コアラのマーチ



    子供にとっておやつは楽しみである。本当は3回の食事で不足しがちな栄養を取る良い機会でもあるのだけれど、最近はどうもクッキーや、ケーキや飴など、健康的では無いおやつが多くなってしまった。せめて、脂肪や糖分や香料を考えたものにしなくっちゃ。

 我が子だけで4人いるし、近所のがきんちょの分まで入れると毎日結構な量のおやつが必要だ。アメリカのお菓子がいまいち気に入らない私は、せっせとクッキーやらケーキを焼いている。近所のがきんちょ達はそのおやつをたいそう気にいってくれて、みるみるうちになくなってしまう。ときおりジジババが送ってくれたおせんべいなども出すけれど、お醤油味を受け付けないのはごく少数である。日本の味とほとんど同じお菓子はチャイニーズやコーリアン・グローサリーで買える。クッキーや飴、ゼリーなど・・・。日本のお菓子を日本食料品店で買うよりはるかに安い。近所のがきんちょはこれらも大喜びで食べる。おとうに言わせると「ガキは何でも喰うもんだ!」となるが、果たしてそれだけなのかな?

 アメリカでは砂糖は日本ほど悪者にされていない。肥満の原因も脂肪ばかりが声高に言われて、砂糖が出てくることはまれである。だから、かどうか定かではないけれど、砂糖は豊さの象徴のように惜しげもなくぶっこまれている。でも、アメリカの子供たちも甘みが少なくて、香料もほのかな物をおいしいと思えるのだ。日本のお菓子会社よ、いやアジアのお菓子会社よ、今こそアメリカ進出の時だ!

 なんて思っていたら、近くのグローサリーでみーが「コアラ!」と叫んだ。と同時にちー、かお、のんが「コアラのマーチだ!」とすっとんで行った。箱は日本のとは違っていたけれど、確かに「コアラのマーチ」だった。LOTTE KOALA Yummiesと書いてある。チョコレートとバニラとストロベリーとピーナッツバターの4種類がある。箱にサングラスをかけたコアラの絵があるがこれはいただけない。どう見ても「鼻の大きいドブネズミ」にしか見えない。が、早速4種類全部買い込んだ。「回りのお菓子に比べるとちょっと高すぎるよ!」ちーが言うけれど、「いいの、いいの、ホームページで紹介するんだから。言ってみりゃ、必要経費みたいなもんだわ!」

 日本の「コアラのマーチ」にバニラやピーナッツバターがあるかどうか知らないけれど、(ストロベリーはあったような気がする。色はもうちょっと薄かったんじゃないかな)チョコレートはほとんど同じ味だ。表面の絵も懐かしい。2oz(56g)で1ドル29セントはここでは高い。知名度も低いから、苦戦するんじゃないだろうか?この良心的な甘さと香り!もっともっとアピール出来るといいのに。

 ロッテさん!近所のがきんちょに宣伝しとくから、撤退しないでよね。個人的には「ピーナッツバター味が好きです。