のんの誕生日会



 のんは誕生日会をするというその日に友達の誕生日会に呼ばれた。クリステンとセーラという双子である。のんと、どういう訳か一緒に招待されたみーを双子の家に送っていく。双子の母は「今日の準備に夜中の2時までかかっちゃったのよ!」とパーティーの前から疲れている。フロントヤードには何やらどでかいビニールプールの様なものが置かれ、おじさんがボンベを運んでいる。後で分かったがこれはMoon Walkというもので、お祭りのときによく見かける空気を入れて膨らませた部屋なのよ。中は6畳くらいの立派な広さ。双子の母は「1年に一回で済むから出来るのよ。あなたは大変よねえ!こんな大騒ぎ何回もしなくちゃいけないなんて!」と言った。彼女は正しい。

のん、みーを迎えに行ってから、スケート場の受け付けに出す名簿をプリントアウトする。(手書きは時にひどい癖字だったりして大変なんだと受け付けのおねえさんは大き目の活字でプリントした名簿を見て喜んでいた。)待ちきれないのんがうるさくてたまらないのと駐車場が狭いのが難点のスケート場なので、ちょっと早めに出かけた。のんとみーは早速スケートを始める。そのうち続々とがきんちょがやってきた。今日はパーティーも多そうだ。がきんちょがひしめき合って、危ない危ない。スケート場には"Skate on your risk"と張り紙がしてある。好きなだけパーティーの予約を受け付けておいて、そりゃないんじゃないの?

ケーキを食べる時間になり、アナウンスにしたがって席に行くと、見たことのないがきんちょが座って、もうコーラを飲んでいる。「ここは私たちの席だ。間違えてるんじゃない?」といってもきょとんとしている。ナントカ追い出したが、ドリンクとアイスクリームを持っていかれてしまった。スケート場のおじさんを呼びに行く。ケーキを切ったり配ったり。これは何回やってもてきぱきとできない。

その後、プレゼントを開け、レースやら何やらのゲームをする。音楽はガンガン鳴りっぱなしだし、時折付き添いの母たちとおしゃべりをしなくちゃいけない。しかも英語だ。疲れはどんどん溜まっていく。今年はウチのがきんちょを入れて22人が集まった。招待状を渡した子は皆集まった勘定である。しめて77ドル。家を汚されずにすむのだから、安いと思っておこう。

PS;ケーキはマーブルケーキ。ちーが「おかわりいるか、聞いてこようか?」と言ってくれたのだけれど、母は疲れてしまって「おかわりなしにしよう!」。で、たくさん余ったから、母の夜のデザートになったのよ。旨いのなんのって!自画自賛。でも、ほんと、おいしいのよ!