幼稚園の遠足 行くまでが大変



 昨日、ミーの遠足の付き添いをした。幼稚園3クラスが時間をずらして別々に行く予定で、ミーの属しているミセス・スミスのクラスは8時出発のはずであった。

 7時30分にミーをクラスに送ってそのまま出発の準備を手伝った。副担任のミセス・ホールマンは出掛けにメガネを壊してしまい、この日は欠席ということである。続々とやってくる子供たちに「ジャケットは脱がずにブックバッグだけ箱に入れて所定の場所に座る」ように伝え、8時を待った。ところがバスが来ないのよ。15分ほどたってようやくバスの運転手と連絡が取れた。遠足のことをすっかり忘れていたというのである。実は幼稚園児はこの週、もう一度遠足に行くことになっている。それで誤解してしまったんじゃないかと先生たちは話していた。しかし、困っちゃうよねえ、こういうの。結局、ミセス・スミスのクラスは9時15分出発のミセス・ポースのクラスと一緒に行くことにした。子供たちはジャケットを脱ぎ、時間まで通常の授業をすることになった。私はそのままクラスを見学しながら待たなければいけなかった。

 ノンが幼稚園児だった2年前、ハーフデイだったこともあって、勉強の内容はアルファベットがせいぜいであった。ところが、今年はすでに「センテンスを読む」というレベルに入っているんですな。もちろん個人差があるので、読める子は読めるし、ひどいのになると習ったはずのアルファベットも読めなかったりするのだが。

 We go to the Christmas tree farm. We will have fun.

 たったこれだけの文章であるが、まず、これが二つの文でできていることに注目する。文はピリオドで終わる。ピリオドまでがひとつの文。ミーは読めるんだか読めないんだか、先生の質問にも一度も手を上げようとしない。我が子の中で、こーゆー時に手を上げられるのはノンだけである。情けなくって、ウチにいるときの元気はどうした!といいいたいのをひたすらこらえる。

 幼稚園では第1日目から学校に来た日を数えている。毎日コップにストローを1本ずつ入れていくのだそうな。コップは二つ用意されている。OnesとTensと書かれている。Onesの中のストローが10本になると輪ゴムでとめてTensのコップに移すのである。指名を受けたリチャードはまずTensの中のストローの束を数える。6。ホワイトボードに6と書く。次にOnesのバラのストローを数える。7。ホワイトボードの6の隣りに7と書いた。これは実は昨日までの日数なのである。で、Onesのコップに1本ストローを入れた。ミセス・スミスはリチャードの書いた7の下に1を書き、「68日になりましたね」と言った。これはちょっとばかり難しいんじゃないかなあ。

 その後、サンタクロースが池にメガネを落としてプレゼントリストを読めなくなってしまうという内容の絵本をミセス・スミスが読んでくれた。それでもまだ時間が余る。2つのグループに分かれて、片方は「仲間探し」まあ、集合の考え方の勉強である。もう一方のグループはマシュマロを使って何やらやっていた。「マシュマロは食べてもいいし、持って帰ってもいいわよ」と手伝いに来てくれたミセス・フォレスターがジップロックバッグを配りながら言っていた。

 ようやく9時になった。子供たちはジャケットを着て整列する。いよいよ出発なのだ。