about::zappa

official::マザーズ期(2)

これは1995年ごろに書いた古いレビューです。順次置き換えます。

注意:これは大学生当事に、買い足しながら書き足したもの。2回聞いただけの初期印象で「好きじゃない」とか書いちゃったりしてるんで、今の感想とは違う。とくに初期作品が不当に低く評価している…

書き直したいと思ったため消していたが、ちっとも時間が取れないので、誤解を受けるかもしれないが、再公開。

マザーズ期(1)マザーズ期(2)変革期安定期終期死後


Hot Rats

October 1969

たいていほめられるアルバムですね。ロック・フュージョンとでも呼ぶべき作品で統一されています。練り込まれた構成を持つタイプと、「テーマをやってあとはアドリブ」というタイプに分かれます。

個人的には、悪いところは特にないけれど「ここが特にすごい」というところも無いアルバムだと思います。70年代のこの手のアルバムのほうがすごいので、Hot Ratsは後回しでよいと思う。


Burnt Weeny Sandwich

February 1970

はじめとおわりに大変優れたドゥーワップがあり、残りは初期現代音楽や映画音楽に傾倒したインストゥルメンタルのアルバムです。

個人的には、[Little house I used to live in]は、音楽史上に残るべきまれにみる優れた楽曲であると思っています。イントロの繊細な不協和音を多用したピアノから、現代音楽風メロディーとバロック風メロディーを行ったりきたりする第一主題、続くのはバイオリンとピアノがリードを取るモダンジャズ風ジャム、そして完全にバロックな第二主題。

ジャムの部分は万人向けとはいえませんが、これらの主題は「ザッパを、ロックを、バロックを、現代音楽を、ジャズを、前衛を」好きであろうが無かろうが理解させ引き込んでしまうだけのそれぞれの美しさを、同時に持っています。

「ベルリンの休日」のテーマも名作。

ザッパにのめり込み始めたら、ぜひ聞いて欲しい1枚です。


Weasels Ripped My Flesh

Augustus 1970

このアルバムでは、ロックと前衛の美しい融合が味わえます。前衛と言っても、「わかりにくい、あいまいな」部分はこのアルバムでは、ほとんど存在しません。

再生すると、いきなり打撃音による7/8拍子の強烈なテーマが示されます。しばらくすると突然音がやみ、奇妙な叫び声があがります。続いて5/8拍子のテーマ。前半は、これらテーマを何度も使用しつつ、あいだあいだに美しいメロディー部分を挿入する形で曲が進んでいきます。(このへんが、このアルバムを遠くにやりすぎないで秘訣でしょう)

後半は、[Oh,no]からのメドレーが特にすばらしい。ザッパの特徴のひとつである「クラシカルな美しいメロディー」がゆったりとした7/8拍子にのっけられるこの歌曲は、様々なザッパの曲で引用されます。

ラストの「いたち式電気かみそり」は、あのすばらしいジャケットと相まって、ものすごいユーモアを放っています。

歌ものを求める人には勧められないけれど、なかなかおもしろいアルバム。ただし体力を必要とします。


Chunga's Revenge

October 1970

このアルバムはロックです。はじめに聞く1枚としてかなりよいんじゃないでしょうか。

内容は、(1)ロック・フュージョンもののインストと(2)R&B、ポップ、ロックの歌ものとが、ほぼ交互に並べられたアルバム。「もとタートルズ」のフロ&エディの張りのあるヴォーカルと、エインズリー・ダンバーの迫力あるドラミングが、全体をロックにしています。

大変バランスのよい1枚です。


Fillmore East June 1971

Augustus 1971

フロ&エディー期のライブ版。昔の曲のアレンジ版と新曲。Chunga's Revengeからの曲がほとんどないのがZappaらしい。

昔は好きじゃなかったのだが、今は非常に好きだ。音が悪いので、その辺を考慮して聞くこと。


200 Motels

October 1971

ザッパ作MGM配給の同名の映画のサントラとして位置づけられており、1998年までずっと絶版だった。

演奏はオーケストラとコーラス部隊が中心で、たまにMother Of Inventionの演奏が入る。曲は、1969年のオーケストラ演奏の曲(後にAhead Of Their Timeとして発表された)に歌を付けたものが中心。オープニングはBurnt Weeny Sandwichで初出の「ベルリンの休日」の再構成版。(これらの楽曲をさらに再構築したものが、後にLSOによって「Bogus Pomp:虚構のポンプ」として発表される。)

名作なのだが、初期に聞くべきではない。よくも悪くもフロ&エディ期の性格が前面に出ています。ザッパのギターが炸裂することはなく、インプロが前面に出ることも無く、繊細さは少ないもののイキオイはあり、やはりコーラスは美しい、というものです。特に「What Will This Evening Bring Me This Morning」は美しい。

ちなみに、後に何度か再演されるStrict Genteelは、このアルバムのものが初出で、唯一の歌付きです。


Just Another Band From L.A.

March 1972

全体にどことなくコミックバンドみたいな演奏です。歌詞も。

「お山のビリーくんが奥さんと休暇にNYへ遊びに行ったら、なにぶん山だもの、各地に地震やらのひどい被害を起こしてしまった。」

「これを見たアメリカ政府、ビリーくんに徴兵の赤紙を出しました。果たしてビリーくんはどうなってしまうのか!」

というお話の[Billy the mountain]は、刻々と変化するバック演奏の上でなされる演劇おしゃべりと、ところどころで挿入されるロック、ドゥーワップ、オペラといった歌によって構成された大作。きちんとメロがついている部分のクラシカル/プログレな雰囲気には、「さすがだ」と感心することしきり。(でも、演奏がおもちゃっぽいのはなぜだろう? )

とはいっても、「おしゃべり」を聴く気がないときは、さすがにキツイ感じがします。

ところで、音が非常に悪く、全体に演奏がダレて聞こえます。新リミックスversionでは改善されているのだろうか? 



マザーズ期(1)マザーズ期(2)変革期安定期終期死後



ご意見ご要望及び苦情はE-MAILにて

e-mail to : jy3k-sm#!#!asahi-net.or.jp