嫌だな、このコマーシャル



TV-JAPANはNHKの国際放送なのだが、NHKテレビに民間の会社のコマーシャルが流れるのってとても不思議である。このコマーシャルっていくつかは日本でも同じのが見られるのだろうか?

某電話会社のコマーシャル。小さな女の子が家の中で母親を呼んでいる。すると赤ちゃんを抱いた父親が母親は具合が悪くて休んでいることを告げる。父親は会社に電話をする。「今日は家で仕事をしますから。」ファックスを送り、コードレスフォンで掃除機をかけながら仕事の話をし、食事を2階に運ぶ(妻のためよ)。この父親はほとんど1日中電話をしながら仕事と家事をするのだ。その後、母は「よくなったから」と階段を元気に駆け降りる。電話をかけながら食事の支度。「具合が悪かったんだけどXXさん(亭主のことさ)がよくしてくれて、たすかったわ」てな事を言って。

これを見てあたしゃ思わず言った。「気にくわない!」おとうもいった。「嫌なコマーシャルだ」珍しく意見が合った。

おとうは私が具合が悪くなったって、コマーシャルのようににこやかにしてはいない。私は病気の時おとうに受ける待遇とコマーシャルの世界が同じ地球に存在するとは思えない。だいたい、このコマーシャルにはウソがある。

1) 舞台は女の子が乗るスクールバスから推察して、アメリカらしい。(左ハンドルだから日本じゃないことは確かだ。)アメリカの掃除機は掃除しながら電話ができるほど静かではない。2年たった今もみーは恐ろしさのあまり逃げ回るほどなのだ。

2) 掃除機は縦形が主流である。コマーシャルは日本の様に本体を床に置いたままホースの先の吸い込み口を動かすヤツ。(縦形だと非常に重くて、片手にコードレスフォン、片手に掃除機、だとサマにならないから、日本型にしたのかも。)それで靴下らしきものを一緒に吸い込んじゃうんだけれど、アメリカの掃除機はね、そんなに吸えないのよ。がきんちょの小さなビーズだって吸えないんだから。目につくゴミは手で拾ってからじゃなきゃ、掃除機は使えないのよ。図体と音が大きいのに情けないったらありゃしない。いずれにしても、もしコマーシャルの掃除機がアメリカ製ので本当にアメリカで売ってるものなら、教えて欲しいな。買い替えるぞ!(転勤する時日本から持ってきたものかもしれないけれどね。)

3) 元気になってにこやかに階段を駆け降りてくる主婦。たいてい主婦はそこまで回復するのを待たずに現場復帰するのよ。せめて普通に降りてきて欲しかった。

4) それにしても嬉しそうにしてるんだな、ここの旦那は。仕事を休むのがそれほどうれしいのか、実は家事が死ぬほど好きなのに普段させてもらえないからなのかわからないけれど。

5) アメリカが舞台だとすると、旦那が電話で日本語しか使わないのが不自然。1本くらい英語を使えばいいものを。

おとうが嫌だと思うのはきっと別の理由なんだろうな。いつかとっくりと聞かせてもらおう。