待ってくれないバス 乗り遅れると大変だ!
義母をちー、かおのお迎えに連れて行った。のんを送ってきたとき、会えなかった先生に義母を紹介する。ワルデン先生とサンダース先生にも会えた。かおは去年の担任、ヒューズ先生に紹介したいという。みんな同じようなことを言うのだけれど、英語を解さない義母に通訳するのは、私自身英語が苦手だから、疲れる。
やっとの思いで外に出ると、2年生の女の子、ジェイミーが、情けない顔で近づいてくる。「こんなことは初めて・・・・。いつもはみんな集まっているのに・・・・」てなことをしきりに繰り返す。そばにいた友達がしきりにオフィスへ行くように言っている。こっちには何のこっちゃ、よくわからない。どうもチャイルドケアに行くバスに乗り遅れたようだ。
先日はやはり2年生の女の子が、スクールバスに乗り遅れてべそをかいていた。お掃除のおばさんが「オフィスへいってママに電話してもらおうね。」と連れて行った。そう、こっちじゃ何人乗ったか、あるいは、正しいバスに乗ったかなんて全く確認しないのだ。朝だって、子供がバスに乗るのを見届けない親だって多いだろうから、乗り遅れたのをしらないで親が出かけてしまうことはないんだろうか?人ごとだけど、気になっちゃう。帰りのバスはチャイムが鳴ってから4分くらいで出発してしまうのだ。トイレに行く暇もない。
ジェイミーは小柄なかおよりもまだ小柄だ。目ばかりが目立っている。その大きな目に涙をためている。「オフィスにいって、お母さんに連絡してもらおう」私が言うと、首をおおきくふって「ダメ、ママはお仕事をしているの」。友達もオフィスに行こうと勧めるがジェニーはガンとして聞かない。そればかりか「いい!歩いていく。」と歩き始めてしまった。歩くと1時間はかかる。それにいくら治安の良い場所とはいっても、ここはアメリカだぞ!「そんなこと言わないで、送ってあげる」ジェイミーの肩を抱いて私は言った。お人好しのおばさんと言いたければ言え!
家につくとジェイミーは元気が出たようだ。車にのせて、通訳がてらちーにも乗ってもらって5分ほどで目的地の大きな教会に着いた。駐車場に車を入れるとジェイミーは「止めるのはここではない」という。"This way" と言われても、後ろの座席にいるジェイミーはみえない。ちーに聞いてもハッキリしない。行き止まりで、"Turn left?"と尋ねたら"No!"と答えた。だから右に曲がったのにまた違うと言った。ぐるぐるまわって、ようやく体育館のような建物に着いた。「やっぱりさっきのところを左に曲がれば良かったんじゃないのよ!」ジェイミーが部屋に入るのを見届けて、ちーに言った。「アメリカではね、2年生でも右と左がのわからない子がたくさんいてね・・・」とちーは答えた。ま、いいか。
それにしても、おとうが休暇で車があったから良かった。やっぱ車はもう1台いるよね、とんちゃん!