず携帯電話で音声信号をデジタルに変換・圧縮をかけ基地局に送信され相手側の基地局までドコモのネットワークを通って相手に送信されるまでまったくその信号は変わらないまま相手側端末まで送信され、相手側端末で復元・復調され音声信号になります。

次にドコモと他キャリア間の通信の場合ですと、ドコモの回線から他キャリアに信号を受け渡す際にいったん音声信号に復元・復調されてから受け渡されます。
これをまた他キャリアではデジタルに変換・圧縮をかけ他キャリア相手側基地局から送信され相手側端末で復元・復調されて音声信号になります。

つまりドコモと他キャリア間の通話の場合は2回圧縮・復元をしている為に更に音声信号が劣化してしまうのです。

Q.38 アンテナマークが1〜2本しか立たない状態だったので「ここ感度悪いんだな。」と思っていたら友人から電話がかかってきた瞬間突然3本表示になって通話中はずっと安定していた。逆に3本安定して振れていたんだけど着信したら突然1本になった事も有る。なんで? 


実は待受時にアンテナマークに表示させている基地局に着信時に必ずつながるわけでは有りません。

実際には端末からの応答電波(基地局からの呼び出しに呼応して発信される。)により網側で接続させる基地局の空きチャンネルを端末に指示する仕組みになっています。

ここで問題なのが網側から交信の指示を出す基地局端末側でアンテナマークを振らせている基地局が異なっている場合が有るのです。
端末で良い受信状態の基地局(下り電波の状態)と網側で受信状態の良い基地局(上り電波の状態)は必ずしも一致しないのです。
あくまでも網側が主体に接続先基地局を決定しますのでこういうケースが発生します。

また端末のアンテナマークを振らせている基地局の電波が必ずしもその場所で一番強く受信出来る基地局からの電波では無い場合も有るのです。

特に移動中ですと遠くの基地局からの電波表示をいつまでも切り替えず引きずって表示している場合が多いようです。
その為、着信したとたん違う基地局からの電波の表示に切り替わりますので実際には安定した状態なのでアンテナマークは3本振れます。

このアンテナマークを振らせる電波表示の切り替えのプログラムの上手さ下手さがメーカーによって有るようです。

これが下手ですとたとえ受信感度が高くてもアンテナマークが振れにくくあたかも受信感度が悪いように見えてしまいます。

またなまじ受信感度が高いと遠くの基地局からの電波でもある程度良好に受信出来ますのでいつまでも表示切り替えをせず悪循環になるケースが有るようです。

また、この切り替えを頻繁にする端末は複数の基地局の電波を受信出来る場所では頻繁に表示を切り替えてしまいアンテナマークが不安定になるようです。




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