冬休みだぞ!



 明日からガキンチョはウィンターブレークである。 今日は学校に行っても勉強は全くナシである。会う人毎に「メリークリスマス」を言って、みんな浮かれている。パーティーはたいてい昼食後で、チーのクラスメートは「ランチを食べ過ぎるとケーキが食べられないぞ!」と言っていたそうな。チーはランチもケーキもどちらも食べたいと、ジップロックの袋を持って行った。

今年、私はノンのクラスにキャンディーを届け、ミーのクラスにクッキーを持って行った。クリスマスにツキモノのキャンディーはステッキ型の「キャンディー・ケーン」である。教会で、それは羊飼いの持つ杖で、「神様がいつでも羊を見守る羊飼いのように私達を見守ってくれる」ということのシンボルだと教わった。ホンマカイナ。このキャンディーはペパーミントがオリジナルだ。結構でかいので、ノドの痛い向きにはいいかもしれないが、私自身の好みではない。で、ジュースから作ったフルーツ味のキャンディー・ケーンにした。その他、3種類のキャンディーを持って行ったけれど、ちょっとケチだったかな?

クッキーはこの時期、グローサリーにものすごくいいのが出ている。大きなジンジャーブレッドマンやらトナカイやら雪だるま。不器用な私にはとても太刀打ちできない。チョコチップクッキーは自分で作るとして、それ以外は市販の冷蔵のタネを使うことにした。円筒状のクッキーの種の真ん中に金太郎飴のようにツリーが見える。それを端からスライスして焼けばいいのよ。もう一つ、雪だるまの「金太郎クッキー」も買った。

ガキンチョが皆学校に出払ってから、私は仲良しのエイプリルにあげるためにケーキを焼いた。これで万全、と思っていた。ところが、学校から帰ったノンが「今日ね、みんな女の子はドレスで、男の子はネクタイをしていたんだよ。」と言った。今日、ノンは遠足で、バレエを見に行くことになっていたのよ。ゲゲゲ、そう言えばヨーロッパなんぞではバレエやオペラは正装で行くと聞いたことがある。アメリカの言っちゃあ悪いけれど、こんなのどかな町でも、しかもガキンチョといえども、バレエはドレスアップして見に行くものだったの?まったく、常識のない母を持つと子供は苦労するってものよ。ごめんねー!ノンノン!

明日からは、しばらくイヤーなことは忘れて遊ぶことにしよう。補習校の宿題が気にならないわけではないのだけど、何度警告してもする気配がなかったのだ。せっぱ詰まって泣き喚く恐怖のパターンになるしかないのだろう。どうせそうなるのなら、しばらくは忘れてしまおう。その方がこっちの健康にもいいってものよ。2年半でやっとここまで悟りが開けたってえわけ!