車がほしい! 我慢も限界よ!



 今、おとうと私は車をもう1台買うかどうかで意見が対立している。

 私は車が欲しい。だがおとうは、「今まで1台でやってきたのだから、買わなくてもやっていける。」と言う。「金がない」とも。お金がないのは確かだが、アメリカではどこへ行くのも車なのだ。見栄で欲しいわけじゃない。スーパーへ行ったり、郵便局へ行ったり、ゴミを出したり、手芸用品だってゆっくり見たい・・・。日本で、自転車に乗っていたのと同じなのだ。土日におとうと買い物に行ったって、私の買い物には5分もすると「早くしてくれ、疲れた。」とおとうはごねる。自分の買い物には1時間くらい平気でかけられるのに。ゴミだって、「夕方、もう1回行くから」と積み残したのが、まだそのままだ。車さえあれば、ウィークディに私が捨てられる。 子供がいないとかもっと大きいなら、おとうの送り迎えをして1台でやりくりすることも出来るけど、今の状態ではそれも出来ない。

 このあいだ、中古車を見にいった。近く(ったってもちろん車じゃなきゃ行けないところだ)に最近出来た日産である。セントラ、(日本名でサニー)が1万ドルもする。当たりを見回すと、中古車とは思えないほどピカピカしているものばかりだ。パスファインダー(テラノ)が1万5千ドル。これじゃ、おとうの大嫌いなローンを組まなきゃ、手が出ない。案の定、おとうの機嫌が悪くなってきた。

 翌日、おとうが会社でこの話をしたらしい。すると、1台目にちゃんとした車があって、2台目はおとうが会社の行き帰りに使うだけなのだから、2千ドルくらいので充分だ、と言われたそうだ。2千ドルなら何とか手が出る。そしてそういう安いのは大手の中古車屋にはないという。そう言われると、あんまりきれいじゃない車ばっかり置いてるちいさな中古車屋がある。おとーちゃんがひとりで切り盛りしてるような。そういうところで探すの?なんだか、わくわく、どきどきしてきちゃった。来週あたり、見にいってみよう!