引越はつらい;お掃除編
コンロや換気扇まわりの油落としは、アメリカでは必要ないものの一つなのかもしれない。飛び散った油汚れを落としたくて、洗剤を探し回ったのだけれど、これといったものがないのよ。なんといっても汚れるほどの料理をしないのが一般的だから、仕方のないことかもしれない。それから、前にも書いたのだけれど、我が家には換気扇がないのよ。ファンはある。それは金属製の網に紙のパッドが挟まれたものでカバーしてあるので、それで臭いを吸い取るらしい。吸い取られた空気はファンの上部前面から出てくる。カバーを取ると羽はあまり汚れていない。ラッキー!!!と、こちらで一般的なベーキングパウダーを使ってこすってお茶を濁した。
実を言うと、そのカバーを引っ越す前にきれいなものに取り替えておきたかった。おとうがシアーズのパーツセンターに行って買ってきたのだが、金網だけでパッドがついてなかった。で、もう一度行って替えてもらおうとしたら品切れ。郵送してもらって、程なく届いたものはまたサイズも違う金網が2重になっただけのもの。おとうはまたまたパーツセンターへ行った。40分も待たされてやはり品切れとか。プッツンときれたおとうはお金を払い戻してもらって、帰ってきた。洗剤の溶液に一晩つけて乾かしてごまかすことにした。
オーブンはこの4年間フル回転していたので、汚れもなかなかのもの。などと感心している場合ではない。ここに来たときから切れていた電球を換え、とにかく4年前の状態に戻すべく汚れを落とさなければ…。さすがのベーキングパウダーも効かない。となれば新兵器?を出すしかない。で、見つけたのはスプレー。皮膚や服につかないようにと書いてある。汚れがひどいときは夜寝る前にスプレーしてふたを閉め、8時間以上たってからふき取るというもの。スプレーは恐ろしく臭い。こっちの人は良い匂いだと言い張るかもしれないが…。翌朝、ペーパータオルで拭き取ると、落ちる、落ちる。頑固なこびりつきもサッととれる。テレビのコマーシャルのようだ。ところが臭いが落ちないのよ。一度熱してみたけれど、それでも臭い。ここで料理をする気にはなれない。それに、あの汚れの落ち方。毒でも入ってるんじゃないか?そう考えるとさらに料理をする気になれない。我が家はもうオーブンを使う予定はないので、「だから、ま、いいか」とそのままにしておこうか?うーん。気の弱い私は、ほとんど丸一日かけて拭き取りに専念したのであった。
やはりこまめにお掃除しておかないと引越がつらくなるんですよ!と身をもって思い知るこのごろである。