無料航空券の発券
レンタカー、ホテルも決まったので早いところ無料航空券を発券してもらった方がいい。幸いデルタのある空港は近くだ。10数分で行けるのだ。お客が少なそうな昼の時間帯を選んで行った。思った通りすいている。混雑の中を、タダ券6枚では気が引ける。幸いにもファースト・クラスのカウンターのおじさんが手招きをしている。待ち行列はゼロだ。
「Delta Awardでトロントまで予約してあるんですが」というように日本語を直訳したような英語で始めて、順調に手続きは進み、発券が始まった。ところが、コンピュータのレスポンスがやけに遅い。1人3分かかったとしても6人分で18分になる。日本でパスポートを作る時、6人以上は団体扱いだったのを思い出してしまった。
ところでファースト・クラスの客というのは、一般的に行儀が悪いと思う。飛行機から降りる時、最も席が乱れているのはファースト・クラスである。その専用チェックイン・カウンターはタダ券の発券に占領されて、既に5、6人の行列ができていた。4人分が終わったころでついにヤジがでた。「飛行機は速いけれどコンピュータは遅い。」
こういう場面ではいつでもそうだが、カウンターのおじさんは、「すいません」とは決して言わないものだ。別におじさんが悪いわけでもないし、もちろん私が悪いわけでもない。「すいません」を言わないどころか急ぐ気配もないというのが面白い。相変わらずのペースでホチキスで搭乗券をとめていく。「ノット スリーピング」などと言っている。私は聞いてない振りをする。そして、言われた通りにサインしてついに6人分の搭乗券24枚を税金分を払っただけで手にしたのだった。