スキャンダル
クリントン大統領はかつてない窮地に立たされているんだそうな。報道官の記者会見は、5チャンネルの地上波のうち3チャンネルまでが、通常の番組をキャンセルして生中継した。視聴率も高いんだそうである。
ミス・ケイとのレッスンで、ちらっとその話題が出た。「で、結局何が悪かったの?浮気をしたってこと?浮気をしたのにしてないって嘘ついたこと?彼女に嘘をつかせたこと?」ミス・ケイは「次から次へと、女の人の名前が出るのがいけないんじゃない?」と言って大笑いした。ミス・ケイのボーイフレンドはヨーロッパ出身で、「ヨーロッパでは一国の大統領ともあろう人物が浮気の一つもしなかったら、それこそどこか悪いんじゃないかと勘ぐられるよ。」と言ってたそうな。そういえば、かつて日本でも女性問題で首相を辞任した人がいたよねえ。もっとも、日本では政治家に限らず、道路公団やら、大蔵省やら、地位を利用してよからぬ事をする人間が多すぎる。さらに恐ろしいことに、たいていの一般人はそーゆーことにすっかり慣れてしまっているのだ。
さて、クリントンさんの場合、「大統領というものは、一般人よりもずっと、ずっと厳しい倫理観を持っていてもらわなくてはいけない。」というアメリカの一般論からすると、とてもまずい立場であるらしい。ニュースのアンカーマンたちはこのスキャンダルを「うんざりだ」と表現していた。アメリカでニュースのアンカーマンとなれば、プライドも高い。それが、この世界最大の国の大統領の、あろうことかsex scandalを報道しなければいけないのである。「ニクソンはまだマシだった。Watergateはすくなくともsex scandalじゃなかったから。」なんて言われているんですぞ、クリントンさん。実際に浮気をしたのかどうかは、本人にしか分からないだろうけれど、「李下に冠をたださず…」という言葉を誰か教えてあげた方がいいんじゃあない?