豪邸 手の届くところに…
図らずもニューイヤーを迎えたのは、おとうの友人宅であった。台湾出身のその友人は、転職してカリフォルニアに移る事になり、送別会がてら寿司バーで夕食を共にした後、お邪魔したのだった。。彼の家にはアメリカに来て間もない頃に行ったことがある。その後、大きな家に移り住んだと聞いていたが、訪ねる機会がなかった。
カーポートから玄関の方に行くと、確かにデカイ。立派な煉瓦造りの家である。ベッドルームが5つあるそうな。(うち2つはマスターベッドルームで、部屋にバス・トイレがついている。)玄関を入って、左にリビングルーム、右はフォーマル・ダイニング、奥にキッチンとその横にファミリールーム。さらにマスターベッドルーム。キッチンを右に進むとガレージに行くドアがある。ガレージの上にはボーナスルーム。2回はベッドルームが4つ。(うち一つがマスターベッドルーム。)バス・トイレはマスターベッドルームと2階に計3つ。その外にガレージのそばにトイレが一つ。
友人の妻は画家で、仕事部屋やスタジオが必要なのだ。部屋の一つ一つが大きくて、庭も広い。築17年とはいえ、築8年木造の我が賃貸住宅よりずっとずっとしっかりして作りの違いがよく分かる。妻は何度も繰り返した。「何軒も見てまわって、本当に気に入ったのよ、この家。引っ越したくないわ。」試しに値段を聞いてみた。240,000ドルで広告を出しているが、220,000くらいで売れればいいと言うことだった。「こんな家は東京じゃあ5億円位するだろうなあ。」(とにかく土地が広いんだもの…)というと、「6人家族にちょうどいいから買えば」という。一人一部屋!転校しなくてすむのなら買いたいもんだと本心から思ってしまった。
東京の友人たちは4000万円以上の家をへたすりゃあ2世代のローンで買っている。庭はほとんどないし、部屋も小さい。窓を開けりゃあ、隣りのうちに手が届く。窓から何かを落としても拾えるもんだか…。と、友人たちは自嘲する。でも、買えたってことはすんごいことさ。いつか私達も日本に戻らなければいけない時が来る(らしい)。日本で住む家を探さなきゃいけないのだけれど、あんなすごい家が手の届く値段で買える事を知ってしまっては、日本で家を買ったり建てたりする気がおきない。こりゃ、老後はサウスカロライナで家を買うしかない!よね、とんちゃん!
PS;円安が進んだので、その友人の家は1ドル133円換算だと3千万円ほどになる。私達がアメリカへ来た頃の水準だと2千万円を切るのよ。東京の住宅も下がったとはいえ、まだまだとんでもない差でしょ?