Tornado

子供たちは、学校からそれぞれの学年向きに編集された週刊新聞をもらって来る。ちょっと情けないけれど、それが母には丁度よいレベルで、毎週楽しみにしている。

 今週は「竜巻」Tornadoの特集だった。ここはTornadoの多いところである。被害が局所に限定されるのでよほど大きな被害をもたらさないとニュースにはならないけれど、週刊新聞によると春がTornadoの季節なんだそうだ。

 「Tornadoは風の嵐で、らせん状に渦を巻いて進んでいく。Twistersと呼ぶこともある。大きな黒い雲が回転しながら発達し、雷を伴うことがある。車を巻き上げたり、家を吹き飛ばすこともできる。テレビやラジオを通してTornadoの警報が出され、その時には地下室へ行くように、あるいはテーブルの下に行くように警告するかもしれない。」

 ここに来たおよそ2年前、毎夕襲ってくる夕立の激しさに度胆を抜かれた。あの年は猛暑で大気も不安定だったから特別ひどかったようだが、がきんちょは「この家ボロだから壊れちゃうよ。」とトトロの映画みたいな事を言っていた。モニカの家のひょろ長い松の木が今にも折れそうにしなっていた。夕立の後、木々がなぎたおされている風景も稀ではなかった。

 我が家もこの近隣の家も窓がとても小さい。幅が70cm高さが1メートルといったところだ。学校の窓も小さく、そのせいで教室はものすごく暗い。当初なぜこんなに窓が小さいのか不思議だったけれど、どうやらTornado対策のようなのだ。

 学校でTornadoの恐ろしさを思いっきり勉強してきたかおは、ちょうどHBOで放送していたTwisterという映画をみて、とても恐がった。そして「家には地下室がないんだよ!どうするのよ?」と叫んだ。その時には幸運を祈るしかないのだろう。