「日本紹介」したぞ!



 ノンのクラスに行った。ナント頑張って着物を着て行った。荷物も多いので、靴を履いて下駄を持って、車で出かけた。ミーと今週預かっているアリスをクラスに送り届けるとミセス・スミスが「ちょっとこのクラスの子供たちにもその着物姿を見せてちょうだい!」と言う。動物園のパンダの気持ちがよく分かる。

 アリスの弟ウォーレンも一緒にノンのクラスに行くと、良く言って聞かせたはずなのにウォーレンは泣き始めてしまった。しばらくの間、ミーより重いウォーレンを抱いていなければならなかった。

持って行ったのは折り紙、折り紙の本、ひな人形(私の親王飾り)、世界地図、福豆(節分の)、柿の種、焼き海苔、相撲のパンフレット、結婚写真、お弁当など。 最初にこっちで買った世界地図を見せる。日本は地図の隅っこだ。で、もう一つの地図を出す。これは日本で買った物。日本は真ん中だ。1年生はかわいい。こぞって驚きの声を上げる。私がまだ小さかった頃、日本が地図の真ん中に来るところにあるのをとてもラッキーだと思っていた。本当はどこだって真ん中にできるんだけれどね。

結婚写真を見せようというとき、校長が入ってきた。ヤダなー。案の定「その写真は色がきれいだね。」なんて言う。実は昨日校長から、カチンとくることを言われて、あたしゃ、ちょっと機嫌が悪いのよ。今日はすかさず、「色だけ?他にいうことがあるでしょーよ。私はどうなのさ!」と言ってやった。校長は「きれいな花嫁だ。」と苦笑いをして言った。ミセス・デイが「ミス・サイトーはあなたの言ったことを理解しているんですからね!」と睨み付けてくれた。実は最近まで、校長の言っていることが聞き取れなかったのよ。ミス・ケイに言わせると「南部なまりがひどいものね」ということなのだけれど、カチンと来るってえことは少しは私も英語に慣れてきたってことかしらねえ?

当初15分もいりゃあいいと思っていたのに、1時間以上も費やしてしまった。はっきり言って、体力のほとんどを使い果たしてしまったという感じ。家に戻ってウォーレンの世話。これでまたオシッコでも浴びたら、あたしゃ生きてられないんじゃなかろうか?でも、まあ無事に済んで良かったア!

英語より大切な物はあるけれど、アメリカに住むんだったら英語はできないよりできる方がイイ!と痛感した一日だった。そうすりゃもっと面白かったに違いない。


PS;お弁当は重箱におにぎり(シソとわかめ味、手毬のように握って)、こんにゃくの炒り煮、焼き鳥,ほうれん草のお浸し、出し巻きたまご、黒豆、かまぼこ(日本食料品店で奮発して買った。6ドル99セント+税金)。1年生の先生が、放課後試食すると言っていた。不器用な私が作ったわりに、結構見栄え良くできていて、喧嘩していたのも忘れて、おとうに見せてしまった。

  もひとつPS;家に戻って、洋服に着替えている間に、ウォーレンはファックスマシーンにティッシュやら紙ナプキンをつっこんだ。なんども電話には触るなと言ったはずなのに。言って聞かせているのに、私の方をむこうともしない。「こんどやったら、ただじゃおかないからそう思え!」こういう気持ちを込めて "Never do that again, OK!?" と言った。が、どうやら馬耳東風のようである。