日本紹介 できるかな



 NAGANOオリンピックが始まった。サウスカロライナでも、新聞のガキンチョ用「ミニ・ページ」に日本の紹介が2週連続で載っていた。ノンのいる1年生は今週、日本についての勉強をするんだそうな。ノンはミニ・ページの日本語につけられていたふりがなの間違いを丁寧にチェックして、その時に備えている。

ここへ来て、後悔していることがある。私達が東京で住んでいたアパートは、6人家族が住むにはとんでもなく狭かったので、私の両親がガキンチョそれぞれに買ってくれたひな人形(親王飾りだけよ)は、おとうの実家に置いてもらっていた。で、アメリカには持ってこなかったのよ。(子供が4人いても女ばかりで、もともとこいのぼりは持ってないし…。)私が一人で着物を着られないもんだから、きちんとした着物も日本に置きっぱなしよ。そーゆーの、全部持ってくれば良かったと思うのだ。

我が家の回りの人に限って言えば、アジア人と話をするなんて機会もほとんどない人ばかりなのだ。Japanときいても、中国の一地方だと思い込んでいる人は多いし、中にはオーストラリアの近くだと思っている人もいる(ニュージーランドと勘違いしているらしい)。日本でもマクドナルドをはじめとして、ハンバーガーやホットドッグ、ピザが日常の食べ物になっているなんていうと、みな声を合わせてびっくりするのよ。もちろん私だって、今までのアメリカについての認識がものすごく貧しいものであったことは良く分かっている。実際にこうして違いを肌で感じられてとてもうれしく思うのよ。だから、こっちの人たちにも、私の持っているものを見せたり、ちょっとは触って貰いたいのだ。

などと偉そうな事を考えていたら、ノンの担任のミセス・デイが「日本のものを何か見せてちょうだいな。」と言ってきた。これは覚悟の上だったから、二つ返事で引き受けたのだが、「みんなに少し話をして欲しいわ。」ときた。他の1年の担任もはしゃぎ始めて「なあに、心配することはないわよ。ノンも手伝えるんだし…。」「少しお料理を作って来るってえのもいいわねえ。」「ミーを送ってきて、その後すぐに始めればいいわね。」と、ついに今週水曜日に行くことになってしまった。1年生は80人くらいだと思うんだけれど、気が重いなあ。英語、大嫌いだもん。誰か助けてー!