パーティーはお好き?



 パーティーに呼ばれることはあっても、我が家でパーティーをすることはがきんちょのパーティーを除いてあまりなかった。何しろ普段の我が家は6人で散らかしまくっていて、一人として片づけ上手がいないのだから、パーティーどころじゃないのだ。が、とうとう大人を呼ぶことになった。

 とはいえ、招待するのは日本人である。しかもメニューはハンバーガーとホットドッグ中心で良いという。ちょっと気が楽になった。だいたいアメリカの人(日本人以外)を呼ぶときは、相手も日本食を期待しているので、材料の乏しいサウス・カロライナでパーティーを開くのは大変なのよ。

 ゲストはおとうの会社の人である。S氏とY氏は出張で来ている。Tさんは10ヵ月の長期出張だ。いつもは5時くらいに帰ってくるおとうが、このところ10時近い。限られた出張の期日のなかで仕事をするって大変なのだ。そのねぎらいのパーティーなのだろう。

 土曜日、がきんちょを補習校に送って(みーも4月12日から補習校に行ってるのよ!)食料の買いだし。ハンバーガー用の牛挽肉は赤身80%、これを2キロ近く。これで7ドル50セントほど。チリソース用に赤身93%の牛挽肉600g。3ドルちょっと。日本だといくらくらいするのだろう?

 家に帰って、掃除しようと思うとおとうはのんびり彗星の写真の整理を始めてしまった。いつもこのパターンで喧嘩になる。用意を済ませてからのんびりすればいいのに。

 がきんちょを迎えにいって、かおをスケート場におろす。ライアンの誕生日会に呼ばれているのだ。家に帰ってからは掃除に料理、久々によく動いた。ちーは最近強力な戦力になる。(もしかするとおとうよりも頼もしい)

 4時を回ったころS氏とY氏が到着、お昼ご飯を食べていないとかで、予定を繰り上げてとうもろこしから焼き始める。おとうがグリル番をしているかと思ったら、なんとゲストが焼いている。おとうは呑気にジュースを飲んでいるのだ。結局この日、ゲストは3時間グリル番をさせられていた。デザートになって休めるかと思ったら、がきんちょが「トランプをしよう!」なんて言いはじめて、今度は3時間ベビーシッターになってしまった。がきんちょは大はしゃぎで「今度いつ来てくれるかなー?」と待っているけれど、彼らはもうすぐ日本に帰らなくっちゃいけないし、暇があっても来てくれるかどうかわからないよ。父子でこき使ったんだもの。

 いつだったか新聞のPerson to Personの恋人募集コーナーに「パーティー・フレークじゃない女性求む!前妻がパーティー・フレークだったので。わかってください。僕はパーティーが嫌いなわけじゃないけれど、ほどほどが良いのです。」というのがあった。この人はきっとこき使われてくたくたになってしまったに違いない。パーティーはゲストを楽しませるのはもちろんだけれど招く方も楽しくなくっちゃね。それはわかるけど、私たちのパーティーは成功だったんだろうか?