芝刈り;妻の出番よ!
日頃のガーデニングの成果で、我が家もだいぶすっきりしてきた。ガキンチョに蒔かせた花や野菜も芽を出し、成長するのを待つばかりである。ここに越して来た時は近所でもっとも荒れた庭の家だったが、今ではよその家の庭を心配するくらいの余裕がある。それでも、もともと雑草の多い庭なので、きれいに生えそろった芝に比べて、芝刈りの周期を短めにしないといけないようだ。雑草は伸びるのが早いのよ。
芝刈りは男の仕事と決まっているわけではない。実際お向かいの家では奥さんが芝を刈っているのを何度も見かけた。でも、マルチングという刈った芝を袋にためず、撒いていく方法はまだしも、袋に詰めながら芝を刈ってくタイプのは結構力が要るのよ。乗用タイプの芝刈り機は多少ラクチンかもね。おとうは芝刈りのときしか運動らしい運動をしないからか、たった一度の芝刈りでものすごく体力を使うらしい。汗は滝のように流れ、途中で水分を補給しないといけない。先日、バックヤードの芝刈りをしなければいけなくなったのだけれど、おとうは「腰が痛い」という。おとうの芝刈りの途中をちょっとしたことはあったが、最初から最後まで私がすることになってしまった。
おとうが芝刈りをする時、じゃまな石やら木切れやらを拾うのはもっぱら私だった。ポポコのう**を拾うのも、ホースをどかすのも、ゴミ袋を用意するのも私で、刈った芝をゴミ袋に入れるのを私はしっかり手伝っていた。ところが私が芝を刈るとなると、おとうは何もしないのよ。へらへら笑ってみてるのが関の山。気に入らない!と思っているとチーが氷を入れたジュースを持ってきてくれた。ものすごく汗をかいているわけでも、まして体力を消耗しているわけでもないが、娘の優しさはうれしい。風は涼しいが、夕方とはいえ日差しは強い。腕に日焼けの跡がつくのが嫌でタンクトップを着たが、下はジーンズである。蟻対策で、ショートパンツにはなれない。医者は「ズボンの裾を靴下の中へ入れなさい」と言ったが、蟻の活動がもっと盛んになったら、レッグウォーマーを使うつもり。みっともないと笑われようが、見ているだけで暑苦しいとイヤミをいわれようが、身を守るってつらいことなのよ。
芝はものすごく上手く刈れた。チーが「お母さん!バイトできるよ!」と誉めてくれた。以来芝を刈るというと、私の出番がぐっと増えてしまった。おとうは外から見えるところ、つまりフロントヤードだけ刈って、その倍以上は広いバックヤードは私がするのよ。妻はどんどんたくましくなり、夫の運動不足はさらに目に余るものとなる。困ったもんだ。