ミー、5歳になる!
ミーの誕生日である。K−4は親も誕生会に出席していいので、写真を撮ろうと楽しみにしていた。ところが、ノンが風邪で家にいるため、母は出席できなくなった。ミーを幼稚園に送り、ケーキとスナック、飲み物とパーティー用の紙皿、紙コップ、ナプキンなどなどを先生に預けた。ミセス・スミスもミセス・ヒューストンもノンの風邪のことは知っていた。姉達が報告したのか?
思い起こせば1995年の11月、登園拒否を起こしていたノンが「お父さんとお母さんが来てくれるなら、誕生日に行ってもいい。」と言った。おとうは会社を抜け出して、誕生会に出た。その時、一緒に連れて行ったミーはまだ2歳だった。そのミーが同じ教室で生徒として誕生会を祝う。ミセス・スミスも「あの2歳だったミーがこの部屋で誕生会をするのねえ」と感慨深そうに言う。
5歳だって?クラスで一番小柄なミーはとても5歳には見えない。迎えに行くと、ミーは知っている人毎に「今日は私の誕生日なの!」とクラスでミセス・スミスに撮ってもらったインスタント写真を見せる。ミセス・アレキサンダーも「5歳?信じられないわ!」と言う。チーの友達は「2歳だと思ってた!」と眼を丸くしている。「だってK−4に行ってるのよ。」とチーが言うと、その子は「だから、頭が良くて2年スキップしてると思ってたのよ」だって。
ベッキーのお母さんは「ここに来た時、2歳だったわよねえ。3年もたっちゃうのねえ。」とため息をつく。「子供の誕生日のたびに、自分が年を取っていくことに気づかされるのよ。今朝、また白髪を見つけちゃった」私が言うと、彼女は「私もよ。」と髪を掻きあげて“グレイヘア”を見せてくれた。5年って、ミーにとってだけでなく、私にとっても大きな変化をもたらすに十分な年月だったのだ。今でもミーを産んだ日のことが鮮やかに思い出せるというのに…。