国語は難しい
がきんちょは母に諭されてイヤイヤだけれど勉強をするようになった。「今頑張っておけば日本に遊びに行ったとき、遊びほうけていられるってものよ!」
時々わからないといってやってくる。そして、それがどうも府に落ちない設問だったりすると、勉強させられているがきんちょが哀れに思えてくる。
のんは「はなのみち」と言う文章の問題でつまづいた。
くまさんが、ふくろをみつけました。「おや、なにかな。いっぱいはいっている。」
くまさんが、ともだちのりすさんに、ききにいきました。
くまさんが、ふくろをあけました。なにもありません。「しまった。あながあいていた。」
あたたかいかぜがふきはじめました。
ながいながい、はなのいっぽんみちができました。
設問は「ふくろのなかにはなにがはいっていましたか」というものだった。のんは「はなのたね」と書いた。ところが、解答には「なにもはいっていなかった。」とあるのだ。最初は「なにか」がいっぱいはいっていたはずなのだが。
次は「だれにあえるかな」という文。
もうすぐ、おひるです。
ぴょんは、おかあさんにあいたくなって、ぴょんぴょんおどりながら、うちへかえりました。
設問は「おどりながら、ぴょんはどんなことをいったでしょう。」である。のんはこの文章がこれで終わっているから、何を言ったかわからない、と言う。「きっと何も言わなかったんだよ。だって、踊りながらじゃ大変だもん。」確かにね。解答には「ぴょんになったつもりで考えさせます。」とあった。だったら「なんといったとおもいますか」くらいにしといてほしいなあ。設問の主語はぴょんになっているけれど、生徒に考えさせる時は省略された形であっても「あなたは」が主語にならなきゃいけないはずよ!
かおの場合。
「よごれを」「人の物を」「写真を」に続く同じ音の言葉を書きなさい。
かおは「おとす」と書いた。この問題を始める時、ちーの鉛筆を落とした落とさないと喧嘩をしたばかりだし、ベッドに置いているおじいの写真を毎日のように落として私に注意されている。でも、学校のテストだったらきっとバツになるにちがいない。
親ばかといわれても構わないけれど、あたしゃこういう問題にささっと答えられない我が子が当たり前の感性を持ってると思う。テスト慣れしてこういうのにすらすら正解を出す子供って、なんだかかわいそうな気がするなあ。でも、ウチのがきんちょにはなんて説明すればいいのだろう。困っちゃう。だって、これ、氷山の一角なのよ!