ちーの誕生日 その3



補習校にがきんちょを送ってから、ケージを探し回った。なかなかいいのがない。3軒目でやっと買えた。家に戻ったのは1時過ぎ。おとうはこの日すでに80キロ以上運転していたのだ。

パーティーは3時から。バニキュラ探しで家の中をひっくり返したので、掃除にも時間がかかる。ガキンチョのお迎えはおとうに頼んで、母はひたすら準備。2時10分にジャサレンのお母さんが電話をくれた。「招待状をなくして家がわからない。」住所を言うと彼女はすぐに電話を切ってしまった。3時からって知ってるかな?それから10分後、がきんちょが帰ってくると同時にジャサレンはやってきた。2時半からだと勘違いしたのだろう。ま、しゃーない。

あてにしていたちーはジャサレンと遊んでしまう。おとうはもちろんゴロゴロ。卓球台の上にテーブルクロスをかけてスナックをならべはじめる。汽車ポッポはみんなに手伝ってもらおう。1.5cmほどの厚さに焼いたスポンジケーキを4×5cmくらいに切ってテーブルの上に引いたアルミ箔にならべる。ロールケーキは直径3cmほど長さは4cmくらい。車輪はドーナッツ型のキャンディー。窓は小さな金平糖。煙突はスティッククッキー。いずれもアイシングで貼り付ける。スポンジに2本線を引いてまくら木の小枝チョコをならべ、汽車ポッポをおく。すんごくかわいい。ろうそくを10本立ててパーティーの始まり。そう、始まったところなのよ。もう、クタクタなんだけどなあ。

プールがあるわけでもない我が家で、2時間も楽しく過ごしてもらえるのだろうか?おとうは「折り紙でもさせりゃいい。」と言っていた。でも、とんでもない。あたしゃ、知らなかった。女の子がこんなに騒々しいものだって。疲れた私を容赦なくキンキン声が襲う。おとうと顔を見合わせてぶったまげた。

すさまじい勢いでお菓子がなくなっていく。アリソンが氷をメリーの背中に入れた。それからみんな氷を背中に入れる遊びを家の中で始めてしまった。私はカーペットの上に落ちた氷を拾う係りよ。ちーがプレゼントを開けた後はバックヤードでシャボン玉遊び。その後チョコレートケーキとゼリーを食べて、あっという間に5時になった。お迎えが来ても「まだ帰りたくない」と隠れる子達もいる。最後までみな大騒ぎ。それでも、潮が引いていくように帰って行った。

今日来てくれたのは13人。ウチのがきんちょをいれて、17人。おとうと「4人だけでよかったね」と静まり返った家の中で話した。私には食事を作る元気も、食べる元気も残っていなかった。もっともSnack barで食べ過ぎたからに違いないんだけれどね。

「スケートステーションでやるより面白かった。またしようね!」バースデイガールが言った。 冗談でしょ!?