ショットは恐いのよ!その1
みーが学校(正確にはPre-kindergarten)に行くにあたって、4才の予防接種証明書が必要だという手紙がミセス・スミスから届いた。レジストレーションの時はまだ3才だったのだが、予防接種に関しては4才が一つの区切りになっているようである。
レジストレーションの時に提出した証明書上ではのんと同じ数の接種を受けていたはずだが、保健所でもらった紙には「3種混合とポリオとMMRは少なくとも各1回ずつは4才以降に受けなければいけない。」とある。そう言われるとのんは4才を過ぎてからアメリカへ来て接種したのだった。レジストレーションに先立ってスクールナースにたずねた時、彼女は受けなくてもいいはずだと言った。でも、もしかすると年齢を見過ごしていたのかもしれない。
アメリカの予防注射は恐怖である。2年前の話はおとうが書いているので読んだことのない方はクリックしてください。(病院;予防注射)できれば避けて通りたい。
早速保健所に出かけて行って話を聞くことにした。「みーは身体が小さいんだ。ポリオだってもう3回も受けているんだ。充分すぎるほどだろう?ナントカ受けなくてすむように、じゃなきゃなるべく引き伸ばすように」とおとうは言いのこして会社に行ってしまった。
保健所では予防接種の窓口の人がパソコンのキーボードを叩く手を休めず、私の話を聞いた。「注射は必要です。」「注射を受けなければ証明書は発行できません。」「証明書がないと学校にはいけません。」「もっと小さな子も受けています。」「予約を取ってください。」これの繰り返し。ナースに会うこともできなかった。しょうがなく予約を取って帰った。残された道は接種の日に、日本で受けたはしかの単独ワクチンを盾にMMRを受けずにすむよう交渉することだけだろう。
MMRはアメリカでも最近事故が起きたそうだ。日本では娘の受けたポリオのワクチンで本当のポリオにかかった大人がいると聞いた。不安が募る。「みーにはしっかりメシを食わせて、体力をつけとくんだぞ。」「ポリオは注射の後にしてもらって後で吐かせてしまえ」おとうは言う。確かに体力は大切だ。でも、注射で泣き喚くことがわかっているのに経口のワクチンを最後になぞしてくれるもんか。とにかく事故が起こらないことを祈り、いざという時のため、副作用の話をしっかりしつこく聞いておくことが必要だろう。そこいらへんの単語を調べておかなくては…。
こうしてみーは夏の真っ盛り、恐怖のショットに立ち向かうことになったのである。