しょっぱい「さきいか」



 ジジババは、「孫たちに駄菓子を買って送ることしか、楽しみがない」などと情けないことを言っては、ごっそり荷物を送ってくれる。ほとんどがガキンチョのおやつなのだけれど、ときおり「さきいか」なんてえのがあってうれしい。それだってジジババにしてみれば「あごが丈夫になるように」というわけで、子供用なのだけれどね。

「さきいか」を食べて、あまりのしょっぱさにびっくりした。思わず、袋の後ろにあるはずのNutrition Factsを探した。日本から直接送られた食品にはもちろんアメリカで表示が義務づけられているそのステッカーは貼られていない。私がここに来る2年半前には、梅干しや味噌など、ごく一部の食品に、「塩分13%」のような表示があっただけだ。私はいったいどうやって食品を選んでいたのだろう?今じゃあ、ハムやソーセージの加工品はもちろん、ポテトチップだって、バターやマーガリンに至るまで、みんな塩分のチェックをして買ってるのよ。クッキーだって、塩分は意外に多いのよ。塩分だけじゃない。脂肪も、コレステロールも糖分もみんな自分で判断して選べるのだ。

日本人は最近、脂肪、蛋白質の摂取が増え過ぎているという。塩分もまだ多すぎる。それにひきかえ、カルシウムは相変わらず不足している。こういうことはしっかり教えられているのに、では具体的にどういう食品を選べばいいか、となると情報が少なすぎる。消費者の味覚に任せるだけでは、無責任。だいたい、化学調味料を使わず、添加物も極力押さえたハムは、化学調味料や添加物を使ったハムに比べて、同じ塩分でも塩辛く感じるのだ。忙しい人が増えて、調理済み、半調理済みの食品が多く使われるようになったそうな。早く、日本もアメリカのようなNutrition Factsが表示されるようになるといいと思うなあ。