ウォーキングの効用



   私は夏休みに入ってから、おとうとガキンチョがお昼ご飯を食べている間にウォーキングに行っていた。でも、気温が体温ほどに上がる日は、かえって健康に悪かろうと、朝のうちに歩くことにした。健康のために運動が必要なのは、何もおとうと私だけではない。チーは最近運動不足で、確かに身長ものびたのだが、それ以上に体重が増えてきたことをとても気にしている。で、朝はチーを連れて歩くことにした。ガキンチョ連れではあまり効率の良い運動にはならない。それゆえか、あわよくばと狙っていた体重の減少はまったくその兆候すら見せない。しかし、やはりしないよりする方がいいに決まっている。歩き始めて1ヶ月ほどなのだが、私には思いがけないうれしい変化があったのである。頭痛に悩まされなくなってきたのだ。

 私はいわゆる「頭痛持ち」だ。どうせ持つなら、もっといいものを持ちたいのだが、頭痛はとても厄介で困っていた。昔から鎮痛剤が手放せなかった。必ずしも効くとは限らなかったけれど。不思議なことに、4回の妊娠中は薬を飲む必要がなかったほど頭痛とは縁のない快適な生活だったし(つわりはあったけど)、今もホルモンの周期に合わせたように頭痛が起こるので、ある種のホルモンが頭痛の誘因になっているのかもしれないと思っていた。また、「頭痛は頭凝り」ということを聞いたことがあった。確かに頭痛の時、肩や首がコリコリに凝っていることがある。運動や気分転換でよくなることもたまにはあった。まあ、とにかく最近では月に5日ほどは薬のご厄介になっていた。

 昨日TVーJapanの番組で頭痛にまつわる話をしていた。それによると、頭痛には2種類あって、筋肉の緊張、つまり凝りからくる緊張型と脳の血管が痛む偏頭痛である。私のは両方が混在しているのだ。その中で、緊張型の頭痛を直すにはお風呂にゆっくり浸かったり、ごく軽い体操などで血行をよくするのが効果的で、、偏頭痛にはストレスを溜めないこと、規則正しいバランスの取れた食事をすることと、運動をすることが大事であるとされた。私の場合、食事は家族のために比較的しっかり作っているので、食べ過ぎに気をつければクリアするはずである。今までモンダイだったのは運動だったに違いない。だって、歩き始めてから薬を飲むほどには至らないのだから!  

 テレビを見ながらそのはなしをすると、おとうは「俺も運動をしようかなあ」という。今まで口ばっかりだったので、今回もさほど期待してはいない。私がどんなに勧めても、「明日からな」とか「ボチボチな」「そのうちにな」などとごろごろするだけだったのだ。で、宣言した。「私がうるさく言っているうちに始めた方がいいよ。何もいわなくなったら、その時はもうとんちゃんのことを見捨てたと思ってよね。」

 私は当分このウォーキングを続けたいと思っている。おとうへの忠告は、聞いてもらえない分、こちらのストレスにもなり兼ねないので、本当に見放してしまおうかと思っている。本気だぞ!