Tamagotchiの怪
一時帰国をすることになった。おとうは既に知人から「たまごっち」を買ってくるように頼まれていた。で、このあいだワンサカ置いてあったAugustaのWal-Martへがきんちょが補習校に行っているあいだに買いに行った。
おとうが叫ぶ。「ない。たまごっちがなくなっている!!」たった数日でなくなるはずないじゃない!とは言ってみたものの、無い物はないのだった。
さて、それから私たちは時ならぬEgg huntをすることになったのである。外はあいにくの雨。時折強く降ったり、霧が出たり。でも、ここいらのWal-Martをしらみつぶしにあたってみよう。コロンビアは狭い。車でInterstateと呼ばれる高速道路を30分走れば突き抜けてしまう。でも、Wal-Martは郊外にあるのだ。走行距離はものすごくなるに違いない。
まず、Two-Notch Rd.「売り切れました。」ついでにK-Martとトイザラスに行く。トイザラスでは「カスタマーカウンターに行けばいくつかあるだろう」と言われて色めきたつが、結局売り切れだった。その後、Forest Dr.へ行っても売り切れ、そこで今まで行ったことのないWal-Martへ行くことにした。Garners Ferry Rd.にあるWal-Martは車に積みっぱなしにしてある電話帳で探した。補習校からそう遠くない。時間的に言ってここで見つからなかったらがきんちょのお迎えのあとにまたEgg huntしなければいけない。私はほとんどあきらめの境地だった。しかし、あった!!!!!
昔、日本中のスーパーからトイレットペーパーがなくなったことがある。あれはもともと企業の買い占めでも、売り惜しみでもないそうだが(そういうヤカラも少しはいたろうけれど)「なくなってしまう」「なくなったらこまる」という強迫観念がいつもより余分に買わせ、全体として品不足につながったんだと思う。「たまごっち」も私はそれで一もうけしようなどとは思ってないけれど(ホントかな?)つい、頼まれた数より余分に買ってしまったのだ。レジのおばさんがいぶかしげに「たまごっち」を手に取って見ている。おとうが「友達に頼まれてね」と言い訳を、いや説明をする。
「あってよかったね」車に戻っておとうと話し、気がつくとがきんちょから預かった「たまごっち」たちは「うXX」をしている。ちーかおの犬にいたってはハラぺコで、汚れて足跡だらけで、かまってもらえなくって逃げ出す寸前。そう、私の意志とは関係なく、「たまごっち」は私の手元にあるのよ。働く母がほとんどのアメリカで、こんな手のかかるおもちゃが売り切れるほど人気があるなんて信じられない。いったい誰が買っているんだ?日本人が買い占めに来たんだろうか?