中古車を買う
その日は13日の金曜日だった。ノンタがくるま、くるま、くるま、くるまとうるさいので車を捜し求め、たまたま隣の隣に住んでいる名も知らないおじさん(ポポコをくれたうちと親戚)からSubaru Legacy を買う手はずになっていたのは13日の金曜日だった。だいたい、中古車は高い。92年モデルで6万マイル(ほとんど10万キロ)も走っていて$8,475もする。そのうえ13日の金曜日のおまけつきである。
おじさんは銀行のローンを返さないと車の所有証明書を銀行から返して貰えないのでまずは銀行に行くことになった。私が払う$8,475をローンの返済に当てようというのである。まったく、先の長い話ではないか。車で銀行に向かってしばらくして私はCheck ブックを忘れたのに気づいた。慌てて引き返す。ろくなことがない。
銀行に行ったら、私のCheck (小切手)では駄目だという。"Cash or cash your check"と言われたが何のことかさっぱり分からない。まさか現金で揃えろというのでは。現金が必要なのはマクドナルドとかのファースト・フード関係だけだというこのアメリカ社会で。
こういう時こそおじさんの出番だ。何でも、自分の口座がある銀行に行って自分名義の支払Check を銀行名義のCheck に代えてもらうのだそうだ。金額が大きいから残高のお墨付きが必要なのだろう。で、先に私の銀行に行って銀行名義のCheck を貰ってからおじさんのローンを返済した。所有証明に譲渡するサインをし、税金とタグ(ナンバー・プレート)の書類を貰って銀行の人が手続きの手順を説明する。うーーーーん、頭が痛い。13日の金曜日のたたりか!
頼りのおじさんに一緒についてってもらい、Tax Office に行く。ここで、サウスカロライナ名物、車へのProperty Tax を払った。92年モデルの場合、55000マイル以上は走っていればHigh Mileage が考慮されTax が安くなるようだ。おじさんが、しっかり確認してくれた。
次は、Property Tax のレシートを持って、Highway Office に行ってSales Tax とタグ代を払うとそこでナンバー・プレートをくれる。SAITO などとナンバーを指定できるのだがそういう精神的な余裕はなかった。ここでHighway Office のおじさんのお金の計算違いを隣の隣のおじさん、実はリチャードだった、が見破ってくれた。結構、頼りになるではないか。後は、ナンバー・プレーとを自分で自分のに付け替えればそれでおしまい。おっと、保険は保険会社に電話すれば即有効だ(2台目だから)。
以上全部で3時間。手続きはすべて終了。残りの半日を会社に行って帰って、あたらしい中古車を見たらドアに大きな傷が。どうやら、子供が2台目の車にはしゃいだらしく、回りを自転車でぐるぐる回っているうちにぶつかったらしい。走っている車にぶつかったのではないので良しとしよう、中古車だし。取り合えず、運転練習がてらゴミ捨てに行った、中古車を買った13日の金曜日だった。