お片づけ大作戦!



 子供が多いのはいい事だと思う。似ているようで、違っていて、みんなかわいい。

 ところが、いい事ばかりじゃないんですな。まず、我が家で問題になるのは「お片づけ」だ。このところ私は子供部屋の片づけから手を引いている。すると足の踏み場もないほどに散らかるんですな。そして、みんな人にのせいにする。ちゃんと見れば、ちーのもかおのものんのもみーのもそれぞれ散らかっているのに。

 ある朝、おとうが彗星のネガを見ていた。会社にでかけた後、おとうのいたカーペットの上にはネガを見るときに使っていたルーぺやポストイット、鉛筆がそのままあった。がきんちょに注意をしても父親がこれだとシメシがつかないのだ。おとうは「出ているものは捨ててしまえ」という。「必要なものだって、しまわないのが悪いんだから捨ててしまえ」とも。大切なものもほったらかしで、実際には捨てるわけにはいかないのに。

 日本にいるときも片づけは私たちのウィークポイントだった。でもここまでひどくはなかった。だって、遊ぶ部屋と勉強をする部屋と寝る部屋が一緒だったんだもの。片づけなきゃ布団がひけなかったのよ。だから、怒鳴ってでも、母が頑張ってでも片づけたの。

 ちーの誕生日が近くなった。今回はウチに友達を呼んでパーティーをすることになった。が、この散らかり方。「木曜日の4時までに片づかなかったら、1年間友達を招待するパーティーはなし!」と母は宣言した。おとうは「絶対妥協するなよ!」と言った。4時までには片づけは終わらなかった。誕生日会はナシ、という事になったと思った。妥協したのはおとうだった。翌日、あきらめ切れないちーはおとうの会社に電話して、「もう1度だけチャンスをちょうだい。今日の5時まで!」と頼んだのだ。

 多少こざっぱりとした子供部屋を見ておとうは言った。「きっと3日坊主だよな」するとちーが答えた。「そんなことないよ。3日くらい続けられるもん!」意味が違うってば。でも、そう、ウチのがきんちょは3日も続かないのよ!誕生日会はするのかな?しないのかな?