のんはご機嫌ななめ



 幼稚園から帰るなりテイラーとずーーーっと遊んでいたのんだが、このところ「遊ばない」という機会が増えてきた。夜中に鼻血を出すことがあって、寝不足で疲れているのかとも思った。

 テイラーは斜め向かいに住むのんの同級生である。おませというのだろうか、私にもとうてい太刀打ちできないほど、口が達者である。(多分、英語の堪能な人でもめげるに違いない)のんがこのところ英語でもうるさいくらい喋るようになったのはテイラーのおかげといって差し支えない。彼女には1才になったばかりの弟がいる。彼女の家には大きな木があって、つい最近パパがその木の高ーーい枝(2階の屋根より高い!)にブランコをつけたのだ。がきんちょの説明によると「鉄砲でね、ロープを飛ばしてつけたんだよ!」???

 そんなすんごいブランコがあるのに遊びたくないって?のんの説明によると「順番を待っていても代わってくれない」。我が家の庭で遊んでいても、結局テイラーがわがままを言うんだそうな。弟のライアンが歩くようになって、ママは忙しくなっちゃっただろうし、きっとテイラーも家で楽しいことばかりじゃないに違いない。兄弟姉妹の軋轢はのんにもよくわかるはずだ。その辺の話をしても納得しない。いつもより頑固だぞ。

 「学校でのんのんは鼻血が出てスクールナースの所へいってたから、きょうおやつを食べられなかった!先生、届けてもくれなかった。」そりゃ先生だって忙しいもの。それにまさかのんがこんなにおやつに執着してるとは思わないし・・・。「のんのんにはお友達がいないんだよ、みんな遊ばなくなっちゃった!」どうもコンピュータの所は定員が2人と決まっていて、のんがあぶれたらしい。「ミスティーがあそぼってきたのにテイラーがミスティーを連れていっちゃった。」こう言うのってよくあることよ。のんはこの後も家で自分がどれだけつらい思いをしているかなんぞを泣きながら話した。こう言う時どうすればいいか。Hug!これに限る。みーが傍らでにらみつけていたけれど、のんを抱き締めてしばらくじっとしていた。のんは涙と鼻水を私のシャツにさんざんくっつけた後で、お昼のスパゲッティーを2杯平らげた。

 おやつなしじゃ、お腹もすくよね。テイラーともきっとまた楽しく遊べる。今日は早くねんねしようね。