ハローウィン こうして96年のハローウィンは終わった
ハローウィンの日に私は医者へ行かなければいけなかった。蟻にかまれたところのチェックである。1台しかない車を恨めしく思いながら、朝、おとうを会社に送っていく。10時20分にのんをピックアップ。考えるとドライブスルーでのピックアップは初めてだ。今までたまに車で迎えに行くことがあったけど、ランチにいくかおに会えるのがうれしくて、校舎の中まではいっていたのだった。先生も驚いていたけれど、のんの喜び方はすごかった。「ねえ、あしたも車ある?」ないよ。私も欲しいんだけどナ、車。
ドライブスルーで のんを受けとって、医者へ。看護婦さんは何とよだれかけをして、おしゃぶりを首にぶら下げて赤ちゃんの扮装をしている。「お菓子をあげていいか?」アメリカでは風船をくれるときもお菓子をくれるときもたいてい親に承諾をえる。「もちろん!」のんとみーは特別大サービスのお菓子を手にごきげん。ハローウィンで良かった。「熱がありますね。前回もありましたね。」え?ホント?38度を越える熱があるのに気づかないって、もしかして鈍感ってーことかな?
熱があったってどーってことない。久しぶりにおとう抜きで買い物が出来る。この解放感は素晴らしい。Wal-Martで買い物をしておとうの会社へ。一緒にお昼を食べる。家へ戻って、おとうは会社へ、私はのん、みーを連れて学校に。かおのクラスのヘルパーなのだった。ブローディーのお母さんはアラビアのお姫様になっていた。来年は私も扮装しよう!
放課後は早めに夕飯を済ませて、がきんちょ達はコスチュームに着替えた。ちーはダンスのコスチューム。かおは「美女と野獣」のベラ。のんはUSAのチアリーダー。みーはバレリーナだ。ほっぺにペイントをして、時を待つ。6時半近いのにだれも来ない。「もう待ってらんない!」と言うことで、96年、Trick or Treatに繰り出した。
家に明かりが付いていても門灯が付いていないと行っちゃいけないのだ。今年は明かりのついているうちが少ないみたい。家をでてサークルの奥に向って歩き出した。思い思いに扮装したがきんちょが少しずつ増えてきた。「ちょっと!今年は電気のついている家が少ないんじゃない?」ちーが怒ったようにいう。カボチャのバケツはまだ軽い。しゃーない、Ashuton circleまで足を伸ばすか 。ジグザグに歩くから、結構疲れる。お菓子を配る大人も扮装をしている人が多い。家の前に棺桶が置いてある。おじさんが叩くとガタガタ揺れ出した。ガバッと中からドラキュラに扮した男の子が飛び出してくる。
1時間半かけておかしを集めて家に帰るとおとうはまだお菓子を配っていた。私が用意したのはとうに底をついて、台所を漁ったそうな。数えるとゆうに200を越すがきんちょがやってきたのだった。「同じマスクのが来たような気がする。後で、ビデオをチェックしないとな。」おとうが言う。セコイこといわないでよ。2度でも3度でも来たきゃ来れば良い。楽しく過ごそうよ!
Happy Halloween!