とんかつ
「オリンピックを日本料理でお祝いしよう」ということで、先週の新聞にとんかつの作り方が載っていた。とんかつと栗ご飯、味噌汁、デザートはバナナ・オレンジ・トーフシャーベット(!?)というメニューである。「とんかつは試合やコンテストの日に出されることが多い」ああ、「カツ」と「勝つ」ね。
日本料理といえば寿司、天ぷら、テリヤキが有名で、日本人はそればかりを食べていると思われている。新聞には「日本食はアメリカの日本食レストランよりずっと種類が多い。脂肪とカロリーが少なく、ミネラルと栄養に富んでいる」とある。確かに、食事が文化の一部分になっているほど、本来奥深いものではある。最近日本では栄養のバランスが崩れていると指摘されているし、手抜き主婦の私にも反省する所が多いなあ。
とんかつはコトレットに由来する。肉食を日常とすることそのものが100年ほどの歴史しかないのだから当然といえば当然なのだけれど、とんかつという肉料理は西洋料理に非常に近く、アメリカの人にも受けること間違いない。私は料理には余り詳しくないのだけれど、コトレットもドイツ料理のシュニッツェルもロシア料理のキエフナントカもバターと油を半々にしたフライパンで仕上げると聞いた。とんかつはたっぷりの油で揚げる。で、多少なりともさっぱりするのよ。新聞のレシピは私のとんかつとほぼ同じ行程だ。が、油をピーナッツオイルかベジタブルオイルとしてあるのにはちょっとひとこと言いたい。ベジタブルオイルは匂いがきつくて、おとうは「傷んだ油を使ったな!」と怒ったほど。で、使い切るのにものすごく苦労したのよ。ピーナッツオイルも使ってみたいのだけれど、ベジタブルオイルの二の舞になるんじゃないかと思って、勇気が出ないのだ。で、私はもっぱらコーンオイルを使っている。
新聞に出たとなると、実物を誰かに食べさせたい、とおとうは思うらしい。今日、ベッキーの誕生日パーティーにガキンチョが呼ばれたので、そこにとんかつを持っていかせろというのだ。ベッキーの誕生日パーティーは実は金曜の夜、お泊り会があって、我が家からはチーだけが呼ばれて行ったのである。で、親戚を呼んでのパーティーに我がガキンチョ全員でまた呼ばれたというわけ。ヒレかつをどっさり持っていかせたが、ベッキーのお母さんはササッと台所に隠し、親戚が帰り始めたところで「待ってられないわ!」とつまみ食いをしたそうな。「キャベツもソースをつけて食べるとおいしい」と言っていたとか。
おとういわく、次の日曜日には教会にとんかつをどっさり持って行くんだそうだ。どうでもいいけど、作るのは私なんだけどなあ。
PS;デザートのシャーベットは豆腐が使ってある。こっちの人は日本人はサラダにも豆腐を入れて食べるのが普通だと思っているようだ。どこにでも豆腐をぶち込めば日本料理になると考えられては困るのだけれど。こっちの豆腐は何度もいうけれど、賞味期限内でも傷んでいる場合があるから、その点を注意して欲しい。それに、一度茹でてから使った方が水っぽくないし、いいと思うんだけれどなあ。