リベートが魅力なのさ 



 悪いことはできないもので、バレンタインにおとうから何ももらえるわけはないと思い込んで、このホームページに愚痴ったその日、おとうは「バレンタインのプレゼント」と称してパソコンにつけるRacing wheelを買って帰った。

 ウチの999ドルパソコンは、おとうが苦労してディスクの容量を増やしたので、これからもっともっといろんなソフトを使って遊ばなくっちゃ!ということになった。ガキンチョはカーレースのゲームのときカーセルを動かして遊んでいたのだが、やはり操作しづらいし、雰囲気が出ない。最近ガキンチョは、ブリッタニーのウチなどでゴルフカートを運転する機会が増えた。(ゴルフカートを持っている家は珍しくない。自分の家の庭で子供のおもちゃとしてゴルフカートを持つなんて、信じられる?)で、「ゴルフカート欲しいよー!」という声に答えるのは無理としても、せめてパソコン上ではハンドルを操作させてやりたいというものである。ガキンチョが学校に行っている間は、もしかしたら私にも遊ぶ時間ができるかもしれないし…。バレンタインも近い事だし…。

 こんな事をおとうの前でつぶやいてみたのが効を奏したのかもしれない。ガキンチョは「誰の?」「すごい!!!」などと歓声をあげる。何でも良い。ガキンチョと私のためを思って、おとうも楽しそうにしていたから本人のためと言う事も多少入っているだろうけれど、買って来てくれたのだ。おとうにもまあちょっとは良いところがあるんだと、その日ばかりは日頃このホームページにおとうの悪口をひそかに書いている事をちょっぴり反省したのだが、そんなに申し訳ないと思う必要がないみたい。だって、さらにその翌日にはPC Raiderというのをいそいそと買ってきたんだもの。これも妻子を思ってとおとうは言うかもしれないけれど、にんまりと取りつけている様子を見ると、少なくとも半分は自分のためである事は間違いない。

 先に買ったracing wheelには10ドルのリベートがついていた。リベートにはいくつか種類がある。インスタント・リベートはレジで支払うときに値引きしてくれるもの。たまに手続きをしないキャッシャーもいるので、そのときはしっかり注意しないと損をする。それからメール・イン・リベート。これは商品にリベートの申し込み用紙がついているものもあれば店でもらわないといけないものもある。たいていその申し込み用紙とレシート、商品についているバーコードを送ることになっている。たとえばディズニーのビデオは乾電池だとか石鹸、スパゲッティーのソースなどのバーコードとレシートで5ドル戻ってくるというようなリベートが多い。

 新しくおとうが買ったPC Raiderは、「9ドル99セントなんだけど、9ドル99セントのメールイン・リベートがついているんだ。」という。この場合、メールイン・リベートがちゃんと送られてくれば、9ドル99セントにかかる税金とリベートを送る切手代だけの負担でその商品が手に入った事になるのだ。最近、家電製品、パソコンの周辺機器にこの手の広告が多い。パソコンのソフトも10ドル20ドルのメール・イン・リベートの付いたものが多いけれど、喜んで買ってばかりはいられないのよ。今までにもいくつかリベートが送られてこないのがあるのだ。こういうのは残念だけれど、泣き寝入りよ!そういう万が一のことを頭に入れて買い物をしなくてはいけない。おとうも多分そこのところは十分考えているとは思うけれど、「お父さんって好きだねえ、リベートが」なんて子供に言われているようじゃ困るのよね。